わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

電動ロクロの「コツ」 11 (土を上げる3)

2009-03-29 23:13:31 | 電動ロクロ入門
引き続き、1) 土を上に上げる(伸ばす)場合の問題点

  ③ 壁の厚みに差が出る。

  ④ 土の高さに、「ばらつき」が出る。

 の説明をしたいと思います。


 ③、④は、現象は違いますが、原因は、ほぼ同じですので、一緒に取上げます。

 即ち、壁の厚みに差が出た結果、土の高さに「ばらつき」が発生します。

 ③ 壁の厚みに差が出る原因は、以下の事が考えられます。

  ) 土殺しが十分行われず、土全体が、偏芯していた。

     土が、ロクロの中心より「ズレ」た位置に、置かれている。

  ) 土取り後、中心に穴を掘り進む際、中心が「ズレ」ていた。

     両手の親指又は、左右のいずれかの親指で、土の中心を、掘る場合、腕の肘が、

     体に固定されず、浮いていると、中心が「ぶれ」周囲の土の厚みに、差が出ます。

  ) 前回述べた土に「よじれ」が出来た。 

    「よじれ」を修正しても、完全には直りきらない場合が多く、壁の厚みに差が出や易いです。

     この厚みの差が、高さの「ばらつき」に成ります。

  ) 回転が比較的遅い場合

   ・ 回転が速いと、少々の肉厚の差は、解消されます。

     即ち、手(指)同士の間隔の変化が、回転速度に追い着かず、均一に成るためです。

     特に初心者や女性は、回転を速くする事に、恐怖感を持ち、遅く成りがちです。

     又、速度が速いと、力も少なくてすみます。

  ) その他、極端な「ロクロ目」を付けたり、「ロクロ目」を上部まで付けた。

     この場合も、高さに「ばらつき」が出易いです。

 a) 対策

  )、)の場合、土を挽き上げる前に、土の内、外、真上の三点を、「しっかり」押さえ込み、

  肉厚の調整をします。

  この調整を省いたり、「おろそか」にし、土を挽き上げると、肉厚に差が出たりします。

  又、肉厚に差が出ないようにすると、高さ方向に「ばらつき」が出ます。

 b) 「ばらつき」を直す方法

  基本的には、高さの「ばらつき」は、切り取る事に成ります。

  ・ 弓、針などを使い、切り、高さを揃えます。

    弓を使う場合には、一番低い所より、最低1mm程度下を切ります。

    針は、好きな所より、切る事が出来ます。即ち切る量を少なくする事が出来ます。

  ・ 高さを上からの力(縁の内外を押さえ、真上から押す)で、揃えると、高い所の土は、

    横方向に出っ張ります、この出っ張りを、針で切り取る方法も有ります。

    (この方法は、やや熟練を要します。)
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電動ロクロの「コツ」 10 (土を上げる2)

2009-03-28 22:29:59 | 電動ロクロ入門
前回の続きを述べます。

1) 土を上に揚げる(延ばす)場合の問題点

 ② 土が「よじれる」「よれる」

   「よじれ」が発生すると、振ら付くと同時に、肉厚が、螺旋状に変化します。

   慣れない方は、この「よじれ」を取り除く事に、苦労します。

   (尚、螺旋状に肉厚が、変化する物に、「ロクロ目」が有りますが、これとは、区別します。)

  原因と対策

 a) 土と手の滑りが悪い。

  ) 水切れ: 土の表面又は、手に付く水の量が少ない。

     ロクロ挽きは、別名「水挽き」と呼ばれ、水を使います。手が滑ら無いと、「よれ」が出ます。

   ・  対策として、水を内外に塗り、「ドベ=泥」を出し、手が滑る様にします。

     特に初心者の方は、多めに使って下さい。慣れるに従い、水の量を減らします。

     実際には、水よりも、「ドベ」を使い、土が水を吸って、弱るのを防ぐ方が、良いです。

  ) 土と手(指)の接触面積が多い。

    回転が速くなったり、背が高くなるに従い、振れを恐れて、土の外側を掌(てのひら)全体で、

    押さえ様とします。

    即ち、土に接している部分が、多くなり、摩擦抵抗が増え、土が引っ張られます。

    (土が十分濡れていれば、少々押さえ込んでも、抵抗は増えません)

   ・ 対策としては、掌ではなく、指先又は指の横腹を使います。

    (指の使い方は、人により、違い色々な方法があります)

