百島百話 メルヘンと禅 百会倶楽部 百々物語

100% pure モノクロの故郷に、百彩の花が咲いて、朝に夕に、日に月に、涼やかな雨風が吹いて、彩り豊かな光景が甦る。

四万六千日

2012年07月10日 | 千伝。
今日の地元ニュースコラムから:

「風鈴に四万六千日(しまんろくせんにち)の風」(福井市出身の芥川賞作家、多田裕計)。

東京浅草観音「ほおずき市」・・7月10日に参拝すれば、4万6千日、約126年分もの御利益があるいうお話。

この4万6千の数については「米一升分の米粒の数が4万6千粒にあたり、一升と一生をかけた」など諸説があるらしいです。


伊豆 修善寺での地域おこしのニュースから:

大きな企業に入るよりも、地域おこしの小さな起業家を目指す方が、人生面白いという若者、学生向けの講座でした。

その地域で、何かを興す起業家が、学ばなければならないのが「経営ノウハウ」。

大型バスやら巨船の乗組員になって動く人生か・・。

自転車、バイク、車、小舟の船頭になって動く人生か・・。

一生の値打ちは、御利益です。

その御利益は、いずれにせよ、社会、地域への還元、貢献です。

週末、週初め・・京都へスクーリング。

大学も日程を巧く調整して、考えるものです。

京都祇園祭見学予定無し。

百島の詩(うた)

2012年07月10日 | 百伝。
僕が、このブログに「百島物語」と名付けて変更したのは、数年前、百島中学校の生徒さんが書いた作文を読んだからです。

もう一度、読んでみました。

あらためて読むと、これは作文ではなく、百島の詩(うた)だと感じるのです。

もっと多くの方に読んでいただきたいと考えました。

紹介させて戴きます。

赤松優衣さんへ、ありがとう!

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題名: 私たちの「島おこし」  
作者: 百島中学校 赤松優衣

みなさんは百島を知っていますか?

私は、生まれてずっと、百島で暮らしています。

百島は尾道から約10キロ離れたところにある、周囲約10キロの島です。

自然がたくさんある島で、よく、タヌキがけんかをする声が聞こえたり、夕方にはカラスのにぎやかな声に驚いたりすることもあります。

現在の人口は約650人。

島の人たちはみんな顔見知りで、仲良く助け合って暮らしています。

今、百島で年ごとに深刻になっている課題は高齢化、少子化、そして過疎です。

その要因の一つに離島という不便さかあります。

百島には、コンビニやスーパーはありません。

病院もありません。

買い物や通院をするには、船で福山や尾道に渡る必要があります。

船の便数は、2時間に1本ぐらいで、尾道まで行くのに片道30分、750円かかります。

百島の人口の約65パーセントは、65歳以上の高齢者です。

私の近所に住んでいたおばあさんは、高齢のため入院する必要があり、島を離れました。

一人暮らしをされていた別のおばあさんは、子どもと一緒に生活するために大阪に行ってしまいました。

高齢化が百島の過疎に大きく影響してきています。

年々過疎が進んでいく百島を活性化させるために、私たちは総合的な学習の時間に「島おこし」の活動を実行しました。

私のグループが考えたのは「百島フォトコンテスト」です。

写真の題材はもちろん百島の美しい風景や、のどかで、温かい島の人たちの暮らしです。

これなら、島外の方に百島を訪れてもらうだけでなく、百島の良さを知り、広めてもらうことにつながると思ったのです。

私たちは、自分たちでコンテストの内容を考え、ポスターをつくり、呼びかけをしました。

取り組みを進めていくうちに、コンテストの話は島外に住んでいる方にも広がっていきました。

中でも効果的だったのは、尾道ケーブルテレビへの出演でした。

放送された8月以降、徐々に島外の方からの作品が集まってきました。

送られてきた写真には「百島を初めて訪れて美しい風景に感動した」とか「テレビを見て30年ぶりに百島に帰り、景観の良さや風土の良さを体験した」といったコメントが添えられていました。

少しずつでも、百島の存在、良さを島外の人に知ってもらえてきていると感じられるのは、とてもうれしいことでした。

そして、私たちには当たり前のことと考えていた風景を、島外の方が「美しい」と感じてくださったことで、改めて百島の素晴らしさに気付きました。

でも、これで百島が活性化されたわけではありません。

島外の方に知ってもらい、訪れてもらうだけでは、やはり百島は過疎化していく一方です。

これからの「島おこし」には、訪れてもらうだけでなく、百島を気に入ってもらい、百島に住んでもらうことが大事だと思うのです。

その理由の一つとして、高齢化と同じように進んできている少子化の問題があります。

百島幼小中学校に通う子どもの数は、30年前には小学生111人、中学生63人、幼稚園の子と合わせて、198人でした。

しかしその後、年々少なくなっていて、現在、幼小中を合わせても22人です。

このまま人数が少なくなると、百島中学校はなくなってしまう可能性もあります。

現に、4年ほど前にそのような話があったと聞きました。

私たちが百島の活性化に取り組むのは、自分たちの母校にいつまでも後輩たちの元気な声が響いていてほしいと願っているからでもあります。

現実には、百島から離れていく若い人も多くいます。

確かに百島は、離島で不便だし、交通費も高くつきます。

でも、静かでのどかで安全な、何より人と人とのつながりが温かい、とてもいい島です。

私たちは、そのことを島外の人に知ってもらい、一人でも多く百島を訪れ、そして、百島に住んでもらいたいと思っています。

住んでもらうというのはかなり大きな目標だと思いますが、百島の過疎を食い止めるには、それしかないのです。

それとともに、私にできるもう一つの島おこし。

それは、今の小さな百島にも、もっとたくさんの元気が感じられるようにすることです。

今、島の行事は、少子化の影響もあり、大きなお祭りでも以前のようには盛り上がらなくなっています。

しかし、島の伝統行事である、八幡さんのお祭りやお弓神事の時は百島出身の人たちも帰ってき、また島外からも多くの人が訪れます。

私たち島に住む者がもっともっと地域や地域の行事を大切にすることが、島の活性化のために大切なもう一つの要素だと思うのです。

私たちが今すぐできる「島おこし」として。

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小さな百島にも、もっとたくさんの元気が感じられるようにすること・・百島の詩(うた)です。

ありがとう。感謝。