わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

質問 25-1 二度焼きに付いて

2016-09-23 10:51:11 | 質問、問い合わせ、相談事
「りぼん」様より、引き続き新たな質問をお受けしましたので、私なりの回答を致します。

尚 前回の質問は以下の通りでした。

 ◎ 透明釉の白磁器のすり傷に常に悩まされております。

  再焼成で修正できるとのことで、是非、方法をお伺いしたくよろしくお願いいたします。

  電気炉の焼成温度(当方の電気炉は1350度まで上がります)、焼成時間

  ご多忙のところ、恐縮ですが是非ともご教授ください。よろしくお願いいたします。

 ◎ 本件の回答は、本文の「質問25二度焼きに付いて」に掲載しました。


今回の質問は以下の通りです。

 ◎ 丁寧なご教示をくださり心より感謝しております。ご教示の通り、二度焼きをしましたら、

  傷が消えました。(感激です!)さらにお尋ねしたきことがあるのですが、二度焼き後の透明釉

   にプツプツ、ピンホールが出来てしまうものが見受けられるのですが、この症状を最小限に

   する方法コツは何かございますでしょうか。よろしくお願いいたします。

 
 ◎ 明窓窯より。

1) 施釉した作品を最初に焼成する場合にも、プツプツやピンホールが出来る事はしばしば見ら

  れるトラブルです。主な原因は焼成不足(温度が低い)や逆に煮え(温度が高過ぎる)、施釉時に

  すでにピンホールやブツブツが残っている場合など、その他諸々の事情にあります。

2) 二度焼きの場合にも同じ様な事が考えらえます。もし透明釉を再度掛けて焼成した場合は、

  1)と同じと見て同じ対策を行います。具体的には、釉の厚みが均一に成る様にし、濃淡が

  出ない様にします。表面にも凹凸が出来ない様にします。

  更に釉の下に気泡が閉じ込めない様にし、釉の表面にピンホールがあれば、指先

  などで潰し穴を塞ぐ処理をします。

  但し、もう一度透明釉を塗らずに焼成した場合は以下の事が考えられます。

 ⅰ) 釉の熔けに斑(むら)が有る場合。

   電気窯の場合、熱は放射(輻射)熱になります。即ち物に当たって始めて熱となります。

   一度焼きの場合ですと、作品の表面には粉末状の釉が載りますので、放射熱は容易に素道りし

   作品本体(素地部)に当たって発熱します。それ故釉は素地側から表面に向かって熔ける事に

   なります。一方二度焼きの場合、作品の表面はガラス質になり、表面で発熱し表面から内側へ

   と熔ける事になります。即ち、熔ける方向に差が出てきます。その為表面のみが熔け、その下

   が熔け不足(斑)になる可能性があります。この様な場合表面にブツブツが発生する恐れが

   あります。

 ⅱ) 温度の過不足が関係の事も有りますが、少々事情が異なります。

   白磁ですので水分を吸収する事は少ないのですが、全くゼロと言う訳では有りません。

   特に前回の焼成から日数が経っていると、何らかの理由で釉や目に見えない貫入から、水分が

   入り込む事があります。この状態で急激に温度上昇すると、内部の水分が急激に抜け出てピン

   ホールを作る場合があります。又ゆっくり上昇させても、釉の下側に溜まった僅かな水分が

   膨張しながら、釉を持ち上げて抜き出る事もあります。この場合も表面にブツブツが発生します

3) 対策

 ⅰ) 寝らし時間を若干長くする。

  即ち、最高温度を保持した状態で一定時間焼き続ける事で、ピンホールの穴を塞ぐ事ができます

  又この事は焼き不足も解消してくれます。

 ⅱ) 電気窯の場合周囲に作品を多く置く事で、温度の(片側だけの)急上昇を抑える事ができ

  ます。本焼きの場合、一度焼きと二度焼きの作品を同時に窯詰めすると思われます。両者には

  上記の様に熔け方に、違いが生じます。周囲に一度焼きの作品を置き、中央に二度焼きの作品を

  窯詰めする事により、二度焼きの表面が急激に温度上昇するのを抑え、二度焼きのトラブルを

  少しでも軽減する事が可能と思われます。

 ⅲ) 二度焼きする作品は十分乾燥させる事です。

  (一度焼きの場合は神経を使う必要はありません。釉の表面から自然に抜けていきます。)