     当然、掌よりも指に力が入り、土を上に伸ばす力も増えます。

 b) 土の肉厚が、極端に薄い、又は厚い。

   ) 土の或る部分が極端に薄い場合、その部分に「よれ」が発生します。

     この場合、高さの途中で、円周状に薄い時と、或る一箇所のみが薄い場合が有ります。
 
    ・ 前者の場合の原因は、土を揚げる際、手が途中で止まる(又は遅くなる)為です。

     手が同じ位置に有ると、土は薄くなり易いです。
    
     即ち、上部に「タップリ」土が有り、手の動きが押さえられます。

    ・ 対策として、最初に土の上部1/3程度を薄く延ばし、その後残りの土を延ばす様にすると、

     手がスムーズに、口縁まで移動できます。

      又、少し熟練を要し増すが、土を揚げる際、常に肉厚を指先で確認し、肉の厚い所は、

      土を内外から締めて薄くし、薄い所は、力を入れず、撫ぜる様にします。

    ・ 後者の場合、偏芯している可能性が有ります。

     即ち、中心が「ずれ」ていっれば、円周上で、肉の厚い所と、薄い所が出来ます。

     又、形造りの際、一部分に力が入り、その部分が、薄くなる事も、考えられます。

     尚、薄い所を厚くする事は、かなり難しいです。

       薄い所は、径が中々縮みません。(厚いと容易)

       基本的には、厚い部分の土(薄い所の上下部分)を、薄い所に移動させます。
  
  ) 肉が極端に厚い。

    土の径を細くすると、肉は厚く成ります。

    それ故、細くする場合は、細くしてから、土を延ばし、薄くし、さらに細くする事を、

    繰り返します。一度に細くすると、肉厚に成ると同時に、偏肉と成り、「よれ」が出ます。

 c) 「よじれ」を直す。

   ・ 上記の対策を取り、出来るだけ、「よじれ」が起きない様にします。

   ・ 「よじれ」はなるべく早く、見つけて下さい。早い段階出の修正が、効果的です。

     常に土を触っていますから、「よれ」は直ぐに、見付け出せそうですが、初心者には、

     中々解かり難い様です。

     指先の感覚を大事にし、時々全体を眺めてください。

  ) 一番効果的な直し方は、ロクロの回転を逆にする事です。

    但し、この方法は、左右の手の使い方が、逆に成るので、慣れが必要です。

  ) 土を上から下へ移動させる。これは)とほぼ同じ効果をもたらします。

     即ち、手の動きを逆にし、「より」をとります。但し回転速度は、やや遅くします。

  ) 一般的には、径をやや拡げて、「より」を少なくしてから、元の径に戻します。

    但し、肉が薄い所を、更に径を拡げる事は、怖い感じがしますが、意外とそれ以上、

     肉は薄くなりません。

     特に、肉が厚くて「よれ」が出来る場合に、有効です。

  ) 大きく「よれ」が出来た場合には、一度ロクロを止め、内外を手で摘み、下から上に

     土を撫ぜ揚げ、「よれ」を直してから、ロクロを回転させます。

    又、ロクロを止め、両手で抱え込み、「よれ」を取る方向に、回転させる。

  Ⅴ) 「折れ」た場合

    片側が極端に薄くなり、「よれ」でなく、「折れ」が起きる場合が有ります。

    一度「折れた」所は、補修しても、上手く行きません。「折れ」た部分から、切り取るか、

    最初から、やり直した方が、早く上手に出来ます。

    同じ様に、「よれ」が大きい時も、やり直しの方が、確実です。
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電動ロクロの「コツ」 9 (土を上げる1)

2009-03-18 22:41:30 | 電動ロクロ入門
電動ロクロの「コツ」 1 (土を伸ばす)の項で、土が上に伸びる、原理的な事を述べましたが、

ここでは、より現実的な方法や、注意点を、お話したいと、思います。

ロクロ作業で、一番難しい事は、土を薄く上に伸ばすことです。

(勿論、形造りなども、難しい事ですが、土が薄く伸びる様になれば、さほど困難なく、作陶できます)

 ・ 土の伸ばし方(指の使い方)は、粘土や地方、及び人により、違いが有ります。

  標準的な方法と言える物は、決まっておりません。各自自分の方法で行っているのが実情です。


 土練り、土殺しが、十分出来て入る事を前提に、説明していきます。

1) 土を上に上げる(伸ばす)場合の問題点

  ① 土が振ら付く。

  ② 土がよじれる。

  ③ 壁の厚みに差が出る。

  ④ 土の高さに、「ばらつき」が出る。

  ⑤ その他。

 大きく分けると、以上の事が、考えられます。

 以下、一つずつ、原因と注意点、及び対策を説明します。

  ① 土が振ら付く。

   原因と対策

   a) 基準に成る手(外側の手)が、しっかり固定されていない。(振ら付いている)

