湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

終わったのだけれど

2024-04-28 05:37:44 | オリジナル

終わったのだけれど

 

こういうことがあったんだ

と 人は言いたがる

続く頻出語は

――けれど――

 

そんな話を

口から垂れ流して

他人に聞き流されて

死ぬまでの時間を潰すのはまっぴら

 

だから詩を投稿して

投稿された詩を

一語一語書き取って

合評会を開くようになった

書かれた言葉たちに

それぞれの人生のイメージが

星のようにちらばっていた

 

読んで感心してほしいだけとか

自分のことを一方的に喋りたいとか

忘年会目当てとかで参加した 

愛すべき人々

罪は問わないけれど――

 

とある合評会の死後に

毎月やってきたのだけれど――

と 十年分の嘆息を毎晩吐いて酸欠だ

私も死ぬのだと知った何十年も前は

ああ幸福だったと言って死にたい

などと おめでたく考えていた


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