心の免疫力~書とことばから

もっと暮らしに書やARTを~
雲のように水のように あっけらかんと自在に生きるヒントを
求めて~ by 沙於里

瞬発とバランスを鍛えるには

2010-01-21 | 木簡

                                 木簡臨書 (半紙)

以前読んだ「われ笑う、ゆえにわれあり」(土屋賢二著 文藝春秋)という本の
一節に書いてあったんだけど。

古代ギリシャ時代、人間を定義しようという試みに対して「羽のない二本足の動物」
「理性的動物」「政治的動物」「笑う動物」などというのが挙がったらしい。
それにはそれぞれ「?」がついて、結局どれも定義としては失敗だったようで。
つまりは、人間を定義するのは不可能である、と。

それにしても、人は定義することが好きであるような。
好きというか、その方が何かと樂なのかな 

で、最近この「定義したい欲求」を持つ人が増えたような。
こうあらねばならないに始まり、情報過多の割に目に付きやすい情報に流れ易く
たぶんこうであろう論にやっきになるというか 

「事件」(人間)は、現場で起きて(生きて)いるのであ~る。

半紙という狭い中で、書いてしまった点、線の、次の方向、量を決めるのは
定義ではなく、瞬発力とバランスのセンスであるような。

現場では、定義なんか役に立たないことも多々あるのであ~る 

なので・・瞬発力とバランスを鍛えよう
木簡の臨書は、その鍛錬にはもってこいだと思う。

・・なんて、偉そうなこと言ってみた 

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何事も一日にしてあらず

2010-01-20 | 木簡

                               (半切)

今年の 蘭秀会展 の作品つくりのヒントにとあれこれ書いた作品の一部。
木簡とか甲骨、金文とか、楷書の創作とか。。

半切が一応規定なんだけど、大きい作品ももちろんOK。
でも大きいのはそれなりに「慣れる」ことも必要であり 

なので、まずは2尺×6尺とか大きいのに書いてみるとよいかも、であ~る。
それで、気分が大きくなったところで(笑)半切に向かうと
なんだか妙に小さく感じて、文字に勢いというか活気が出るかも、であ~る。
お試しあれ。

そして、ここでまたふと思う。
人生もまたしかり、とな   

狭いところに閉じこもっていたり
狭い人間関係の中で、自分を転がしていたり
狭い知識や理解の中で生きていたら
狭い中での自分にしか出会えないし
狭い中での出会いしかない・・ような 

スケールの大きな作品は、簡単に書けるものではなく。。
また、紙が大きければスケールも大きいというものでもなく。。

その大きさの中にあって、自分が自分を見渡せるか
自分を見失わず、見誤らずに生かせるか・・

人生は一日にしてあらず、作品もまた同じ、とな 

狭いところから広い世界へ行くには、多少の勇気もいるけれど
えいやっ~と思い切って大きな紙に書いてみたら
意外や意外、気持ちいい~ってなるってもんでありんす。

お試しあれ 

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探している線と空間の世界は

2010-01-19 | 書の話
                          (半紙の高さをちょっと切って)

日々是好日

先日の書道教室でのお題のひとつ。
こんな風な構図で書いてこられた方の作品を参考に。

斜めに半円に書くのはむずかしいもので。
全部をきちんと楷書風に、それぞれの文字を正方形に書いてしまうと
紙面を斜め切りにしてしまうだけで、余白の響きもなくなってしまうような。

なので、一字一字、直線、曲線、墨量、運筆の遅速、
文字の視線のバランスを見ながら、紙面にリズムを与えるようにと書いてみる。

「是」の文字は、思い切り足を伸ばして右下半分の余白に食い込むことで
余白に動きと余韻を持たせた・・つもりなのだけど、どないでっしゃろ。。

書作品を見ていて、私がいいなぁって感じるものは、
まずは文字の中の「線」に魅力があるかないか
そして同じくらいに重要なのは空間、余白の美しさ、響き・・かな 


それぞれの人の心に響いてくる線と空間の世界があるんだと思う。

私が探している線と空間の世界は・・
時に、おおらかであっけらかんとした、自由で伸びやかなもの。
時に、無骨で無器用で拙なるもの。

いつか・・丸裸の、開放された自分らしい書が書けたらしあわせ 


時々お越し下さっている大福うさぎさんのブログ→書らんだむ を
ブックマークに加えさせて頂きました 

うさぎさんのところでは、楽しく真面目に書に取り組んでいらっしゃる方が
たくさんいらして驚き、勉強しなきゃ・・と、刺激を頂いています。
是非お立ち寄り下さいませ

うさぎさん・・ご紹介が遅くなりましたが、これからもどうぞよろしくです
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藤澤重夫さんの陶漆

