陶芸で作品が、自然に歪む事は、多い現象ですが、作者が、積極的に歪ませる事があります。
これを「形させる」と言います。変形は作者の何らかの、意図を持って行われる行為です。
1) 茶の湯の世界では、作品(特に茶碗)の歪みが、重要な役目をします。但し、自然に歪んだのでは、
必ずしも理想の歪みに、成る訳では有りません。
そこで、自然に歪んだ様に、見せるかける為に、手を加えて変形させる事は、かなり頻繁に
行われています。
① 口縁の変形
抹茶々碗の口縁は、五峰とか五山又は、山道といって、低いうねり(高低)が存在します。
この場合、口縁の一部を切り取ったり、(轆轤上で、弓や剣先を使って、任意の部分を切り取る)
削り取ったりして、(乾燥後、松の木片のカンナや、竹製、鉄製のカンナ等で、削ります。)
形を作ります。
② 全体を歪ませる。
現代の轆轤は、ボールベアリングの軸受けを、使っている為、「がた」も無く、スムーズに
回転します。それに対して、昔の轆轤は熟受けもしっかりせず、しかも自分で轆轤を回転させる
為に、回転速度も常に、変化していました。その結果、製作過程で、自然の歪みが出来たと、
言われています。
現代でも、蹴轆轤(けろくろ)と言い、自分の足で回転させ、自然の歪みを出そうとしている
茶碗作家もいます。
・ 一般いは、轆轤作業中に、故意に何らかの外力を与え、変形させて、歪みを作り出しています。
例えば、回転している、完成間近の作品を、手の甲で弾いたり、一度回転を止めて両手で
変形した後、轆轤を回転させ、口縁を円形に直したりします。
2) 湯呑みや、徳利、ビールジョッキの一部を、凹ませる。その目的は以下の事が、考えられます。
① 持ち易い様に変形する。
胴径が太いと、持ち難い事と、手が滑ってしまう危険があります。その為、片手で持った状態で、
握る様にして、変形させます。又は、親指のみに力を加え、親指の痕を、付ける事も多いです。
② 容量を減らす為に、変形させる。
作り上げた作品が、思ったより大きく、酒などの容量が、多量に入り過ぎる場合にも、
内側に凹ます様に、変形させます。
③ デザインを優先して変形させる。
機能的と言うより、デザイン的に変形した方が、見栄えが良いと思われる時にも、変形します。
特に、変形させる事により、作品に動きが出てきます。
④ 機能的理由による変形。
徳利などの口縁を、引っ張り出して、注ぎ口を作る事は、一般に行われています。
注ぎ口が有ると、徳利に成りますが、注ぎ口が無く、一様な円径の口縁では、徳利とも、
花瓶(一輪挿し)とも、見分けが付きません。即ち、両方に使う事が可能に成ります。
それ故、あえて、注ぎ口を引っ張り出さない、作品も多く見かけます。
3) 器や皿を変形させる。
以下次回に続きます。
これを「形させる」と言います。変形は作者の何らかの、意図を持って行われる行為です。
1) 茶の湯の世界では、作品(特に茶碗)の歪みが、重要な役目をします。但し、自然に歪んだのでは、
必ずしも理想の歪みに、成る訳では有りません。
そこで、自然に歪んだ様に、見せるかける為に、手を加えて変形させる事は、かなり頻繁に
行われています。
① 口縁の変形
抹茶々碗の口縁は、五峰とか五山又は、山道といって、低いうねり(高低)が存在します。
この場合、口縁の一部を切り取ったり、(轆轤上で、弓や剣先を使って、任意の部分を切り取る)
削り取ったりして、(乾燥後、松の木片のカンナや、竹製、鉄製のカンナ等で、削ります。)
形を作ります。
② 全体を歪ませる。
現代の轆轤は、ボールベアリングの軸受けを、使っている為、「がた」も無く、スムーズに
回転します。それに対して、昔の轆轤は熟受けもしっかりせず、しかも自分で轆轤を回転させる
為に、回転速度も常に、変化していました。その結果、製作過程で、自然の歪みが出来たと、
言われています。
現代でも、蹴轆轤(けろくろ)と言い、自分の足で回転させ、自然の歪みを出そうとしている
茶碗作家もいます。
・ 一般いは、轆轤作業中に、故意に何らかの外力を与え、変形させて、歪みを作り出しています。
例えば、回転している、完成間近の作品を、手の甲で弾いたり、一度回転を止めて両手で
変形した後、轆轤を回転させ、口縁を円形に直したりします。
2) 湯呑みや、徳利、ビールジョッキの一部を、凹ませる。その目的は以下の事が、考えられます。
① 持ち易い様に変形する。
胴径が太いと、持ち難い事と、手が滑ってしまう危険があります。その為、片手で持った状態で、
握る様にして、変形させます。又は、親指のみに力を加え、親指の痕を、付ける事も多いです。
② 容量を減らす為に、変形させる。
作り上げた作品が、思ったより大きく、酒などの容量が、多量に入り過ぎる場合にも、
内側に凹ます様に、変形させます。
③ デザインを優先して変形させる。
機能的と言うより、デザイン的に変形した方が、見栄えが良いと思われる時にも、変形します。
特に、変形させる事により、作品に動きが出てきます。
④ 機能的理由による変形。
徳利などの口縁を、引っ張り出して、注ぎ口を作る事は、一般に行われています。
注ぎ口が有ると、徳利に成りますが、注ぎ口が無く、一様な円径の口縁では、徳利とも、
花瓶(一輪挿し)とも、見分けが付きません。即ち、両方に使う事が可能に成ります。
それ故、あえて、注ぎ口を引っ張り出さない、作品も多く見かけます。
3) 器や皿を変形させる。
以下次回に続きます。