あしあとーⅡ

日々のあれこれ、綴ったものが自分の足跡に

セカンドバージン 第9回 最後の一夜

2010年12月11日 | 長谷川博己

留置場から出た行はチャイナキャピタルから返済の催促を受け、怪しい人物が付きまとう。
電車のホームで後ろに着いていたのは突き落とすつもりだった・・・?
電話も度々かかり返済できなければ裏社会の手伝いをしろと脅迫される。
苛つく行はるいと住む家に帰ってもふてくされて一人ソファーに横たわっている所へるいが来て
薬を飲むよう薦めるるいに「長崎へ行けば良かった・・・」この言葉にるいが切れて喧嘩になる。
行は本音を吐き出す。自分にはるいさんがまぶし過ぎるんだ・・・。るいさんの強さが鬱陶しかった・・・。
こんな自分はもうるいさんには相応しくない。死んだ方が良いんだ・・・。
自分の心の弱さを思いっきり吐き出しながら、るいにしがみ付いて泣く行・・・。まるで駄々っ子だ。

そうだよなぁ~と思う。
最初から焦りすぎたんだ。
それはるいに出会ったからかもしれない。
東大卒、金融庁のキャリア、と言う肩書きのプライドが、バリバリと仕事をするるいと対等になりたい。
肩を並べたいという思いがあったのかもしれない。
危ない橋と知りつつ怪しい融資を受けた。自業自得といえばそれまでだけど・・・。
留置場を出てからの行は暗くて暗くて以前の輝きは全く無くなっている。
こんな行と暮らして、るいはそれでも幸せを感じられたのだろうか?

裁判を傍聴した向井社長は冷たく言い放つ
「あの男はダメだな」
「地に足が着いていない」
「るいも判っていただろう」

判決は執行猶予がついたが、その日チャイナキャピタルから言うこと事を聞かなければ、女を殺すと言われた行は
るいを守る為に彼らの要求に応える決心をする。

最後の晩餐は行が準備をして、るいの帰りを待った。
「執行猶予もついたし、るいさんの役員復帰のお祝い」
明るく言う行の言葉を信じたるいだが、翌朝行の姿は消えていた。

沖縄から船に乗せられて運ばれる行は携帯の待ち受けに映っているるいの写真を眺めた後、海に投げ捨てた。
この時の携帯の投げ方がとってもステキ・・・、スナップの効いた手首の使い方、
行さん・・・、いや長谷川さんてスポーツマンだったに違いないと思ったわ~。

最後の夜るいを抱き締めて涙ぐむ行、携帯を投げ捨てて未練を断ち切ろうとする行の心を思うと、
胸が詰まり、締め付けられるようで感想が書けなかった。
未熟だったかもしれないけれど仕事にも恋にも一生懸命に生きてきたのに・・・。痛ましい・・・。

1年の後のシンガポールで行を見かけたるいが声をかけたが、その目の前で行は撃たれる。

予告編では病院に運ばれた行はまだ生きていたが、るいに真実を話さぬままに死んでしまうらしい。

るいはどうやって行の深い愛を知るのだろう・・・?

余談なんだけど、以前長谷川さんが出演された「トーチソング・トリロジー」という舞台を観た事があって、篠井英介さん主演の男同士の同姓愛の物語だった。
大きなベッドが二つ舞台にデーンと出てきてそこに長谷川さん演じるアランが腰掛けるシーンが有る。
この時のジーンズを履いた長谷川さんの足の細さが物凄く印象に残っている。
あの頃からずっと細かったんだ!
このアランも他の男の人と浮気をするんだわ(笑)
だがアランは暴走族に襲われて死んでしまうのだ。
彼を愛していたアーノルド(篠井英介)が後に「アランに逢いたい・・・」と
涙を流して呟く場面を思い出してしまった。
なぜか、このセカンドバージンの物語とあちらこちらが似ているな、と(笑)勝手に思っただけで・・・。


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