2010-01-18 | つれづれ
                              写真がへたっぴで 

昨年の作陶展で 案内状のコラボ をさせて頂いた藤澤さんから、
あることのお祝いにと昨年末届いた陶器と磁器。

黒い方は陶漆と言って、陶器に漆をかけた藤澤さん独自の焼き物とあり。

陶器の重量感、質感を想像して持つと、少々意外な感を受ける。
見た目の重さよりも軽く感じ、陶器のざっくり感よりも漆のしっとり感を感じる。

漆の香りも少し。
その色は、土の色が重なって、漆黒よりも温かみを感じて 

漆のように扱って下さいとあったけど、素人考えだけど
漆器よりも扱いやすく、陶器よりも壊れにくいのかな・・なぞと 


ほんとは湯冷ましかなって思ったけど、
お正月に、陶漆にお神酒を注ぎ、盃で頂きました 
遅ればせながら・・藤澤さん、ありがとうございました  
大事に使わせて頂きます。

 藤澤さんのHPはこちら→藤澤重夫の焼き物
 ブログはこちらから→ 藤澤重夫の器を游ぶ


そしてそして。
この春の3月末頃、新たな展示会の機会を私なぞにも与えて下さり 
もうすぐ・・ですね 
集中しつつ、楽しんでものづくりができたらと思います 
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猫になりたや

2010-01-17 | 
新年明けて早や半月、なんだか忙しくしておりまして。
ちょっとひと段落と思ったら、気が緩んだのか疲れがどどっと。

昨日は時々猫たちに遊んでもらったり、一緒にこたつでうたた寝三昧
ほとんど一日うだうだゴロゴロ、何もできず、何もしないで過ごし

散歩に連れてけ~とせがむみーにゃに、寒いからまた明日ねと
散歩用の首輪だけしてみて、おもちゃでご機嫌とろうとしたんだけど
余計に逆なでしたようで・・こんなお顔に。 完璧怒ってる

その横で、ぷくぷくはこんな感じ。



リラックスしてる時は、仰向けで足は天に向かう(・・っておおげさ
この万歳のポーズ、肉球をこちょこちょしてもこのまんま。

はぁ。。いいなぁ 
 
今日は怠けずに、やることやらねば。
嗚呼・・猫になりたや

あ、そうそう。久々に猫のおもちゃを買ってみた。398円。
色々あっても、すぐに飽きてその辺にころがってるんだけど
ほとんど遊んでくれないみーにゃにも大好評のスグレモノ。

へびのからだはチューブになっていて、手元の膨らんだ所から空気を送ると
へびのお腹が呼吸してるように微妙に動く。
今はぷくぷくが、神妙に息を殺して?狙って中。



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悩むより笑っていたければ

2010-01-16 | 山頭火・放哉・良寛
                             (半紙)

重荷を負うてめくらである   by山頭火

「悩めば心を失う。悩まなければ心を得る」
大学の頃の覚え書きノートに走り書きしてあったことば。

今改めて読むと、なんかしっくりくる。
あの頃、どんな風に感じで書き留めたのか覚えていないけれど
意外と心に響くものって、変わらないんだなって、ふと。

守るものがあるというのは、心を強くするもの。
けれど守ることに一生懸命になりすぎると、
大事なものを忘れることもある・・かもね

迷いや悩みがもくもく湧いてきたら、視点を変えて
無意識に背負ってる荷物を探してみるべしし~と、ふと、ね

でもそれって、つらつらと悩んでいるより、
勇気もいるし結構エネルギーもいるんだけどね。

でもさ。
悩むより笑っていたければ、たまには荷物の整理をいたしませうってことで

で、久々に今日の1曲は、大好きなRoy Orbisonの  Circle 


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ぐんぐんと

2010-01-15 | つれづれ
                                (半切1/2)

