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エリザベスという母娘。

2022年09月16日 | 萬伝。

今週末には、大型で強い勢力の台風14号が接近。

敬老の日の19日頃、最接近らしい。

備えあれば憂いなしとは言えども、用心。

さて、その19日放送予定だったNHK「鶴瓶の家族に乾杯(尾道百島編)❗」、10月10日へと放送延期だとの事、残念❗

放送延期理由は、エリザベス女王の国葬を生中継するとの事。

世界で約10億人が、テレビでの国葬中継を観るであろうとの事。

はぁ?腰砕けになりました。

毎日のように英国エリザベス女王の国葬関連の報道が流れています。

今日は、書かなくてもいいような英国王室の印象を書きます。

英国王室の歴史的な壮厳壮重な儀礼に目を奪われますが、弔問の列が8キロに及ぶというニュースには、英国人らしいなぁ、と思います。

1987年10月、英国南部が二百数十年ぶりの大嵐に見舞われて、次々と樹木が薙ぎ倒されていた翌日の風景を思い出しました。

カメラを手にした大勢の人出が散策しているのです。

英国人は、歴史的な出来事、その一瞬に立ち会えた時間に、人生の意義を見出すような興奮、充足感が強いようです。

英国王室ヘの敬意というよりも、在位70年、96歳という生涯を常識人として貫いた女王を賞賛しているのです。

英国王室が、一般的な庶民ファミリーならば、既に家庭崩壊、家族離散です。

人間の業と言うべきなのか、「人生を狂わせる最大の要因は、お金、あるいは女(男)の存在だ」と、昔から言われています。

王冠という家業を継いだ男が、恋して家業、王冠を放り出しました。

仕方無く、王冠という家業を継いだのは吃りがちな弟(ジョージ6世)・・泣きながら即位、そして踏ん張りました。

それを支えたのは、スコットランド出身の王妃となった奥さん(後のクイーンマザー)が賢かった。

実質的には、女王の母親(王太后、クイーンマザー)が英国王室を守り立てていました。

因みに、大戦中にナチスのヒットラーから「ヨーロッパで一番危険な女性」と名指しされたのが国妃、後の王太后となるクイーンマザーでした。

エリザベス女王の母クイーンマザーの逸話です。

夫である国王の言語障害を克服、支えたのも、クイーンマザーの努力。

そして、第一子となる娘、後のエリザベス女王を、当時としては画期的な人工受精と帝王切開によって産んだのもクイーンマザーの底力。

国王ジョージ6世は、第二次世界大戦の心労もあったのでしょう。

1952年、57歳で亡くなり、次に王冠を継いだのが、まだ25歳の娘、後のエリザベス女王なのです。

エリザベス女王は、4人の子供を生み育てますが、長男、長女、次男は離婚。

長男の嫁さんはダイアナ妃、次男の嫁さんはセーラ妃。

エリザベス女王のバカな息子たち。

その後の経緯は周知の通り、言うのも恥ずかしい破廉恥なスキャンダルだらけ、一般家庭ならば家庭崩壊、家族離散です。

英国王室が崩壊しなかったのは、大いなる遺産と財産でしょう。

加えて、王室ファミリーのスキャンダルを飛び越えて、当たり前の言葉で常識人として振る舞ったのが、女王であり、女王の母親であるクイーンマザーの存在でした。

英国王室で一番人気を争っていたのは、ダイアナ妃とクイーンマザー。

国民の前では、いつもニコニコしていた王太后としてのクイーンマザーでした。

1997年8月、ダイアナさんが事故死した際の王室の存在危機、クイーンマザーの存在が無ければ、エリザベス女王は乗り越えられたか、どうか?

クイーンマザーは、2002年、101歳で亡くなりました。

母、娘、共にエリザベスという名を持つ王太后と女王、今ある英王室を百年近く支え守った母娘でした。

百年後の世界史において、エリザベスという母娘なる親子は、歴史上の偉大な人物として名を残すと考えます。

同じ時代に、エリザベスという母娘の姿を目の当たりにした幸運に感謝です。

百年後、その大いなる遺産が更なる大きな格差社会を生じているならば、王室は消滅しているかもしれません。



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