575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

むすびの地   麗

2017年04月27日 | Weblog
先日、亜子さんに勧められて、大垣にある「奥の細道むすびの地記念館」を訪ねました。

今から328年前の元禄2年の春、江戸を出発し、東北、北陸の名所、旧跡を訪ね、その年の秋に旅を終えた地が大垣でした。芭蕉47歳の時です。大垣で旅を終えて「蛤のふたみに別れ行く秋ぞ」と詠んで桑名に向かったとのこと。


当時、大垣は川運と陸運が交わる交通の要衝で経済も発達していた水の都。
芭蕉は「野ざらし紀行」の折に大垣の俳人、谷木因を訪ねたのが最初で、なんと生涯4度も大垣を訪れたそうです。
大好きな大垣に記念館が出来たことをあの世で芭蕉も喜んでいることでしょう。

記念館は水門川の住吉灯台のほとりにあります。芭蕉と木因の銅像がありました。
館内は「奥の細道」を追体験出来る展示です。3Dシアターでは名誉館長の黛まどかさんの解説つきで、奥の細道の全行程をなぞることができます。映像がとても美しく、芭蕉が320年以上も前に徒歩で、この景色を見て俳句を詠み、後世に残る紀行文を書いたのだと思うとなんとも言えない慨深い気持ちになりました。。

川の景色が美しい大垣。アニメ映画「声の形」の舞台となったことで、今は若い人も多く訪れているようです。
このゴールデンウィークも、たらい船で川を渡る大垣祭りでにぎわうことでしょう。
ぜひ、お出かけ下さい。

         行く春や川辺で芭蕉しのびけり  麗

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