  上記の如くいくらかでも水分を含む場合、その水分がトラブルの原因になる恐れがあります。

 ⅳ) その他ブウブツやピンホールの発生には、釉の成分(粘性)、焼成温度、温度上昇速度

  (窯の焚き方)、窯の性質等諸々の要因があり、必ずしも万全の対策は有りません。

  ある意味試行錯誤を繰り返す必要があるかも知れません。

以上、参考に成ればと私見を述べた次第です。健闘を祈ります。
 
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窯を築く13 施工5

2016-09-15 15:32:11 | 陶芸の窯を築く
7) 窯を作る作業 

 ② 耐火レンガ(煉瓦)を積む。  (以上が前回までの話です。)

 ③ 扉を作る。(ここでは薪を利用する窯は除きます。)

  窯の本体が出来上がったら、次に扉を作る事になります。扉には上扉型と横扉型があります。

  電気窯の場合は上扉型が多く、燃料を使う窯では、横扉型が多い様です。扉には、右開きと、

  左開きがあります。市販されている窯は、扉が右側に移動する方式が多い様です。但し自作の

  窯であれば、左右どちらでも良く、窯出し窯詰めの事を考え、作業し易い方向にする事ができ

  ます。上扉型では、背の高い窯では、底が深い為、窯詰めが困難になります。場合によっては、

  窯の前に踏み台を置いて窯詰め作業をする場合もあります。又後ろ側を支点として扉を開閉する

  方法が一般的で、窯詰めの際、扉が閉まらない様に「つっかい棒」で支える必要があります。

  当然扉の内側には、本体と同じ種類の耐火煉瓦を、貼らなければなりません。

  扉に付随した部品に、複数の蝶番(ちょうつがい)と、窯を閉じた際にはネジ止めになります

  ので、「ネジやナット」が必要になります。いずれもDITの様な工具を扱う店にあります。

  ナットでは丸いハンドルの付いた物を使うと便利です。

  ⅰ) 扉を別の場所で作り、後で取り付ける方法が一般的です。

   但し、寸法を確認しながら制作しないと、扉がぴったり嵌らなくなりますので、くれぐれも

   確認が必要です。但し適度の隙間が無ければ、扉はスムーズに嵌りません。

   隙間を塞ぐには、綿状の部材(クッション材)を使います。この件に関しては、後で述べます

   a) 扉は鉄板を土台にして、耐火煉瓦を取り付ける事になります。

    鉄板は一枚板で、ある程度の厚みがあり、四辺は内側に直角に立ち上げ強度を持たせます。

    更に、後で蝶番(二箇以上)を取れつける為のネジ穴を開けておきます。更に扉を閉めた

    状態で固定する為に、蝶番と反対側に鉄製の「コの字」の部材を取り付けます。上下に2個

    必要です。鉄板は耐火性のある塗料(市販されています)で、塗装を施しておきます。

    扉の重量も大きくなりますので、頑丈な鉄板を使う必要があります。ちなみに、当方では、

    廃棄したスチール製の物置の扉を利用しました。

   b) 耐火煉瓦は耐火モルタルだけでは、鉄板に取り付ける事では十分な強度が出ません。

    しっかり接着し取り付ける為には、長めのネジとナットで止めます。ネジとナットはステン

    レス製にし、ネジ径は3~4mm程度が最適です。耐火煉瓦にネジの径よりやや大きめの

    穴を開け、更にレンガの1/3程度の深さまでネジ頭が入る穴を開けます。一つのレンガに

    最低2本のネジを通します。当然、鉄板にもネジ径ほどの穴を明けます。

   c) ネジをレンガと鉄板に通し、ネジ頭はレンガ側にします。ネジ頭はレンガの中に埋没させ

    ネジ頭と反対方向にナットを掛け、レンガを鉄板に密着させます。工具として六角レンチと

    +(プラス)のドライバーが必要になります。

   d) 埋没したネジ頭には、耐火モルタルを詰め込み穴を塞ぎます。

    ネジが直接窯の熱に晒されると、酸化が進みネジがボロボロに成ってしまいますので、

    ネジ部は窯内部方向に露出させない事です。

   e) 窯の天井がアーチ状に成っていれば、扉の上部も同じカーブのアーチでなければなりま

    せん。上扉の場合には、構造もやや簡単な平たい扉になります。

    又扉のレンガの厚みも、窯の他の場所と同じにする必要があります。鉄板に取り付けた

    レンガの上に、更に耐火レンガを積み上げ、耐火モルタルで接着します。

   f) 扉は垂直に立てて使いますので、レンガの重量は一番下のレンガに掛ます。それ故一番

    下になる耐火レンガは特にしっかり(強固に)鉄板に取り付ける必要があります。

   g) 蒸気抜きの穴を扉の上部に開ける。又炎の色を見る穴も開けます。