    対策: 何度も述べる様に、基準に成る手の肘を、太ももに付け、回転に負けない様にし、

        体が伸び切ら無い様にします。

        (右回転の場合、時計の針で8時位の位置で、作業します)

   b) 次の作業に移る前に、振れ止めの確認をしていない。

    対策: 特に初心者は、土を一度上に伸ばせば、土が振ら付きます。

        振れている状態で、作業を続けても、悪くなる一方です。

     ) 振ら付いたら、必ず振れを止めてから、次の作業に移って下さい。

       (但し、作業に熱中すると、振れている事すら、気が付かない場合が有ります。

        一度体を起し、全体を見て下さい。)

      尚 ロクロに慣れた方は、少々の振れを一々修正せず、作業を進める事も、可能です。

     ) 振ら付きを止める方法

      ・ 振れを止め様とする場合、両手で抱え込み、径を細しますが、その場合、土の逃げ場を

        作らない様にします。

        径が大きく、逃げ場が出来てしまう場合には、2~4箇所均等に、

        逃げ場を取ってください。

      ・ 他の方法で、振れている外側の径に合わせて、一度径を拡げ、狂いを取ってから、

        径を細くします。(大きく振れる場合に有効です)

   c) ロクロの回転が遅すぎる。

     遅いと、土の振れに、手の振れが合い、修正出来ません。

    対策: 土に触る面積を少なくし、(指の使い方によって、接触面積に差が出る)

        ロクロの回転を速くし、手の振れが、追い着かない様にする。

   d) 両手が、最上段に行く前に、途中で、土から手が離れた。

     又は、最上段から、手を離す際、急ぎ過ぎた。

    対策: 上記の様にすると、土が振れ易いです。

        必ず、最上段まで、手を離さず(触るだけでも良い)、土から手を離す時は、

        ゆっくりと(一息入れる)離します。

   e) その他、作業中に、不用意に、作品に振れてしまった。

    対策: 土は、水を含み、軟らかくなっています。取り扱いには、十分注意してください。


以下、次回に続きます。
   
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電動ロクロの「コツ」 8 (土取り)

2009-03-15 21:34:02 | 電動ロクロ入門
[土取り] とは、作品を作る際、その作品が必要とする、土の分量を決める事です。

 初心者には、中々難しい問題で、多めに取れば、確かに安全ですが、土が多過ぎると、肉が厚くなり、

 作品が重く成り易いです。

 又、少な過ぎると、想定した寸法まで、大きくなりません。

「土取り」の方法には、以下の2種類の方法が、考えられます。

 1) 作品1個分の土を、秤で測る方法(1個作りによる方法)

 2) 多量の土の、最上部からの、指の位置によって、寸法を決める方法


 1)から説明していきます。

   この方法は、土の量が一定に成り、大きさも揃い易いです。

   欠点は、土の量が少ないと、土殺しが、やや難しく成ります。

  ① 作品の形、大きさを、決めます。(出来上がり寸法)

  ② 土の収縮率を考え、寸法を大きくします。

   (収縮率は、一般的な土で、12~13%の物が多いです。)

  ③ 土の量(重さ)を推定します。

    初心者には、この推定は、やや困難かも知れませんが、何度か経験すれば、予想が付く様に

    成ります。

   ・ 例を、幾つか挙げて置きます。(寸法は、完成時の物です)

     当然、技量の差、作品の大小によって、変化しますが、大まかな目安にして下さい。

    a) 湯呑み、コーヒーカップ、小鉢、小皿(径12cm=4寸位)の場合

      350g前後(330~370g程度)

    b) 抹茶茶碗の場合

      400~450g程度

    c) ビャグラス(高さ、13~15cm)、中鉢、中皿(15cm=5寸位)

      500g前後(450~550g程度)

    d) 1合徳利、一輪指しの花瓶の場合

       500~650g程度

    e)  皿(18cm=6寸位)の場合

       700~800g程度 (ベタ高台、削り高台によって、差がある。)

    f)   ラーメン鉢、丼、皿(21cm=7寸位)の場合

       約1kg前後

    g)  壷、花瓶(何れも高さ25cm以上)の場合

       1.5kg~2kg程度

   ④ 土の重さを、秤で測り、ロクロに据えます。


 2) 多量の土の、最上部からの、寸法で決める方法

     湯呑みや小皿、徳利程度の小物を、数多く作る場合に、適します。

    ・ 欠点は、慣れない内は、土の量が一定せず、大きさに「バラツキ」が、出る事です。

    a)  土殺しを終えた土の、頂上部を平らにし、6~7cmの径にします。

      (径が細いと、中心を掘り込むと、口縁が切れます。)

