脳脊髄液減少症患者のつぶやき、「とりあえず、生きてみよか・・・。」

過去から現在へ、脳脊髄液減少症、体験克服記。

ひきこもり死 1年で72人 の感想のつづき

2020年12月04日 | つぶやき
先日書いた記事
の続きです。


ひきこもり死の、私が見たニュース内容が11月27日の
NHK首都圏ニュースホームページに詳しく載っていました。
消えないうちに、
私が一番気になった、
「交通事故後にひきこもりになった。」ケースの部分だけ、あらためてここに引用しておきます。
青文字の部分が引用部分)

去年8月、岐阜県に住む美濃羽千枝子(75)さんは、30年近くひきこもっていた息子の治さんを亡くしました。治さんが49歳のときでした。


治さんはラーメン店などで働いていましたが、20歳のとき交通事故に遭って足を切断する大けがをし、ひきこもるようになったということです。

治さんはしだいに自暴自棄になって母親に暴力を振るうこともあり、自宅の壁などには暴れた際の痕跡が残っています。

美濃羽さんは息子の状況を変えようと市の職員や民生委員に訪問してもらいましたが、治さんが外部と接触するのを拒んで追い返し、それから一切の支援を受けなかったということです。

美濃羽さんは
「息子は『何しにきたんだ』と怒鳴りました。

言われた人はいい気がしないだろうと思い、何一つ、頼めなくなりました。この時が一番つらかったです。
それでも一日一日、なんとか過ぎていけばいいと思っていました」と当時の心境を振り返りました。

治さんはその後、がんが発覚しましたが、治療を受けるのを拒み、母親にみとられて自宅で亡くなりました。

美濃羽さんは治さんが亡くなる直前に語った言葉を大切に書き留めています。

『こんな僕でごめん。もうたたかないから、手をにぎって。お母さん』。

美濃羽さんは「いくら私が努力しても限界がありました。息子のことは絶対に忘れられず、思い出すと涙が出ます」と話していました。



NHKスペシャルの、「ある ひきこもりの死」の中には、
残念な事に、この方のケースはごくさわりだけしか紹介されず、
「交通事故後に」という部分は一切放送されませんでした。

NHKがひきこもりについて本気で調査するなら、
ひきこもりになった人、
ひきこもり死した人が、
ひきこもりになる前のきっかけが、失業だった、で終わるのではなく、その前も調査してほしいと思います。

たとえ、失業がきっかけだったとしても、その失業に至るまでに、
仕事を休みがち人なったとか、
遅刻するようになったとか、
ミスして上司や同僚とうまくいかなくなったとか、何かの兆候があるかもしれないのですから。
それが、何かの体や心の疾患が根底に潜んでいた可能性があったかどうかの検証につながるのですから。

仕事がうまくいかなくなり失業する前に、
怪我するような事、たとえば、交通事故とか、職場の上司に殴られたとか、
高所の仕事場から転落したとか、なかったか?

NHKはアンケート調査なり、聞き取り調査なりしてほしいと思いました。

ひきこもりのきっかけは失業、で終始するNHKの取材力と考察力は未熟に感じ、

まだまだひきこもりに対する深い洞察と掘り下げ取材が足りないと思いました。

おそらく、番組を作る人たちが、みんな若くて健康で、挫折経験もないような人たちばかりだから、想像力がたりないのかな?と思いました。

だって、脳脊髄液減少症でひどい目に遭い、医師に誤解されて人間不信になった私には、これだけ想像できるのですから。



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「病気」と言われる事への抵抗感

2020年12月04日 | つぶやき
「病気」という言葉に対して、私も抵抗感を感じる。

私は、自分の脳脊髄液減少は理不尽な交通事故によって他人に怪我させられた事で起こり、病気と言うより「怪我」てあり、「後遺症」だと思っているから。

だから、まるで、脳脊髄液減少症が私の体から自然発生したみたいに「あなたのご病気が」なんて言われると、なんか不愉快なの。

だから、
不登校の子を抱えた親に、脳脊髄液減少症の事を伝えようとして、

「学校で体育でころんだり、何か怪我してませんか?脳脊髄液減少症って知ってますか?」と言うと、

「うちの子は、そんな脳の病気なんかではありません!(失礼な!)」といった態度を感じた事がある。

実はかなり前(10年以上前)に、地元の、ひきこもりや不登校の親たちの会のいくつか脳脊髄液減少症の事を伝えようとしたのだが、

先に書いたような、親の反応を感じて、伝えるのは無理だとあきらめた経緯がある。

ブラッドパッチ治療が健康保険適用になる2016年の何年も前の話だから、

脳脊髄液減少症なんて言ったって、医師ですら、「何それ?笑」と言う時代、

一般のお母さんたちに伝えたって伝わるはずがなかった。

その親の集まりは、不登校について学ぶ会でしたが、語っていた講師の先生でさえ、脳脊髄液減少症なんて知らなかった。

そんな時代に、私が一人で、「学校に行けなくなる子たちの中に、脳脊髄液減少症の子がいた例が実際にありました。」と伝えたところで、

多くの親は、何この人、うちの子を脳の病気扱いするの!と

不愉快にさせてしまうのを感じた。

だから、親に伝えるのはやめた。

でも、今でも、ひきこもりや不登校を「病気」とされることを「侮辱」と感じる親たちがいるのは残念。

侮辱するためではなく、
もしかしたら、不登校やひきこもりを引き起こしている、
気づかなかった原因が、体にあって、
それを治したら元気になるかも、しれないという、
視点の指摘、ヒントかもしれないのに。

