サキさんの介護日記     (若年性認知症の妻との記憶)

若年性認知症の妻。今までの介護の記憶と、現在の様子を気分のままに書いていきます。

抹茶アイス、でもその後で

2017年05月03日 23時01分08秒 | 今日のサキさん
2017年5月3日抹茶アイスとサキさん


今日からお休みです。
朝は、買い物と掃除。そして久しぶりにカレーを作りました。(これでしばらくメニューに困らない)そして、少しのんびりして、4時前にサキさんの特養に着きました。

熱かったのでコンビニでついアイスを買ってしまいました。サキさんの大好きな抹茶味です。




いきなり大声をあげたサキさんでしたが、食べすすむうちに落ち着いてきました。何度も何度も私と目を合わせてくれました。

しかし、アイスを食べ終わって歌を聴いているとき、プ~~ンと匂ってきました。サキさんの布団をめくってみるとズボンが濡れています。慌ててスタッフさんに声を掛け、交換してもらいました。背中まで濡れていたそうです。
アイスがいかんかったのかな。ちょっと反省です。(でも、おいしそうに食べてくれたで、ま、いいか)

ズボンが濡れて気持ち悪かったのか、それからのサキさんは目を閉じて(ちょっと反抗的に)少し不機嫌そうな表情に変わってしまいました。

そして、目をギュッと閉じたままで、夕食に突入のサキさんです。うつむき加減だったので、口に入れるのにも少してこずりましたが、それでも完食です。

完食後のサキさんです。上着も交換してもらっています。こんな感じでずっと目を閉じていました。時々パッと見開くのですが・・すぐにギュッと閉じてしまいます。

気持ちを聞かせてほしいけど、聞こえるのは、歯ぎしりの音だけです。きっと何かを伝えようとはしているのでしょうが、その何かが分かりません。お互い、もどかしさしか伝わりません。

明日も会いに行くでね。私には、それしか出来ないから。

サキさんとの違いは(1)

2017年05月03日 07時33分45秒 | 介護日記
今回の京都での国際会議では、多くの若年性認知症当事者の方々が、その思いを語ってくださいました。まさしく今回の中心に、彼・彼女らがいました。

若年性の当事者の方々のこうした素晴らしい活動に触れるたび、いつも思うことが、どうしても頭の片隅をよぎってしまうことがあります。

「なぜ、同じアルツハイマー病なのに、同じ若年性なのに、いつまでも穏やかな状態を保ち続けられる人と、サキさんのように急激に病気の進んでしまう人がいるのか。この違いはいったいどこから生まれるものなんだろうか」

いろいろ漠然と考えてみるのですが、一向に分かりません。ただその中でも、ぼや~~っと感じるものも多少あります。うまく表現できないかもしれませんが、まとめたいと思います。

1.診断時期の差(自覚症状が出てからの経過時間)
サキさんが診断を受けたのは平成20年12月。ですが、自覚症状が出ていたのは、その数年前からだったと思います。始めは更年期だと思い込んでいたサキさん。ウツっぽくなっていたことも。この頃に診断を受けていれば、全く違った展開になっていた気がします。(この頃は、認知症など夢にも思っていなかったので・・・)

2.職場の理解(介護者の職場も含めて)
サキさんは介護施設で働いていました。とても性に合っていた気がします。毎日、お年寄りの方と楽しく接していたようです。しかし介護の仕事は、沢山の書類業務があります。担当の方の日々の様子、施設での状況、また、数カ月に一度は利用者さんの介護計画もまとめなければいけなかったみたいです。利用者さんとの直接のふれあいは、何の問題がない状態でも、書類にまとめる作業が難しくなってきました。利用者さんの状況もおまく思い出せなくなり、まとめられなくなっていきました。利用者さんのお世話、話し相手だけなら、まだまだ十分にやれたと思うのですが・・・。職場の方の理解で、書類作業を軽減してもらえていたら、サキさんは仕事を続けられたのではないでしょうか? 別に通勤(車の運転)の問題もありましたが。

介護する側の職場の理解が必要です。幸い、私の会社は理解があり、みんな気遣ってくださり、休みや早期退社も頻繁に取らせていただきました。けれど会社勤めの身です。あまりに無理は言えません。周りの仲間に気兼ねして、いつもいつも休みばっかり取るわけにはいきません。会社は許してくれても、こちらで遠慮・辞退してしまいます。
介護しながら働き続けるのは、やはりいろいろと大変です。

まだまだいろいろありますが、次回に書いていきます。