脳脊髄液減少症患者のつぶやき、「とりあえず、生きてみよか・・・。」

過去から現在へ、脳脊髄液減少症、体験克服記。

掃除機がけ困難 2

2007年08月07日 | 症状の説明
今日も朝から暑いです  

夏バテしないように、朝からしっかり食べました。

今日の朝の血圧は上が115で下が73でした。
私にしては高いです。調子がいい一日になるかもしれません。

さて、きのうの続きです。

私はいつも疲れた状態なので、なかなか掃除ができません。

掃除よりも、
生きるために優先順位の高い、食べること、入浴することなどに先にエネルギーを使わざるをえないため、掃除はどうしても後回しになってきました。

調子のいい日や、調子のいい時間帯に数分間ずつ
ちょこちょこっとやることを重ねることしかできません。

最近は調子がいいと掃除機がけも時々できるようにはなりましたが、
それでも毎日はとてもできません。

以前は、いつもいる居間でさえ、何日も、何週間も、1ヶ月も
ほとんど掃除機がけができませんでした。

以前は居間以外の部屋は寝室でさえも、何ヶ月も掃除機がけができない状態です。

生活のために一日に最低限こなさなければならない家事とか、
自分の食事とか、入浴とか、着替えとか、排泄とか、
そんな生きるのに最低限のことにエネルギーを使い切ってしまって、
掃除機がけとか、かたづけとか、そこまでエネルギーが
なかなか及ばないのです。

掃除機を引っ張り、ホースを動かすという
健康な人にはなんでもない「掃除機がけ」の行為が、
まるで、重く長い縄を振り回す行為のように、重労働に感じてしまうのです。


掃除機のない時代に生きた方がたの掃除の労働を思ったら、
こんな便利な掃除用機械がある時代に生きているというのに、
それすらだるくて使いこなせないなんて、本当に情けなくなります。

掃除機のホースが、
雨でぬれてたっぷりと水を含んで重くなった太く長い綱を持ち上げ動かしているようにずっしりと重く感じ、
すぐに腕や全身の激しい疲労感で、続けるのが困難になり、やめてしまうのです。

掃除機のスイッチを入れて、30秒も動かさないうちに、
激しい疲労感でやめてしまいます。

そのため、一度の掃除機がけで部屋全体を掃除機がけできません。
一度にかけられるのは部屋の一部分だけです。

部屋の一部分を数十秒、掃除機をかけてはやめる、
これを繰り返すことで部屋を掃除してきました。

掃除機のコンセントはさしたまま中断し、
少し休んで、またできる時にスイッチいれて、数十秒掃除機がけをする。
それを何回か繰り返すのが、「私の掃除機がけ」なのです。

調子がよくて掃除ができそうな日は
一日中掃除機を出しっぱなし、コンセントを刺しっぱなしにしておいて、
余力気力が出た瞬間のタイミングにあわせて数秒掃除機がけをします。
そういうことを繰り返す掃除の仕方がここ数年続いています。

だから、掃除機は出しっぱなし、コンセントは刺しっぱなし。

掃除機出しっぱなしのだらしがない人間と
家族は思っていたことでしょう。

とても他人には見せられません。

でも、一見だらしがないようですが、そうするしかなかったのです。

なぜなら、
いちいち30秒とか1分の掃除機がけのたびに、掃除機を出したりしまったり、
コンセント抜いたり、コード収納したりという行為ですら、
激しい疲労を感じてしまうからです。

そういうささいな行為ですら体力を使ってしまうからです。

考えた末、
寝たままコロコロできる、粘着テープのカーペットクリーナを
あちこちに置いておいて、
ゴミが気になった時、寝っころがったまま、コロコロと掃除していました。

これがけっこう髪の毛とかゴミとか取れるので便利なのですが、
うまく動かない手でゴミのついたテープをはがすのが、
また一苦労でした。

最近は調子がいいと、連続して数分間掃除機がけができるようになりましたが、
それでも、隣人の朝の掃除機の、
威勢の良い、何分も何分も継続してリズム良く続く、吸引音を聞くと、

明らかな自分との違いに気づかされます。

普通の人にとって、朝の掃除機がけなんて、
疲れの対象なんかにはならず、
まさに「朝めし前」なんだなぁ、ということに改めて気づかされます。

普通の健康な人は、起きてすぐ、
朝から、ガンガン何分も何分も掃除機を動かすことができるという
そんな当たり前のことさえ、すっかり忘れていました。

いつか私も朝から元気良く威勢よく、
掃除機がけできる人間になりたいと思います。

私のささやかな目標です。(ささやかすぎる

時々、元気で軽やかだったころの自分の記憶をたどり、
体が軽やかで快適だったころを思い出そうとします。

でも、交通事故以来、いつも重く疲れた体の状態にある記憶しか
よみがえりません。

掃除機がけすら、激しい疲労感やだるさでできない人間がいることを、
医師にも一般の皆様にも、ご理解いただきたいと思います。

日常のささいな行為ですら、重労働に感じてしまう人間がいることを、
ご理解いただきたいと思います。

けっしてだらしがないわけでも、怠けているわけでも、
好きでノロノロダラダラしているわけでもなく、
もちろん仮病でもなく、

脳の機能低下と思われる症状で、
自分の体が思うように動かず、

鉛のように腕も足も重くだるく、手足が脱力し、
背中が痛く、体のあちこちがビリビリジンジンしびれ、
時に体のあちこちが重く深く痛み、
時に電流が走るような痛みも出現し、

一口では表現できない、多彩な症状に日々耐えていて、
「動きたくても動けない。「やりたくても、できない」状態にいる人間が
存在することを、
すべての人に知っていただきたいと思います。

私は幸い、
この掃除ができないことでは、家族は目をつぶっているようで、
ときどきしか責められませんが、

もし、テキパキ効率よく動けなことを、
周囲の人々に責めつづけられるとしたら、
どんなにつらいことでしょう。

あらゆることがスムーズにできないことを、「病気のせい」とは理解されず、
その人の性格や人格や、怠慢のせいとされ、
職場や家庭で責め続けられるとしたら、
もはやつらくて生きてはいけないことでしょう。

何らかの脳の機能障害で
そういう状態の方が人知れず苦しんでいるはずです。

もし、そういう方が身近にいたら、
健康な人間の不注意や怠慢と見る前に
こういう病気の人間もいること、一瞬思い出してください。

なんらかの原因がある方と察したなら、
思いやりの目で見て、暖かく手をさしのべ、支援してあげてほしいと思います。

数分の掃除機がけすらできないほどの、
見た目からでは想像できない、普通の検査にもでない、
非常に激しいだるさ、倦怠感、脱力、痛み、重苦しさなどの
深刻な症状を呈する病態が存在することを

一刻も早くあらゆる診療科のすべての医師が認知して、

研究と、よりよい治療法の開発にお力を貸していただきたいと
心から願っています。

コメント (10)
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