共通テーマ「揺れる」でTが書いた詩を投稿します。
哀しいバス停
一日 二本だけ通る路線バス
のいくつかのバス停は不機嫌だ
車から見ていると
ポッケに手を突っ込んでむくれている少年のようだ
十年前は午前に四本 午後に四本あったものが
今 バスは朝と夕だけだ
各所で乗り降りする人達も一人か二人
誰もいない所もあり
子供の姿はない
人が並んでいないバス停は
昼間は住居表示の標識と化している
それなのに なぜかどれも真新しい
新しくなってバス停は気負っていただろうに
すっかり手持ちぶさたで
もはや忘れられた存在になっている
あと何年かしたら
廃線の記念碑になってしまうだろう
車が少し通るだけの道は
風の通り道にもなっていて
バス停はいつもこきざみに揺れている
誰かやってきて と叫んでいる
哀しいバス停
一日 二本だけ通る路線バス
のいくつかのバス停は不機嫌だ
車から見ていると
ポッケに手を突っ込んでむくれている少年のようだ
十年前は午前に四本 午後に四本あったものが
今 バスは朝と夕だけだ
各所で乗り降りする人達も一人か二人
誰もいない所もあり
子供の姿はない
人が並んでいないバス停は
昼間は住居表示の標識と化している
それなのに なぜかどれも真新しい
新しくなってバス停は気負っていただろうに
すっかり手持ちぶさたで
もはや忘れられた存在になっている
あと何年かしたら
廃線の記念碑になってしまうだろう
車が少し通るだけの道は
風の通り道にもなっていて
バス停はいつもこきざみに揺れている
誰かやってきて と叫んでいる