中東情勢の激化が世論を刺激しておりますな。
今日も当Blog相変わらずの"わかフリ"させてもらおう。
※わかフリ = わかっているフリ
学生の頃に読んで衝撃を受けたある論文を思い出した。
ハーバードビジネスレビュー誌に「帝国は反撃する~」のような題名の米国の歴史学者の見解が載っていた。
世の中に「革命」という言葉があるが、しかし歴史を紐解くと「革命」というのは案外少ないという。
「革命」を目指したものの成功して「革命」になるものは稀で、ほとんどは失敗して「~の乱(反乱)」とか「~の蜂起」とか「~の暴動」といった形で片付けられてしまっていると。
で、革命が成功する場合とそうでない場合の違いについて調査した結果、その学者はある答えに至った。
それは、革命が成功するかどうかは「革命を推進する側」の問題ではなく、「革命される側」の問題であると。
革命の旗手の主張がどれだけ正しいかは革命が成功するかどうかに関係しておらず、革命が成功するかどうかは「体制側の落ち度」である場合がほとんどだと。(いや、それしかないという)
例えばロシア革命が成功したのは、共産主義イデオロギーが正しかったからなのではなく、ロシア皇帝が第1次大戦や内政問題に対応できなかったからだし、イラン革命が成功したのは、聖職者による政治が素晴らしかったからではなく旧体制側の汚職や内政的問題であったらしい。
(部分的に記憶間違いがあるかもしれないが・・)
なぜ革命が成功しないかというと、体制側の力が充実している時には、体制側には5つの対応方法があるからだという。
「囲い込み」「適合」「吸収」「中立化」「無効」
大衆を囲い込んで、革命を非正当化する。
資本を投入して、革命を既存体制に適合させる。
革命勢力を吸収してしまう。
革命勢力を鎮圧するなどして中立化させる。
体制側を変化させて革命目的を無効化してしまう。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆
で、今回の中東情勢を見てみると、まだ進行中のものもあるが、どうも「囲い込み」「適合」「吸収」に失敗して「中立化」を試みるがこれも失敗、最後は「無効」策に出てそれも失敗するという流れになっている気がする。
今回、軍部という暴力装置を誰が握るかだという論をよく目にするが、これは「中立化」のフェーズの話で、基本的には最初の「囲い込み」「適合」の段階で勝負は決まっているようにも見える。
グローバリズムの影響を受けて経済的に優位に立ったものが実権を握ったのだが、そこから追い出された守旧派(軍部も取り残された遺物)が巻き返しに出て、そちらの方が圧倒してしまったということだろう。
結局、体制側が市場経済を導入するなどして経済成長をする時に生じる歪み(いわゆる格差問題)についての処理を間違えて、成長から取り残された人々が革命勢力として立ち上がってしまった。
体制側からすれば、マクロ観点では自分達の政策の方がより大衆に有利に働くという計算もあるだろうが、大衆側からすれば「格差問題」そのものが問題なのであり、両者が歩み寄れる点が少なかったのかもしれない。
これも市場経済の特徴で、一部の富める者と多くの貧しき者を生み出してしまうという構造が根本的に格差問題を増幅させてしまう。
格差を周知のものとしてしまうネットの影響力も無視できない。
世界的に見て超富裕国の日本においても、近年あれだけ格差問題が叫ばれたことを考えれば、途上国における格差問題がどれだけ導火線に火をつける事象か想像に難しくないだろう。
なんとなく俯瞰してみると、今回の中東情勢のお話は「独裁vs民主化」などという対立軸などではなく、「富者vs貧者」という対立軸であり、そうすると日本にとっても今回の事件は対岸の火事でもなんでもなく、自分達の今日的問題である。
日本はまだ世界的に見て福祉優良国家であるがゆえに問題は水面下に潜っているが、今後は少子高齢化で問題の顕在化が避けられない。
日本に起こる革命とはいかに・・新しい政権の樹立によって成し遂げられるのか
日本の行く先ははたして・・
[追記]
それとやっぱり、石油資源絡みの工作が裏にないとは言い切れないな。
なんか今回の中東での革命騒ぎの裏に深謀があるような気がする。
本当の狙いはリビアだったりするか。
う~ん、ありきたりな陰謀説かもしれないが。
今日も当Blog相変わらずの"わかフリ"させてもらおう。