    b) 左手で土を抱え込み、親指を立て、中心を掘り込みます。

    c) ここで土取りを 行います。

    ) ぐい呑み程度の小物の場合

       抱え込んだ、左手の人差し指で、土の径を細くします。

       その細くなった下部が、糸を入れる所と成ります。

       それより上の土が、作品1個を作る分量に成ります。

    ) 湯呑み、コーヒーカップ、小皿程度の場合

       左手の中指で、細くし、その上の土が、1個分の量と成ります。

    ) 同様にして、薬指、小指と細く成る部分を、下に移動すれば、土取りの量は、

       増えていきます。

    ) 常に頂上部の径を、一定にし、使う指が決まれば、土取りの分量は、一定になるはずです。

       (実際には、かなりの練習量が必要に成りますが)

   d) この方法の注意点は、中心を掘り進む際の、深さの問題です。

      深すぎれば、底抜けに成ります。 浅ければ、底が厚く成ります。

     ・ 慣れない内は、内側と外側を測り、その差を見て下さい。

       削り高台の場合、1cm程度の、差が必要です。

     ・ 慣れた方は、内側の底に中指を、外側の切り口に親指を置き、摘む様にし、

       その差を測ります。

     ・ 底の厚みが、厚い場合には、糸を入れる切り口を、上にあげる。

       逆に薄い場合には、切り口を下に、移動させて、調整してください。


以上で、[土取り] の説明を終わります。
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電動ロクロの「コツ」 7 (土殺し2)

2009-03-14 22:25:37 | 電動ロクロ入門
前回に引き続き、土殺しの方法を述べます。

3) ここで電動ロクロの、スイッチを、入れます。

  ・ 土殺しをする範囲は、その土全部で、1作品を作る場合には、ロクロ上の土全部を、

   土殺しを、行う必要が有ります。

  ・ 又、多量の土から、順次作品を作る場合には、その作品に必要な土の量の、1.5倍の土を、

   土殺しをします。

  ① 回転は、やや早くし、水を付けた両手で、下から上に、3回程撫ぜ上げ、泥(どべ)を出します。

   1回ずつ、両手に水を付けます。

   「どべ」は、手が滑る様にする為に、必要な物です。十分「どべ」を作って下さい。

   a)  土殺しは、素手で行う事が多いですが、土が荒目の場合、土にハゼ石が入っている場合、

    又、土の荒さに関係なく、手に濡れた布を巻き、土殺しをする場合(地方)も有ります。

   b) 布も、両手に巻く場合と、片手で巻く方法が有ります。

     (手に巻きつけるのでは無く、片手に布や皮をもって、土殺しを行う方法も有ります)

   c) 何れも、肌を守ると同時に、水切れを防ぐ目的で使用します。

  ② 延べ上げ、延べ下げ、をする。(土殺し)

    a) 土殺しの目的は、土をロクロの中心に置く事です。(芯出し)

      その他、土の練り癖を直す。空気を抜く(実際は難しい)などの、効果が有ります。

    b) 延べ上げ。(土を上にあげる。)

      両手の肘は、体(太ももなど)に固定します。

      (手が振ら付いていては、土殺しは、不可能です。)

    ) 濡らした、両手で土を抱え込み、小指の付け根に力を入れ、両手で土を上にあげます。

       掌(手のひら)で、必ず抱え込んで、下さい。

    ) 高さは、なるべく高くします。

      (上に行くほど、細く成ります。途中の傾斜は、なだらかにします。)

    ) 手は途中で止まらずに、スムーズに上まであげる。

      (途中で止まったり、水切れを起すと、その部分で、土が切れる恐れが、有ります。)

    ) 最上段では、力を抜き、一息入れ、土から、ゆっくり手を離します。

      急いで手を離すと、土が振らつきますから、注意。

      最後は、両手で拝む様な、手付きに成ります。

   c) 延べ下げ。(土を下に下ろす。)

    ) 細く上に引き上げた土を、土の頭を抱え込み、向こう側、即ちロクロが右回転の場合、

      時計の針で、10時又は11時の方向に倒します。(右回転では、右手を使います。)

