脳脊髄液減少症患者のつぶやき、「とりあえず、生きてみよか・・・。」

過去から現在へ、脳脊髄液減少症、体験克服記。

汗だく体験 1

2007年08月22日 | ブラッドパッチ後の変化
毎日暑いです。

昨年のちょうど今ごろの8月19日の記事にも今まで自分が汗が出ていない状態にあったことについての気づきを書いたのですが、

今年は、
「汗が流れるように出るようになった。」
自分の体の変化に新たに気づきました。

8月9日のことです。
家族の用事で早起きしました。

朝から気温が上がっていましたが、
その日はいつもより、過ごしやすい朝でした。

ひさしぶりに「公園に行きたい」という気持ちになり、
自分の気持ちに素直に従って
朝8時半ごろ歩いてきました。
たしか59回目の公園リハビリ散歩です。

その日はなぜか体が軽く感じ、飛び跳ねたいような気持ちになり、
坂道だったこともあって、タッタッと走ってみたら、
100メートル、200メートルと走れるのです。

歩き、また、走り、で
トータル5回くらい繰り返したので、500メートル弱は走った気がします。

ひさしぶりだったので、
無理のないよう、いつものコースより小回りに歩きました。

歩いていると、額になにか触れる感じが・・・・
なんだろうと思っていると、
額を流れる汗でした。

こんな感覚は交通事故以来、もう何十年も忘れていたので、
最初は「汗が流れる感覚」ということに気づきませんでした。

汗の流れる皮膚感覚が、

皮膚の上を虫が、はうような、   
何かが皮膚を伝うような、
何かが触れるような、なでるような、そんな風に感じました。

汗が流れる感覚は、長い間忘れていた、とても新鮮な皮膚感覚でした。

歩きながら、持参した2本の500ml入りペットボトルの麦茶
すべて飲み干しました。

飲んでも飲んでも汗は流れ
気づくと、額だけでなく、首から胸から汗だくです。
首にまいたタオルもしめってくるほどでした。

車にはさらに1本、スポーツ飲料も持参してありますが、
それは飲まずにすみ、
具合が悪くなる前にと一目散に家に帰りました

自宅に戻り着替えると下着もびっしょりです。
さっそくシャワーを浴び着替えました。

その後も、この夏、暑い最中にどうしても用事があり、家族と出かけた際、
ダラダラと汗が流れる自分の体に驚きました。

今までの自分は、どんなに暑くても、汗がにじむ程度で
「流れる汗」というのはほとんど記憶にありません。

「滝のように汗が出る」という表現は、
こういう時に使うものなのか、と思いました。

あんなに何年も汗がでなかった体が、
汗だくになる体に変化したのは、
やはり「ブラッドパッチ後の変化」としか思えません。

だって、私は他に特別な治療は受けていませんから・・・。
特別な薬も飲んでいませんし・・・。

脳脊髄液減少症と気づく前、
あらゆる科の医師の診断で考えられる処方薬や漢方薬、
マッサージ、針、灸、健康補助食品など、いろいろためしましたが、
こんなに汗が出るようになることなど、ありませんでした。

「脳脊髄液減少症」と気がつかなかった数十年の間、
汗が出ないのは、
私がそういう体質だからだと思い込んでいました。

周囲でダラダラ汗かく人を、
「お化粧が崩れて大変そうだなぁ」
「太った男性の汗だく姿は見ているだけで暑苦しいなぁ」などと
冷ややかな目で見ていて、

汗だくにならず、
「いつも涼しい顔をしているね。」と人に言われる自分の体質が
ちょっと自慢でもありました。


でも、汗がでないということは、生体にとってとても危険なことで
「体温調節機能の低下」による影響だとは、不覚にも気づきませんでした。

汗がダラダラ出る人が正常で、汗がでない自分が異常だとは
思いませんでした。

交通事故後の私は
異常に冷房に弱く、寒がり、暑がりで、周囲に首をかしげられました。
原因不明の微熱も低体温も、ほてりも異常な冷え性も、
おかしな症状をいろいろ体験してきました。

