575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

段ボール食わせニーハオ蛙のツラ 朱露

2007年07月15日 | Weblog


   季語は蛙。この際そんなことはどうでもいい。
   君は肉マンという段ボールを食ってしまった。
   ダン・ボール・サルトルが知れば何と言うか。
   実存の糞詰まりで「出口なし」と叫ぶだろう。

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胡瓜の花   遅足

2007年07月15日 | Weblog
台風もほぼ通過しました。
我家の庭の胡瓜も辛うじて立っています。

胡瓜はインド原産、西アジアでは3000年も前から栽培されていたそうです。
胡瓜の「胡」は西方ですから、文字通り、西から来た瓜です。
すっかりお馴染みの胡瓜ですが、
日本で広く食べられるようになったのは、戦後。
食生活が洋風化して毎日の食卓に欠かせない食材に。
明治の俳人はこんな句をつくっています。

  胡瓜生節(なまぶし)善き酒ありて俗ならず 正岡子規

  斗酒ありや日暮れて胡瓜刻む音  尾崎紅葉

胡瓜は酒の肴だったようですね。
栄養はほとんどなく、水分が96%。香りと歯ざわりが本領。

  人間吏となるも風流胡瓜の曲るも亦  高浜虚子

今は曲った胡瓜などスーパーに並んでいません。
これを見たら、虚子は、どんな句を作るのでしょうね?

胡瓜の花も夏の季語

  生き得たる四十九年や胡瓜咲く  日野草城

結核で病床にいた草城です。人生50年と言われた時代。
胡瓜揉みも季語にあります。

  鼻歌のきのふと同じ胡瓜もみ  黛まどか

  今日はからそして

私の好きな句

  たしかなにか忘れてゐたるに胡瓜咲く 上田五千石




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