      尚 両手を重ね、手前側に土を倒す方法を、取る人もいます。

    ) すると力を入れなくとも、土が自然に回転しながら、下に降りていきます。

    ) 下に降りたら、両手で土の外周をしっかり、押さえ込みます。

 ③ 延べ上げ、延べ下げを、数度繰り返す。

   a) 土殺し完了の確認は、左手で、土殺しの部分を、抱え込みます。

     その手が、振ら付かければ、土殺しが完了と成ります。

     (手が静止した状態で、止まっていれば、O Kです。)

   b) 回数は3回程度が望ましいが、慣れない方は、回数が多く成ります。

      回数が多くなると、土が水を吸い、土が弱くなり、腰が無くなります。

      出来るだけ早く、作業を終える様にします。

   c) 慣れない人は、力で土を、押さえ込もうとします。

      その為、摩擦熱で、土が熱を持って、暖かくなっている場合が有ります。

     これは、力の入れ過ぎと、水切れにより、手が十分滑らない為に、起こります。

     泥を出し、手が滑れば、少しの力で、土殺しが、可能です。


・ 何度も述べますが、ロクロ作業には、標準的な方法(一般的方法)は有りません。

 上記以外の方法で、土殺しをしている方も、多いと思います。

 ・ 各方法は、それなりの理由や、歴史が有ります。自分なりの方法(最初に習った方法)で、

 土殺しをして下さい。

 尚 土殺しのやり方が、色々有るからと言って、あれこれ手を出す事は、良くありません。

 一つのやり方を、マスターして下さい。

 どうしても、他の方法が気になるならば、自分の方法を完成してから、試してください。

 以上で、「土殺しの話」を終わります。
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電動ロクロの「コツ」 6 (土殺し1)

2009-03-13 22:01:25 | 電動ロクロ入門
先日、魚屋に就職している、東大の大学院卒業生がいると、テレビで、放送していました。

この中で、興味深かった事は、先輩から、魚の「さばき方」を習っていた際、メモを取りたいが、

紙が無いので、空のティシュの箱に、書き付けていました。

それを見た、親方(社長)が、「そんなのは、役に立たない。頭でなく、体で覚えなければ、だめだ」と

言う一言です。

 私も、この「ブログ」で色々書いていますが、実際どの程度、役に立つのか、疑問に思っています。

親方の言う様に、電動ロクロも、「体で覚えなければ、身に付かない」と、思っているからです。

先日も、当教室の会員の方が、「先生の言っている意味が、ようやく解かる様になりました」と、

話しました。

 その方は、7年以上在籍している人です。即ち頭では、理解していたのですが、それは本当の意味

 での、理解ではなかったと言う事です。

 昔から言う様に、「良く教える方法は、教えない事である。」と言うのも、一つの真理だと思います。

 又、「芸は盗め」と言うのも、同じ事を述べた物です。


今日の本題に入ります。

土練りした粘土を、ロクロに据えます。

・ その際、ロクロ面が、濡れていない事です。

  濡れていると、土がロクロに、密着せず、動いてしまいます。

・ 同様に、濡れた手で、土を触らないで下さい。特にロクロに接する面(土の底)は、濡らさない事。

・ 亀板を使う時は、逆に、きつく絞った、布やスポンジで拭き、濡らします。

  板が乾いていると、土が密着しない為です。

1) 土を両手に持ち、ロクロ面(亀板)に打ちつける。

  ① ある程度、力を入れる。

  ② ロクロ面には、同心円状に、幾つかの円が、刻印されています。その円の中心に置く様にします。

    打ち付けた際、中心にはいきません。そこで、土の底部を叩きながら、中心に来る様に

    調整します。

    ・ ロクロ上の土で、作品1個を作る方法では、この作業は、重要です。

      中心に来れば、土殺しが、容易に出来ます。

    ・ 多量の土を使い、上部より、1個ずつ作品を作る方法では、少々中心から「ずれ」ていても

      影響有りません。

   尚、亀板を使う時には、濃い鉛筆で、円を描いて下さい。

2) 土の裾野を、両手の小指の付け根で、ロクロ面に押し付けます。

  ・ ロクロは、別名「水挽き」と言われ、水を多量に使って作る、方法です。

   それ故、水が、ロクロ面と、土の間に入らない様にします。

   そして、手でロクロを回転させながら、両手で土を叩いて、表面の凸凹を、取ると同時に、

   ロクロに密着させます。


土殺しは、次回に続きます。
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電動ロクロの「コツ」 5 (姿勢、亀板を作る)

2009-03-11 23:02:45 | 電動ロクロ入門
ロクロ作業を、順調に行う為の注意点を、お話します。

1) 長い時間、ロクロ作業を続けない事。

 ・ ロクロは、腰を痛め易い、姿勢での作業に成ります。

   即ち、腰を折った、極端な前屈み(まえかがみ)の姿勢になり易いです。

   その姿勢で、長時間作業を続けると、腰を痛め易いです。

 ・ 現在腰を痛めている方は、特に要注意です。

  その予防方法は

 ① 時々立ち上がり、腰を伸ばす。

  ・ ロクロに、夢中に成ると、30分位は、「ア!」と言う間に、過ぎてしまいます。

  ・ なるべく用を見つけて、立ち上がり、歩き回るか、腰を伸ばすかして下さい。

    用が無くても、立ち上がり、自分の作品(製作途中の)を、遠くから見て下さい。

     (ロクロの前で見た、形とは、違って見えるはずです。)

