おやじのつぶやき

おやじの日々の暮らしぶりや世の中の見聞きしたことへの思い

憲法第9条があぶない!

2005-09-11 23:29:43 | 平和
 選挙速報が続いています。開票速報というより出口調査結果報告という番組の作りです。もう自民党の地滑り的大勝利になっています。これで、与党で国会の3分の2以上の議席。郵政民営化どころではなく、憲法改悪の道筋がはっきりしてきたということです。民主党の中でも、憲法「改正」に賛成する議員もいますから、これで憲法改悪路線が確定した。
 国民は、そこまで考えて、自民党に投票したのでしょうか? 中には、そういう人もいたでしょうが、「郵政民営化」賛成という国民投票に参加し、そのことのみで、賛成票を投じたのでしょうか?
 現憲法については、自民党は党是として「改正」をうたっています。かつては「おしつけ憲法反対」でしたが、今は、東アジア地域をにらんで、「自衛隊派兵」を行いたい。そのために第9条の規定がどうしても邪魔をする。自衛権の保証から集団的自衛権行使の確立まで、憲法を変えることで国際貢献(事実はアメリカ軍との軍事一体化)を推進しようとの狙いがあります。
 その前には、「教育基本法」を改めて、「愛国心の涵養」(文言としては、「国を愛する心」となるでしょうが)と「宗教情操教育」「公への奉仕」などが登場してくるでしょう。
 そして、戦後60年の改革の仕上げとして、いよいよ憲法改悪でしょうか。憲法改定ですら、もうたやすく国会を通過する。他の通常法案なら参議院で否決されても、改めて衆議院で可決できる。どんな法案でも通るということなのです。
 次回の参議院選挙で同じように自民党が多数を占めれば、日本の国会に巨大与党が登場し、首相は絶対的な立場で、政治を行うことが出来る。こうして、今回の投票行動を通して、国民はコイズミさんを郵政以外のものまで白紙委任したのです。マスコミもその一翼を担っています。まさかそういうこと、とは言えないのです。 憲法の前には、防衛庁の防衛「省」への格上げが国会に提出される。賛成は、圧倒的多数。志願制度が難しければ、徴兵制の導入となるでしょう。また、靖国神社の公式参拝の実現。天皇の地位は象徴のまま、次第に権能が限られ、国民の精神的統合の象徴としての役割が縮小されるでしょう。
 民主党の寄り合い世帯は、完膚無きまでの壊滅状態になりました。もともと選挙互助組織の政党ですから、年金や消費税アップを叫ぶばかりで、郵政も語るべきものを持っていませんでした。ましてや平和や戦争反対、とりわけ憲法第9条を守る姿勢は全く見られません。
 選挙戦を通しては、社民党と共産党がそのことについて語るのみでした。その政党も社民党はお情けで、自民党から1議席分けて貰い、共産党は現有議席と、二党合わせても、20議席足らず(全議席の5%にも満たない!)。本当に情けない状態です。民主党もこれで次期党首を巡って、混乱するでしょう。
 小沢さんごときすでに過去の政治家が党首になったら、抜け出る議員も出てくるでしょう。それにしても、何で後任が小沢なのか! 自民党に戻る人も。無所属も勝ち馬に乗って(自らの節を曲げて)自民党復党を画策する。頭を下げても(郵政に賛成します!もう二度と逆らいません!・・・と)もとの鞘におさまる。結局、自公の長期圧倒的多数に対して2分の1政党程度になってしまう。またまた分裂していくのは必至です。
 「大政翼賛会」化した日本の政治にはもう未来はないのでしょうか。国民の生活に未来はないのでしょうか。今の日本の閉塞状況をうち破ってほしいという願いが自民党への投票行動に出たとも見られます。しかし、そうして明るい未来が来ることはなかったというのがかつての日本であり、ドイツでした。
 少なくとも、反自民・反民主(特に小沢)・反公明に連なる人々は、小異を捨てて大同につくという方向を目指さない限り、起死回生の策はないようです。 
コメント
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