冷え性の漢方もいろいろ試しました。
しかし、今ほどの効果はありませんでした。

夏でも普通の冷房の会場には寒すぎていられませんでした。
冷房された公共の会場は、いつも長袖で周囲の人の快適な温度とつりあうのです。

は人より厚着で、
皆と同じ暖房空間で快適温度がつりあうのです。

寝る時も寒い寒いと雪だるまのようにフリースを厚着して、湯たんぽや電気毛布のお世話になって家族にあきれられました。

今思えば、人より、体温調節機能が衰えていたのだと思います。

交通事故後数年間は足先が冷えて冷えて、なかなか寝付かれませんでした。

健常者は寝る時、自律神経の副交感神経優位になり、
足先がポカポカしてきて眠くなることから、

そのころの私は、自律神経もおかしくなっていて、
正常に機能していなかったものと想像できます。

不眠に悩む方は、安易に睡眠薬に頼る前に、
この時の私のように、
体が「交感神経から、副交感神経にうまく切り替われない状態にある。」のかどうか考えて、もし、その傾向があるなら、
ぬるめのお風呂に入ったり、副交感神経優位になるような工夫をためしてほしいです。

私はその後、副交感神経優位になるような生活の工夫をためして、
薬は使わず、眠れるようになりました。

これらの体の異常が、
まさか脳脊髄液漏れが原因と思われる、
「脳機能低下による体温調節障害や自律神経系の失調」だとは、当時は気づくはずもありません。

昨年夏、いつもより汗が出る自分の体の変化に気づき、
はじめて、今まで汗が正常に出ていなかったことに気づきました。

それに気づいた瞬間
長年の不可解な症状の謎が解けた思いがしました。

だから、「汗をかかない」というささいな症状や、
異常な冷えとか、冷房に弱いとか、微熱とか
寒がりとか、肩こりとか、目の奥の眼精疲労のような痛みとか、
生理不順とか、慢性疲労とか、頭痛とか、前頭部がヘルメットをかぶったように重いとか、体のあちこちの不可解な痛みとか、
一見どこにでもある、ありふれた不定愁訴の症状の影に

「脳脊髄液減少症」が隠されていることもあることを、
ひとりでも多くの方に一刻も早く知ってもらいたいと思っています。

そして、今の主治医のつけた「病名」だけを鵜呑みにしないで、
もし、今の治療で治る気配がないのであれば、

まったく別の視点でご自分の症状を再検討してみて、
もしかしたら、
「脳脊髄液漏れ」という別の病態が原因かもしれないことに
一刻も早く気づいてほしいです。

そして、専門医の
セカンドオピニオンやサードオピニオンを聞いてほしいと願っています。

さんざんドクターショッピングして、たどり着いた医師に
やっともらった「病名」が、また違っていたなんて
考えたくもないでしょうが、

医師だって人間です。
知らない病態の病名はつけられないのですから・・・・。

脳脊髄液減少症の詳しい症状を知る医師はまだまだ少数です。
「原因不明」の「不定愁訴」という似た症状に、
別の病名つけられている方がたがいる可能性があると
私は思っています。

とても心配です。

私のように、動けなくなって、起きていられなくなるまで、
気づかずにいると大変ですから・・・。

自力で受診できなくなってから気づいては、
協力者がいない限り、
脳脊髄液減少症専門医を受診することすら大変困難になりますから・・・

すでに別の基礎疾患が判明している方も、
すべて基礎疾患のせいにしないで、
「脳脊髄減少症」に似た症状はないか?、
転倒やスポーツ事故、交通事故後に症状が悪化した経験はないか?、

基礎疾患と同時に「脳脊髄液減少症」も起こしていないか
再検討してほしいと思っています。

少しでも早く、少しでも症状が軽く動けるうちに・・・

(つづく)

コメント (23)
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