  ・ 腰を伸ばす時間は、1分程でも、十分効果があります。

 ② 姿勢を正して(背筋を伸ばして)ロクロ作業をする事。

  ・ 腰を極端に曲げるのは、ロクロとの距離が、遠い為です。

    出来るだけ、体をロクロに近付けます。(椅子をロクロに近付ける。)

  ・ 又 左足の下に、高さ10cm程度の、踏み台を置くと、姿勢が安定します。

     (右足は、「スピードコントロール」の台に載っているはずです。)


2) 亀板を作る方法に付いて。

 十分菊練した土をロクロに、据えます。

 その際、ロクロに直接据える場合と、亀板をロクロに被せて、亀板の上に、土を据える方法が有ります。

 ・ 亀板を使う利点は、成型した作品を、直接触る事無く、ロクロより取上げる事が、出来る事です。

   成型直後は、土も軟らかく、ロクロより取上げる際、作品が歪んでしまい勝ちです。

  (尚、歪みは、口縁に起こります。歪みの補正は、作品の腰で直します。

    直接口縁で、直さない事です。口縁で直すと、余計歪みが増しますので、注意して下さい。)

  亀板を使えば、歪まずにすみます。

  (尚、従来のロクロ上に、土を載せその上に、亀板を載せる方法では、調整が難しいです。

   市販されているワンタチ亀板か、自作の亀板を使う事を勧めます。)

  ・ 多量の土を使い、上から順に、多数の作品を作る方法には、亀板は使えません。これが欠点です。

 ・ 亀板を自作する:

  ) 15~20mm程度の合板を容易し、30cm四方に切り出します。

  ) その四隅を三角に、切り落とします。合板の裏側に、ロクロ面の大きさの円を描きます。

  ) 切をとした四つの三角を、この円に沿って、貼っていきます。

    その際、隣り合う二個は、調整が効くように、ネジ止めします。

    他の二個は、釘付けや、木工用背着剤で固定します。

  ) 合板を表にし、ロクロに被せます。ロクロの外周に「ピッタリ」合えば完成ですが、

    「ガタツキ」が有る場合には、ネジの部分で、調整します。

  ) 最後に、亀板の表面、側面(切り口)を、紙やすりで、仕上げます。

    (特に「トゲ」が無い様にします。)

  ) 大きい丸い亀板を、用意すれば、「シッタ」を使わずに、大皿の底削りが可能です。

     亀板が大きいと、ドベ受けが使えなく成ります。

   
蛇足ですが、小生も自作の亀板を、十数枚作り、便利に使っています。

 電動轆轤で造る
姿勢

   
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電動ロクロの「コツ」 4 (電動ロクロの説明)

2009-03-10 22:55:22 | 電動ロクロ入門
土の硬さの調整や、空気の除去の為の、土練りが終わったら、土をロクロの中心にすえます。

当然、初心者が、作品を作り出す前に、電動ロクロの、操作方法の説明が、必要になります。

ここでは、初めて、ロクロを使う、初心者を対象に、話を進めます。

 電動ロクロは、複数のメーカーから、色々の大きさや、馬力の機械が、発売されています。

  (馬力の小さなロクロは、大きな作品作りが、難しいです。)

 アマからプロ向きまで、各種有りますが、そこでは、共通の事項について、説明したいと思います。

 1) 電源を入れる (スイッチO N)

   モーターと、ロクロ面(鏡)との間に、クラッチ(連結機)が存在します。

   スイッチを入れる前に、クラッチが切れている事を、確認します。
   
   (ロクロ面が、手で自由に回転できれば、切れている状態です。)

   ・ この確認を怠ると、スイッチを入れると、急にロクロが回転します。

 2) ロクロの回転方向。

   日本では一般的に、時計方向(右)回転で使います。西洋では逆に左回転が普通です。

   勿論、電動ですから、左右どちらにも回転します。

   (日本でも、左回転で作品を作られる方も、多いです。)

   (右利き、左利きとは、関係有りません。慣れの問題で、どちらでもかまいません。

    大抵は、最初に指導を受けた人の、影響が大きいです。)

  ・ 回転方向が違うと、左右の手の使い方が、逆に成ります。

  ・ 即ち、右回転では、基準に成る手(しっかり固定する手)は、左手です、土の外側を押さえ、

    回転の遠心力を受け止め、その力の方向を、上に変更します。右手は、土の内側に添えます。

  ・ 左回転では、基準に成る手は、右手に成ります。

  ・ 両方の回転を習う(マスターする)必要は、有りません。

   (上達した人は、土の撚れを直す為に、逆転して使う事も有ります。)