「病気」とされて、「精神科へ相談して」と言われてしまうと、

私たち脳脊髄液減少症患者が、症状を訴えても理解されず、心の病とされて精神科に回される時のような、違和感を感じるのでしょう。

でも、そろそろひきこもりや不登校の子を抱える親は、

ひきこもりや、不登校に至る原因として
医療に助けてもらえ、回復できる脳脊髄液減少症という原因があることも、理解してほしい。

不登校、ひきこもり支援にあたる方々のすべてに、脳脊髄液減少症になると人はどうなるのか?を学んでほしい。

学べばわかるはず。

脳脊髄液減少が原因で外出困難になるわけがわかるはず。

外出困難になれば、学校にも仕事にも行けなくなるのだから、

無関係ではない事に気づくはず。

あなたは、「ビョーキ」ですと蔑むように言われたなら、
と 頭にきて「違います!」と言いたくなる気持ちはわかるけど、

あなたの子を、ただのひきこもりとかとは違った視点で見て、「もしかしたら?」と思って「脳脊髄液減少症かも?」と伝えられたら、

決して、さげすんで「脳のビョーキだよ!」と言っているわけではないのです。

もしかしたら、その状態から助け出すヒントになるかもしれないと思って言っているのです。

だから、どうか誤解しないで耳を傾けてほしい!

お父さん、お母さんの新たな気づきが、我が子を救う可能性もあるかもしれないのですから。

「ひきこもりも、不登校も、病気じゃない!」と言う考えの、

本人、家族、親、教師、精神科医、カウンセラー、医療福祉職はどれくらいいるんだろう?

それでは、もし、背後に何かの疾患が隠れていても、誰にも気づかれないまま、方向違いの支援が続けられてしまうのだろう。

虚しい。
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コロナウイルスが社会に伝えてくれたこと

2020年12月04日 | つぶやき
私の代わりに、
新型コロナウイルスが

社会や、医師に伝えて、思い知らせてくれたと思うこと。

1 医学の教科書に書かれていない事が人体には起こること。

2 本当に実際に人体に起こっているけど、まだその研究が始まったばかりで、統計や調査もまだまだで、わからない事が多い事もある事。

3 人体は未知の世界で、医学生が医学部で教えてもらえる事は、「現時点で、世界中で共通認識に至っていること」にすぎないこと。

4 まだ、世界中のすべての医師が知っているわけではなく、最先端で患者と向き合う臨床医だけが知りうる事実がある事。

5 医学とは、すべて、患者から学んだ集大成であること。それは、常に修正され、更新され、同じところにとどまらないこと。

6 昔、医学の常識だった事は、現在の非常識に、
昔の非常識が今では常識になる事はザラだってこと。

7 専門家や医師や、どんなえらい肩書きがある人の言うことが、必ずしも正しいとは限らないこと。

たしか、昔、真夏の運動中、水を飲むな!という時代があったっけな。

たしか、2020年の春ごろ、「マスクなんてしたって意味がない!」と複数の医師や大先生が、テレビで言ってたっけな。

たしか、
今から20年前の2000年ごろ、日本のほとんどの医師が、

「むちうち症と言われていた患者の中に、脳脊髄液が漏れている人がいるなんてありえない!
あったとしても極めてまれ!
患者がブラッドパッチで効果があると言い張るのは、患者の、これは効くとの思いこみによる、暗示効果!」

と言ってたっけな!

過去に、講談社の賞を取ったミステリー本。
その本の作者は、交通事故などの示談を扱う損害保険会社の社員。

※詳しくは2009年に書いたこちらの記事
現役損保社員の書いた、「プリズントリック」の侮辱)という記事と、2012年に書いた記事、
恐怖映像より怖いもの)を参照、ただし10年以上過ぎたから、今の本は改定されその部分は削除されているかもしれない。


その物語の中にさりげなく「脳脊髄液減少症は胡散臭い」との文字を入れ込んで、
脳脊髄液減少症が被害者が保険金目当てで装ううさん臭い詐病だとのイメージを広げようとしてたっけな。

そうじゃない!って、脳脊髄液減少症の患者の私がブログに書くと、
損害保険会社員だかなんだかわからないけど、批判コメント書き込む人が絶えなかった。

ただでさあ、症状がつらい中、脳脊髄液減少症なんて存在しないと信じ込んでる医者や損害保険会社の人たちに、
本当に恐怖を感じた。

ああ、思い込みっておそろしい!

過去の常識にとらわれて、目の前の患者の訴えを信じず、患者から学ぼうとしない医師たちって恐ろしい。

そんな人は、医師の姿をした別物って感じるほど恐怖を感じた事もある。

だって、患者から学ぼうとしない医師たちは、
結果的に患者の疾患を見逃し、無理解で苦しめ続け、結果的に死なせてしまう事もありうるのだから。

こんかいの新型コロナウイルスの蔓延は、たしかに大変な事だけど、

まるでショック療法の荒療治みたいに、ガツンと、今までなかなか社会や医師が気づかなかった事を気づかせてくれた気が私はしている。

今、新型コロナ患者さんたちから、医師たちは真剣に学ぼうとしているよね。
感染した後、治っても髪の毛が抜けるとか、味覚障害が治らないとか。
「そんなこと、あるわけないじゃない!気にしすぎだよ」とは言われないよね。

じゃ、なんで、脳脊髄液減少症は医師は素直に患者の訴えから学ぼうとしないんだろうね。
最初から患者を色眼鏡で胡散臭いと思って診ている先入観のせいのような気がする。
交通事故で発症したりするから補償がからむから、詐病ではないか?との先入観と警戒感。

だけど、コロナの場合は、感染症だから、患者に対策、そういう先入観がなく、だから素直に患者からどんどん学べるのかもしれないと、私は思ってる。



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