575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

一群のすみれに止まる車椅子   晴代

2017年04月04日 | Weblog
道路でしょうか?公園でしょうか?
スミレが小さくかたまって咲いています。
そこへ車いすの車輪がフレーム・イン。
あざやかな映像を見るような句です。

御主人が奥さんの車いすを押して散歩。
心温まる風景を見ての句だそうです。
句には、スミレと車いす以外は描かれていません。
あとは読者の想像にゆだねられています。

こうした近代の写生句を開拓したのが山口誓子。

  夏草に汽缶車の車輪来て止まる

教科書にも載っている代表作です。
ところが、ネットには、句の意味が分かりません、という声が。
学校では、想像力を働かして自由に読むということは苦手かな?
答えが一つでないと困るのかな?

               遅足

コメント
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