亜子さんの亡きご主人が大病をされた時のこと。手術後、5か月入院されていました。病院からつきそいで2時間か3時間おきに体位交換するように言われたそうです。早く夜が明けて欲しいという気持ちと、命が尽きるのを惜しむ気持ち。病室でモーツァルトの音楽を聞かせて心の平安も保ったそうです。「明易し」といえども不安な気持ちの夜は長くお辛かったことと思います。お二人で懸命に病と闘い退院されました。
能登さん:大変さが伝わってきます。ごくろうさまです。
千香子さん:看護の大変さを感じてエール。
私もいただきました。時間ごとに体位変えて、床ずれができないようにと懸命な介護の様子。。「明け易し」がせつなく感じられました。
短夜の無呼吸症の器具の風 容子
数年前に無呼吸症と診断され、夜寝るときに器具をつけておられるそうです。器具は装着中は音はしませんが、はずしたときにシューッと音がするそうです。
千香子さん:無機質の器具からいのちの風が出てくるのだと、風にひかれました。
今日ご紹介した二句は、ご自身の実体験をもとにされた俳句。俳句に詠めるようになったことは、辛い出来事も少し距離を置いて捉えられるようになったからかも知れませんね。 麗子