百島百話 メルヘンと禅 百会倶楽部 百々物語

100% pure モノクロの故郷に、百彩の花が咲いて、朝に夕に、日に月に、涼やかな雨風が吹いて、彩り豊かな光景が甦る。

雪降る夜に

2012年01月26日 | 百伝。
百島には、冬がありません。

・・と思い感じたのは、雪国の福井に暮らし始めてからの事です。

とりわけ、雪が降り積もる時季に帰省すると、瀬戸内海には、春、夏、秋しかないような季節感が漂います。

今宵の福井地方・・また雪が降り始めました。

明日の朝は、雪国の多くの人々は、朝早くから、雪かきという汗かきの肉体労働となります。

雪というのは、不思議なもので「白い天使」とも「白い悪魔」とも呼ばれています。

福井に暮らし始めた頃を思い出します。

あの当時は、まだ雪の怖さを知らなかったのです。

雪降る真夜中の国道の交差点で渋滞、右折しようとした時に、あっという間に雪が降り積り、車が動かなくなった思い出があります。

車のタイヤも冬用にも交換せずに、スコップを車内に入れておくという雪国の習慣も知りませんでした。

誰も助けてくれません。

長い時間かけて、前輪のタイヤの前の降雪を足先で蹴り上げながら散らして、やっと脱出した思い出があります。

雪にからまれた初めての体験でした。

でも、墨絵のような雪景色は、素晴らしいです。

そして、夏になればわかりますが、雪国には、ほとんど渇水という状況にならないのです。

雪と出会えて、辛抱強くなったのも事実です。

「心に太陽を持て」です。感謝。