    素焼きの際には、温度上昇と共に水蒸気が大量に発生します。水蒸気が窯の内部に溜まると

    天井部分に水滴と成って溜まり、やがて落下してきます。又本焼きの際にも、施釉時の水分

    が蒸発し天井に水滴と成って落ちてきます。この場合には、作品の釉の上に落ち、釉のムラ

    と成って現れます。それ故、蒸気を外に逃がす必要があります。一般的には窯焚きの当初は

    扉を少し開け、水蒸気を外に逃がします。扉の中央上部に蒸気抜きの穴を設ける事により、

    扉の開ける量を少なくする事ができます。当然、扉を大きく開ける程熱は外に逃げますので

    燃料が多くいる事になります。現在では炎の色を見て、窯の温度を見極める事は少なくなり

    熱電対温度形を使いますので、色味用の穴は必ずしも必要ではありませんが、ゼーゲル

    コーンを使う場合には、コーンの倒れを確認する穴は必要になります。

    穴を開けた部分には、不要な際に穴を閉じる為に、耐火レンガ製の棒状の部材が必要です。

  ⅱ)扉を取り付ける。

以下次回に続きます。
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窯を築く12 施工4

2016-09-09 19:31:10 | 陶芸の窯を築く
7) 窯を作る作業 

 ② 耐火レンガ(煉瓦)を積む。  

 ⅰ) 窯の底から作りだします。

 ⅱ) 煙道を作る。電気窯の場合は必要ではありません。但し還元を掛ける場合には、必要です。

 ⅲ) 焚口(バーナー口)用の穴(孔)を開ける。

 ⅳ) 側面の壁を作る。

 ⅴ) 煙道部から煙突に繋がる部分を作る。(以上が前回までの話です。)

 ⅵ) 天井部を作る。 

  上扉型の電気窯の場合は、平面的な天井に成りますが、倒炎式の燃料を使う窯では、アーチ型の

  天井の形が一般的です。アーチ状にする事で、天井の重みを左右の壁で支える事になり、

  炎が天井まで達した後、下に向かうのに適した構造に成っているからです。

  a) 天井を築く際に、何らかの方法で、レンガを下から支える必要があります。支えはアーチ

   状に積み上げたレンガを支える構造で強度が必要ですが、完成時には取り除かなければなり

   ません。その為分解し易い構造にするか、試験焼きで消失する部材出なければなりません。

   但し、窯の中で天井の支えを燃焼させるとなると、匂いや煙などご近所の迷惑が掛ますので、

   なるべく撤去する事を薦めます。

  b) ブロック状の発砲スチロールを使うと、容易に天井の支えが作れます。

   細い電熱線があれば、電池等で発熱させスチロールを溶断する事も可能です。細い電熱線は、

   細かい曲線も容易に形作る事も可能です。天井完成後にも容易に取り除く事ができます。 

   但し、このスチロールを何らかの方法で下から支える必要があります。多くは数本の角材を

   使う事が多いです。

   又、薄手の塩ビシートを使うと綺麗な半円を作る事が出来ます。厚手の塩ビでは十分湾曲でき

   ないかもしれません。その場合には薄手の塩ビを重ねて使います。  

   長方形の塩ビの両端を、窯の底の内側の壁の角に当て、中央が盛り上がる様にします。

   更に窯の中央部分に下から、数本の「つっかい棒」で支えると、より機械的強度が増します。

   この方法であれば、塩ビ全体で上の重みに耐える事になります。又薄い塩ビであれば、カッター

   で容易に切り取り除く事もできます。

   尚、以前であれば「割り竹」や「短冊状の板」何枚も利用しましたが、現在では比較的容易に

   支える事ができます。但し、最後の要石(連結石)が載るまでは、天井が崩れない様に注意する

   必要があります。

  c) アーチの高さと、丸さ加減。

    窯の横幅に関係する寸法になります。横幅が小さい窯であれば、高さもあり、丸みのある天井

   になり(こんもり型)、幅が広くなるに従い、高さも相対的に低くなり、丸みも小さくなり

   ます。

  d) アーチに使う耐火煉瓦(横ゼリ型)もあります。

   JIS規格の耐火(軽量断熱)煉瓦には、並型と横ゼリ型があります。

   並型は長手方向の断面が長方形(高さ115、幅65cm)に成りますが、横ゼリ型では台形に

   なります。即ち、高さは115cmの弱い楔(くさび)型に成っています。楔の強さ(角度)に

   よって、Y0~Y3までの種類があります。台形の底面は65cmと共通ですが、上面が異なります

    Y0:61, Y1:59, Y2:50, Y3:32cmになります。(Y3が一番Rが小さくなります。)

