心の免疫力~書とことばから

もっと暮らしに書やARTを~
雲のように水のように あっけらかんと自在に生きるヒントを
求めて~ by 沙於里

ロマンを感じるか

2008-10-23 | 木簡

                         (ネパール紙)



木簡には、あらゆる生身の人生が散りばめられている。

木簡は当時の文化を知る貴重な文化財でもあり、
書を学ぶ人にとっては、書法を学ぶ手本でもある。

でも私にとってはそれだけではなく、太古の昔も同じように生きた人々との
出会いの場でもあり、人生の学びの場でもあり

そこには会ったこともない人々の悦び、ひたむきさ、明るさ、生き生きとした生命力、儚さ、
たくましさ、切なさや、激しさ、愛嬌、洒落っ気、生真面目さ・・が見えてくる

書き手の人柄や、文字の発する個性を感じることにワクワクして、ロマンを感じる

 ←この中の「漢遂」

木簡の本を捲っていて、むむっ~ と目がハートになった文字「漢遂」。

「漢」の字の、ツクリに背を向けて冷めた表情のサンズイに対して、ツクリの点点・・の
すっとぼけて小走りしているような表情が、なんとも言えず好き。

「遂」の字は、原本は正直者で曲がったことが嫌いって感じだけど、私のはちょっと
背中を丸めて逃げ腰。
だって、「漢」が小走りでうっしっし~って言いながら、追いかけてくるから

・・・なんて、勝手にドラマを作って臨書してるわけです。

原本の個性に、自分が感じたものをプラスして、形として表現していく中で
何となく思ったようにできたとき、それはもう、一人ニマニマの世界です。

コメント (2)
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