  以上は、作品を作る際の、回転方向で、底削りなどでは、逆回転で作業する事も多いです。
   
 3) 回転スピード

    速度は好みによって、個人差が有りますが、一般的な事を述べます。

    一般に、手又は、足の操作により、無段変則で、スピードが変えられます。

   ① 径の大きい物は、遅くする。径の小さい物は、早くする。

     (即ち、手に当たるスピードを一定にします。)

   ② 土殺し(後で説明します)は、作品を作る時より、早く回転さたほうが、 上手くいきます。

     土を上に伸ばす際にも、回転を早くし、遠心力を強くします。

   ③ 大事な事は、作品に気を取られ、足の方が、「おろそか」に成る事です。

     速度が、段々早くなる人、逆に遅くなる人、速度が常に変動する人など、

     色々なタイプが有りますが、作品の大きさなどに合わせて、速度を自由に、

     調整出来るまでには、ある程度時間が掛かります。(練習有るのみです。)

  4) スイッチOFFの際の注意

    ロクロ作業を、終えた後、又は途中で、休止する場合、スイッチを切ります。

    その際、クラッチを切ってから、スイッチをOFFにします。

    この作業を怠ると、クラッチの「ゴム」が変形し、異常音が発生します。
 電動轆轤で作る 
電動轆轤とは 電動轆轤
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電動ロクロの「コツ」 3 (土の種類)

2009-03-09 23:17:45 | 電動ロクロの技法
今まで、一年余り、陶芸に関して、色々書き散らかして参りましたが、左の欄の様に、カテゴリーを設け、

各項目に、分類しました。  過去の記事が、探しやすくなると思います。

この分類も、暫定的な状態です。 順次、整理していきたいと、思っています。


では今日の本題に入ります。

 1) 土の種類に付いて

   日本全国には、多種多様な土が、存在します。ご自分で土を探し、その土で作った作品を焼くのも、

   陶芸の一つの楽しみです。

   しかし、殆どの方は、市販されている土を、使用している事と思います。

   陶芸材料店や、粘土屋さんでも、十数種類~数十種類の土が置いて有ります。
   
   値段も、かなり幅が有ります。 土によっては、もはや手に入らない物も有ります。

   ① 土の種類。

    a) 初心者に向いている土から、玄人(くろうと)が使う粘土まで有り、どの土が良いのか、

      迷う事が多いと思います。

    b) 肌理(きめ)の細かい土、荒い土、砂っぽい土、石(ハゼ石)の入った土。

    c) 白い土、黒い土、赤土、褐色の土、グレーの土など、色も多様です。

     注意: 生の状態と、焼成後の土の色は、一致しません。

         黒い土が焼くと、白に成る事が多いです。

  ② 土を選ぶ。

    「何々焼き」と呼ばれる焼き物は、その地方で取れた土を、使用しています。

    「何焼き」にこだわらないならば、作る作品に応じて、土の種類を選びます。

   a) 作品に下絵など、絵付けをする場合は、焼き上がりが白く成る土が、向いています。

   b) 作品の大きさが、大きい時は、荒めの土を使い、小物や、細工などを施したい場合には、

     細め(こまかめ)の土を使います。

   c) 無骨な(大胆な)作品では、石などの入った土を使います。

   d) 同じ釉薬を掛けても、土の種類(又は色)によって、出来上がりに、差がでます。

     地味(黒っぽく、くすんだ色)に、仕上げたい時は、赤土などを混ぜて使います。

   e) 土鍋など、直接火に掛ける作品は、土鍋専用の土を、使う必要が有ります。

   f) 楽焼きなど、急熱、急冷する場合には、急な熱に耐える土を、使います。

     又、焼成温度を高くする(焼き締める)場合には、耐火温度の高い土を、選びます。

     (赤土は、耐火温度が低いです。又収縮率も、若干大きいです。)