※わかフリ = わかっているフリ
学生の頃に読んで衝撃を受けたある論文を思い出した。
ハーバードビジネスレビュー誌に「帝国は反撃する~」のような題名の米国の歴史学者の見解が載っていた。
世の中に「革命」という言葉があるが、しかし歴史を紐解くと「革命」というのは案外少ないという。
「革命」を目指したものの成功して「革命」になるものは稀で、ほとんどは失敗して「~の乱(反乱)」とか「~の蜂起」とか「~の暴動」といった形で片付けられてしまっていると。
で、革命が成功する場合とそうでない場合の違いについて調査した結果、その学者はある答えに至った。
それは、革命が成功するかどうかは「革命を推進する側」の問題ではなく、「革命される側」の問題であると。
革命の旗手の主張がどれだけ正しいかは革命が成功するかどうかに関係しておらず、革命が成功するかどうかは「体制側の落ち度」である場合がほとんどだと。(いや、それしかないという)
例えばロシア革命が成功したのは、共産主義イデオロギーが正しかったからなのではなく、ロシア皇帝が第1次大戦や内政問題に対応できなかったからだし、イラン革命が成功したのは、聖職者による政治が素晴らしかったからではなく旧体制側の汚職や内政的問題であったらしい。
(部分的に記憶間違いがあるかもしれないが・・)
なぜ革命が成功しないかというと、体制側の力が充実している時には、体制側には5つの対応方法があるからだという。
「囲い込み」「適合」「吸収」「中立化」「無効」
大衆を囲い込んで、革命を非正当化する。
資本を投入して、革命を既存体制に適合させる。
革命勢力を吸収してしまう。
革命勢力を鎮圧するなどして中立化させる。
体制側を変化させて革命目的を無効化してしまう。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆
で、今回の中東情勢を見てみると、まだ進行中のものもあるが、どうも「囲い込み」「適合」「吸収」に失敗して「中立化」を試みるがこれも失敗、最後は「無効」策に出てそれも失敗するという流れになっている気がする。
今回、軍部という暴力装置を誰が握るかだという論をよく目にするが、これは「中立化」のフェーズの話で、基本的には最初の「囲い込み」「適合」の段階で勝負は決まっているようにも見える。
グローバリズムの影響を受けて経済的に優位に立ったものが実権を握ったのだが、そこから追い出された守旧派(軍部も取り残された遺物)が巻き返しに出て、そちらの方が圧倒してしまったということだろう。
結局、体制側が市場経済を導入するなどして経済成長をする時に生じる歪み(いわゆる格差問題)についての処理を間違えて、成長から取り残された人々が革命勢力として立ち上がってしまった。
体制側からすれば、マクロ観点では自分達の政策の方がより大衆に有利に働くという計算もあるだろうが、大衆側からすれば「格差問題」そのものが問題なのであり、両者が歩み寄れる点が少なかったのかもしれない。
これも市場経済の特徴で、一部の富める者と多くの貧しき者を生み出してしまうという構造が根本的に格差問題を増幅させてしまう。
格差を周知のものとしてしまうネットの影響力も無視できない。
世界的に見て超富裕国の日本においても、近年あれだけ格差問題が叫ばれたことを考えれば、途上国における格差問題がどれだけ導火線に火をつける事象か想像に難しくないだろう。
なんとなく俯瞰してみると、今回の中東情勢のお話は「独裁vs民主化」などという対立軸などではなく、「富者vs貧者」という対立軸であり、そうすると日本にとっても今回の事件は対岸の火事でもなんでもなく、自分達の今日的問題である。
日本はまだ世界的に見て福祉優良国家であるがゆえに問題は水面下に潜っているが、今後は少子高齢化で問題の顕在化が避けられない。
日本に起こる革命とはいかに・・新しい政権の樹立によって成し遂げられるのか
日本の行く先ははたして・・
[追記]
それとやっぱり、石油資源絡みの工作が裏にないとは言い切れないな。
なんか今回の中東での革命騒ぎの裏に深謀があるような気がする。
本当の狙いはリビアだったりするか。
う~ん、ありきたりな陰謀説かもしれないが。
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