粗忽な夕べの想い

落語の演目(粗忽長屋)とモーツアルトの歌曲(夕べの想い)を合成しただけで深い意味はありません

植村隆「富豪化」計画

2015-02-09 20:59:33 | 反原発反日メディア

植村隆元朝日新聞記者が、高知市の講演会で「私は捏造記者ではない」「不当なバッシングには屈しない」と相変わらず自分の過去の記事に対して正当性を主張していた。また、植村氏は自分の記事を捏造だと批判している大学教授と出版社を相手に損害賠償の裁判を起こしている。

しかし、こうした行動はもはや「無駄な抵抗」といえる。彼が、韓国の元慰安婦の証言を「捏造」した疑いを極めて濃厚だ。彼の1991年8月の記事「日中戦争や第二次大戦の際、女子挺身隊の名で戦場に連行され日本軍人相手に売春行為を強いられた朝鮮人従軍慰安婦」という記述はどう見ても不可解である。実際は、義父に人身売買で連れられて慰安所に赴いたのであって、その女性自身も当初そう証言している。女子挺身隊なる表現はなかった。

裁判でとても勝ち目はなく、ここは敢えて「方針転換」をはかった方が、彼の将来には好ましいのではないか。余計なお世話かもしれないが、もはや過去の記事のこだわりをかなぐり捨てて、180度自分の立ち位置を変えるべきだ。すなわち、過去の記事を全面否定して「懺悔本」を出版することが望ましい。それが唯一の生き残り策であり、同時に輝かしい未来を保証することになるのではいか。

「従軍慰安婦という捏造報道、私の懺悔録」なんてタイトルにして、自分の記事の誤りと捏造意図を包み隠さず告白する。きっと空前絶後の暴露本として世間の注目を集めるに違いない。表紙は韓国の慰安婦像の前で謝っている植村氏の写真を載せる。しかし、慰安婦像に向かっているのではなく、像を背景にしたアングルにするところがミソだ。「結果的にこんなインチキな像を造らせた責任は私にあります」という風に。写真の隅には朝日新聞の社旗に罰マークがついたデザインがみえる。

サブタイトルは「今ここに私の24年前の嘘が明かされる」といった感じだ。また、帯には「朴さんごめんなさい」いったメインの太いゴシック文字、その下に「私のせいであなたを怒らせてしまいました。どうか、誤解を解いて安倍さんと仲良くしてください」といった説明がある。

版元は新潮社や文芸春秋、扶桑社、幻冬社など宣伝力のある会社が引く手あまただろう。広告は朝日新聞も載せるかもしれない。しかし、もしかして肝心なところが「伏せ字」になりそうだが、それはそれで話題になる。ベストセラーは固い。

この勢いで植村氏はシリーズ物として出版したほうがいい。「私が見た朝日の暗い闇」「捏造記事のつくり方」「反日用語辞典」なんて反朝日本が書店を所狭しと飾る。人気作家の仲間入りだ。

あるいは、現在安倍政権が見直しを進めている教育政策でもこれら彼の著作は注目されるかもしれない。特に中高校生対象の歴史教育では文科省指定図書として大々的に採用されることも考えられる。返本がない大量注文なら植村氏の著作権収入は計り知れないだろう。

こうして、彼は「慰安婦問題専門家」としての確たる不動の存在になる。もちろん、旧日本軍の強制連行を否定し、性奴隷ではなく普通の戦時売春婦に過ぎないというスタンスだ。もはや、西岡力氏や櫻井よしこ氏は敵対者ではなく強力な同志になる。チャンネル桜といった保守系のネット放送の討論番組にも出演して世間を驚かしたりする。もちろん、2万人が原告となっている朝日新聞への損害賠償裁判にも原告証人として登場する。

そして、活字ばかりでなく映像の世界に進むのも時間の問題だ。朴さんが勘違いな反日発言をしたり、米国で韓国系団体が慰安婦問題で言いがかりをつけるような報道が出るたびに、植村氏はテレビに発言を求められ、こうした報道には否定的なコメントを発する。「まだ、こんな嘘を言っているのですか。あきれますね」といわんばかりに。

それだけでもテレビでは売れっ子として華々しいのに、いずれレギュラー番組でお茶の間の顔になっていく。過去のスキャンダルなどは現在において、成功へのステップになる。不倫問題で騒がれたジャーナリストがテレビのバラエティ番組で重宝される時代だ。スキャンダルといっても質が違う植村氏だが、かつての捏造記者も懺悔すれば、ある意味「ハク」がつく。

おそらく、TBSのサンデージャポン辺りが植村氏をレギュラーのコメンテーターに呼びそうだ。その前の時間の番組「サンデーモーニング」がいかにもサヨクの偏向番組なので、変身した植村氏の番組でのコメントは前番組のいかがわしさを暴露する中和剤の役割を果たすことになる。

関西のテレビ局も負けてはいない。「たかじんのそこまで言って委員会」なんて番組で金美麗氏とタッグを組んで田嶋陽子氏の支離滅裂な慰安婦論をいともたやすく論破するだろう。田嶋氏の不機嫌極まる表情が自然と思い浮かぶ。

サンデージャポンに話を戻すと、過去の出演者がその後政界に進出して今や国政のケーマンとして活躍している。橋下徹、江田憲司だ。政治家の登竜門ともいえる番組だから、植村氏もいずれは政治家の道も夢ではない。有り余る財力と国政を担う栄誉を獲得して、植村氏は前途洋々だ。下手に今後沈み行く左翼新聞に義理立てするより、過去を清算して我が道を目指す方がずっと得策と思うが、植村さんいかがでしょうか。

追記:植村氏の「富豪度」をグレードアップするため大幅加筆させていただきました。