  ③ 一般的な土

   a) 信楽の並漉し: この土は安価で、色も白(ややグレー)く、耐火温度も高く、

     大きな作品から、小さな作品まで、作り易い土です。それ故、一番良く使われている土です。

   b) 信楽の特漉し: 並み漉しより、肌理の細かい土です。細工物に適します。

      但し、肌理の細かい土は、ロクロ挽きした場合、土が上に伸びつらいです。

   c) 古信楽 : ハゼ石の入った土です。並漉しより、色は白く焼き上がります。

      尚、ロクロ挽きした時より、焼成後の方が、石が表面に、浮き出てきます。

      ハゼ石も、微、細、荒、さらに粗い(大きい)石まで、各種有り、石のみでも、
  
      市販されています。 好みに応じて混入する事が、出来ます。

   d) 赤土: 鉄分を含んだ土で、産地によって、焼き上がりの色に、差が有ります。
       

  その他、土の種類によっては、ロクロ挽きに向かない土や、乾燥で「ヒビ」の入り易い土や、
       
  腰の無い(粘りが少ない)土など、多種多様です。自分に合った土を見つけることも、

  ロクロ上達の近道かも、知れません。 
  電動轆轤で作る   
土の種類
     
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電動ロクロの「コツ」 2  (土を練る)

2009-03-08 22:48:07 | 電動ロクロの技法
どんなに上手な人や、ロクロ職人の人でも、ロクロ作業で、失敗する事が、有ります。

以前、或る窯元で、職人さんが、同じ形で、同じ寸法の作品を、電動ロクロで次々と、挽くのを、

見たことが有ります。  毎日の手馴れた作業に見えました。

次々と出来上がる作品の傍に、途中で止めてしまった作品の、残骸が幾つか置いてありました。

 これは、これ以上続けても、上手く行かないと、判断して、途中で止めて、壊した物です。

 さすがに、失敗した理由を聞く事は、出来ませんでしたが、私なりに、その理由を、推測してみました。

 ・ 失敗した理由は、幾つか考えられますが、先ず、技術的な問題ではないと、思います。

 ・ たぶん、粘土(練り方)に問題が有った為と、思われます。

 1) 粘土の硬さが、均一でない。 (硬さに「むら」が有る)

 2) 粘土に空気が入っていた。

 上記二点が、有力な原因だと思われます。

 1) 粘土の硬さに「むら」が有る。

  ・ ロクロを挽く際、硬い土は、軟らかい土に比べ、土の伸びが少ないです。

    それ故、同じ厚さにならず、部分的に、厚い薄いが出来、高さも不揃いに成ります。

  ・ 又、硬い所は、指に当たる力が、部分的に強く、全体が振らつく、原因と成ります。

  ・ この様な状態では、途中で中断した方が、正解です。

  a) 原因は、土の練り方が、不十分な為です。

    再製土(一度壊した土)を使う場合や、異なる種類の土を、混ぜて使う場合など、

    硬さの異なる土を、使う場合に起こります。

  b) 特に、大量の土(3~5kg)を練る際に、起こり易いです。

    陶芸の本などを見ると、大量の土を、一度に菊練りしている、写真が載っています。

    土練りは、力の要る作業です。大量の土を、一度に練ることは、相当馴れた方でも、

    骨が折れます。1~2kg程度が適量です。

    特に初心者や、女性の方は、1kgが適量で、逆に少な過ぎても、練りにくいです。

    (0.5kg以下は、やり難いです)

 2) 土に空気が入っている。

   ・ 空気が入った土は、硬さに「むら」が有るのと、同様に、挽き難いです。

   ・ 土が薄くなれば、なるほど、空気が表れ、手(指)に当たり、作業し難らいです。

   ・ 空気が1ヵ所位ならば、針で突いたり、少し切開して、空気を逃がします。

     しかし、何箇所も空気が入っている場合には、制作を途中で中断し、最初から、やり直す事が、

     時間的にも、早く成ります。

     (直し直し、作業を進めると、良い作品にはなりません)

  a) 原因は、やはり菊練が、不十分な為です。

    尚、 土殺しの際に、空気を抜く方法もある様ですが、初心者には、難しい作業だと、思います。


 土練りは、ロクロ作業の前提条件です。是非マスターする必要があります。

 ・ 不安の方は、練り上げた土を、糸を使い、薄くスライスして、空気が入っていないか、

   硬い部分は無いかを、確かめてください。

   何度も、確認して、土を練れば、必ず問題の無い、土練りが出来る様に成ります。

土練機に付いて

 土練り(菊練りなど)は、一般に手で練りますが、大量に練る場合には、土練機を使う方もいます。

 特に、真空土練機を使えば、空気が入る事は、有りません。

 ・ 但し、機械が高価(十数万円~百万円程度)な事と、掃除が面倒な事の欠点があります。

   (土の種類が、一種類ならば、掃除をする必要は有りませんが、異なる土の種類を、土練機に

    掛ける場合、いちいち掃除しなければ、前に使った土と、混ざってしまいます)

 ・ 又、土練機で練った土の、練り癖を直すため、手で土を練り直す人もいます。

 以上の事から、土練機は必ずしも、万能な物ではなく、必要な物でも有りません。
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土を練る 菊練り
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