昨日は今年最初の書道教室。
いよいよ五月の展覧会のための作品つくりが始まります 

ということで、参考作品を並べてみるなり。
本当は展覧会ではそれぞれに試行錯誤、生みの苦しみを味わわなければ、
勉強にもならないし感激も違うんだけどね 

作品つくりの閃きのヒントになれたら・・と思いつつ
それぞれの個性が加わって、どう変化し、表現されるのかが楽しみ

かく言う私も、あれこれ書きまくったことで、書いてみたいなって思うものが
わくわくともくもくと。

どうも私は、エンジンがかかるのが遅いという悪い癖があるのだけど、
今年は寅年、前へ前へと前倒しで、色々と挑戦していくのだ~と
気合の入る思いの一日となりました 

で、今日の作品は、参考に書いた作品のひとつ。

「静居自逸」  せいきょみずからいっす
心静かに時を待つこと の意。

今年の私はそんなこと言わず、ぐんぐんと行くでありんす 

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長楽萬年を願いつつ

2010-01-14 | つれづれ
                           (半紙)

おとといは今年初めての絵手紙教室&ランチで新年会。
16年目に入ったのね~と、皆さんと感慨深く 

生まれた子供が16歳になってるってことよね~。
あの頃小学生だったお嬢さんは、もう25歳位になってるってこと? ・・等々

そして以前教室にいらしていた久保田さん 今年96歳になられると娘さんから年賀状を頂き。

なんだか感慨深いなぁ。。
改めて、巡り会えたご縁に感謝。そして16年もおつきあい頂き感謝。。

で、この日のお題のひとつ、長楽萬年。
楽しいことが萬年も続きますようにの意。
小室さんの「長」の首をなが~く書かれた作品を参考に、福禄寿をイメージして。
(また遊び過ぎって聞こえてきそうだけど

そして、もうひとつのお題は山頭火の「だまってあそぶ鳥の一羽が花のなか」

皆さんそれぞれに春らしい作品がたくさんでしたが、
この日、カメラを忘れてしまって携帯画像。
他に数枚撮ったけど画像悪くて・・掲載できずにごめんなさいです 


左:遠藤さん 右:新島さん


そして、齋藤さんが年末の教室でのランチョンマットをお正月に作ったのよ~と
写真を見せて下さり。 皆さんにもとっても喜ばれたそうです 



何でもない日常も、楽しもう、喜んでもらいたいって気持ちがあったら
いつもとは違う時間と笑顔が増えるのかもしれないですね 

絵手紙の真髄は、そんなところにあるのかなって思います。
今年も楽しくまいりませう 

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女と猫、あなたはどっち?

2010-01-13 | 山頭火・放哉・良寛
                          (半紙)

夢深き女に猫が背伸びせり  by 山頭火


山頭火のそばにも、そんな女性がいたのかどうかは知らないけれど
「欲深き」でなくて「夢深き」としたところで
背伸びしている猫もかわいらしく感じるというもので。

ま、どちらにしても猫にしたら、あくびのひとつもでるようなことか・・

でも、そんな女もかわいくて、そんな猫もかわいいでありんす。
どこかほんわかと、しあわせを感じるでありんす 

女と猫、あなたはどっち?って聞かれたら
う~ん・・私は猫かも 

で、あなたはどっち? 

・・と、うちの猫たちにも聞いてみたら、みーにゃは無言。
ぷくぷくはこんな感じで、やっぱり君は猫か 


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書三昧の休日

2010-01-12 | 書の話
                         道在邇(半切・部分)

この連休、初日は書展巡り、昨日と一昨日はその刺激があるうちに・・と
墨磨り機の音を聞きながら、食事する以外ずっと書いていた。

五月にある書道教室の展覧会の参考作品を、あさってのお稽古日に渡す予定ゆえ。
あれこれ試行錯誤しつつ、1枚書いてはもう1枚、また1枚・・と。

今は腰が割れそう。。

本当はお手本なんて・・って思う。
だから気持ち的には「参考作品」ってことで。

それぞれの方の希望も伺いつつ、私なりに書体、書風、紙の大きさも色々に。
参考作品はひとつのヒントで、そこからその人らしい作品になればなぁって思う。

教室ではいよいよ、年に一度の展覧会に向けた作品作りが始まります。
それぞれに思いを込めて、お互い最後まで頑張りませう 

今年は色々と変化の年になれそうな 
がんばります
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