心の免疫力~書とことばから

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求めて~ by 沙於里

書にできること

2011-07-16 | 書展・展覧会情報

                 「抱きしめたい平凡」 下迫蘇香氏

 

 

今日は、毎日展に行こうと思っていたのだけど、朝起きたら少々バテてまして 

なので、明日行こうと思っていた、地元での 第17回蘇香書作展 に母とお邪魔しました。

 

会場は、いつも蘭秀会展でお世話になっている町田市民ホール。

蘭秀会展→ここからずずいと下まで 

 

主宰されているのは下迫蘇香氏。(女性)

ちょうどお目にかかることができて、色々とお話も伺えて 

 

作品制作の最中、未曾有の東北大震災に面し、

それぞれに、せめて被災地・被災された方々のことを想いつつ、

ひと筆、一画に祈りを込めて制作されたとのこと。 (受付で頂いた「ごあいさつ」より)

 

そんな想いを感じる下迫氏の「抱きしめたい平凡」、そして↓は「門は開く」。

 

 

 

 

 

 

そしてうねりを持った全紙サイズの「日本が動く」と、「天変地異」。

薄い単宣に書かれたそうで、あまり力をいれられなかったとおっしゃるも

思いも寄らぬ大地震、大津波、自然の猛威への驚き、不安、そして

それに立ち向かう気迫のようなものを感じました。

 

 

 

会場には90点以上の作品が。その中から数点ご紹介。

 

 

左上:今回初出品という方の「守拙」。ことばの意味と書が響き合っていて

   紙面に対して、文字が右側に配置されたところも、どことなく温かみを感じ。

右上:無心

中左:和敬静寂

中右:草書千字文

下 :木の板に自詠の句を書かれたという作品。

   なんでもない日常を素直な気持ちで詠まれた句は、生活感に溢れ親しみやすく。

 

たとえば・・

 

 表札の二つある門百日紅

 向日葵の疲れを知らぬ太さかな

 膨らむを見守る日々の盆の梅

 余命知り夫坦々と草を引く

 いっせい木犀かおり路地の朝 

 

こんな風に思いをことばにできたらなぁ・・と改めて 

そしてこちらも、自作の詩を巻物に。心に響きました。

 

 

 

 

 

某団体を離れた後、海外でもご活躍の下迫氏は、ゆったりと静かにお話される中にも、

強い信念と、書や関わる方々への熱く、おやさしい眼差しを感じ 

 

そして、「書にできること」を探していらっしゃるというお話を伺い、

おこがましくも、どこか似ているところを感じて、元気を頂きました 

 

ありがとうございました。

また受付の方々にもご親切にして頂き、感謝です 

 

第17回 蘇香会書作展 「墨のかたり」 は今日17日(日)午後5時まで

町田市民ホールで開催中です。

 

 

コメント
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