   勿論、軽量耐熱煉瓦の並型であれば、金鋸で好きな形にカットする事も可能ですので、必ず

   しも横ゼリ型を購入する必要はありません。使用可能な横ゼリがあれば、積極的に使う事で

   レンガを加工する手間が省けます。

   尚、横ゼリ型の耐火煉瓦は「ピザ窯」用としても使用されています。耐火煉瓦が販売されて

   いる店か、ネット上でも購入する事ができます。

  e) 天井は両方の壁際から、中央に向かって積んでいきます。

   満遍なく天井全体に重量が掛かる様にし、一箇所に負担が掛からない様にします。

   アーチは左右対称形にし、中央部分が一番高くします。

  f) アーチを強くする為にアーチの裾野付近に粘土等を詰めて、重しとする場合もあります。

   重しの役目の他に、天井部分から熱が逃げ難くする働きもあります。

   アーチで気を付ける事は、裾野部分が外側に開き易くなる事です。それ故鉄骨や金属製の

   アーム(L字鋼)等で左右から締め付け、裾野が外に開かない様にしなければなりません。

 ③ 扉を作る。

以下次回に続きます。

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窯を築く11 施工3

2016-09-06 17:48:55 | 陶芸の窯を築く
7) 窯を作る作業

 ① 窯の周囲を鉄骨で支える。 

 ② 耐火レンガ(煉瓦)を積む。  

 ⅰ) 窯の底から作りだします。

 ⅱ) 煙道を作る。電気窯の場合は必要ではありません。但し還元を掛ける場合には、必要です。

   (以上までが前回の話です。)

 ⅲ) 焚口(バーナー口)用の穴(孔)を開ける。

  バーナーヘッドの外径よりやや大き目の穴を、窯底に貫通させます。勿論ヘッドの数だけ開ける

  事になります。窯の側面の壁を積み上げてから穴を開けるとなると、狭い窯の中の作業と成ります

  ので、壁の無い状態の方が作業がし易いです。ヘッドの大きさはバーナーの種類によって異なり

  ますので、カタログか現物で確認して下さい。

  a) 軽量断熱煉瓦(レンガ)は金鋸などの刃物で加工が可能です。但し平面に5~10cmの丸い

   穴を開けるには、鉛筆やマジイクで必要な数だけ、丸い円を描いておきます。先ず電動ドリル

   等で金鋸の刃が貫通する程度の穴を開けてから、描いた円に沿って金鋸を移動させ、穴を開け

   ていきます。金鋸は刃のみを取り外して使います。金鋸以外でも、穴を開ける用具が有れば、

   それらを使う方が良い場合もあります。底の厚みが厚い場合には、意外と手間が掛ります。

   開けた円筒内の内側も綺麗に仕上げます。内側が荒れているとガスや空気の流れの妨げになり

   燃料や空気などの勢いが弱くなり易くなります。

  b) 穴は円筒形とし、場合によっては下部が広く上部が狭い台形状にしても良いです。

   これは、バーナーヘッド周辺から空気を吸い込み易くする為です。

  c) ガスバーナーを使う場合には、左右均等にバーナーの数だけ、数個の穴を開ける事になり

   ます。灯油窯の場合には、1~2個バーナーを使う事が多いですので、穴の個数も少なくなり

   ます。

  d) 穴の周辺には、炎の方向を目的の方向に導く為の、火盾を設けます。火盾は強い炎が直接

   作品に当たり、部分的に強く加熱し、作品に歪みを与えるのを防ぐ役もあります。火盾にも

   耐火煉瓦を使用します。又、火盾は窯の完成後に棚板の支柱などで取り付ける事も可能です。

   火盾の高さは炎の勢いにもよりますが 10~30cm程度必要になります。

 ⅳ) 側面の壁を作る。

   側面とは左右と前後です。但し前扉の窯であれば、扉にが収まる部分はレンガを積まず、

   空けておく必要があります。後の壁は下を通る煙道部分を除き積み上げます。

  a) 側面の壁の厚さは、底面と同じにします。即ち二重構造であれば、二重にします。

  b) 二重構造の場合、内と外側を交互に積み上げます。底の場合は一種類のレンガを全体に敷い

   てから、その上により耐火度の高い別の種類のレンガを重ね合わせましたが、壁の場合は、

   交互に積んだ方が、作業効率が良いです。積む際には、モルタル部分が内外一致しない様に、

   レンガをずらして積み上げ強度を持たせます。

 ⅴ) 煙道部から煙突に繋がる部分を作る。

   煙突周辺には、ダンパーと空気穴(馬鹿穴)の調整部分が必要になります。

  a)ダンパーは煙道の隙間を調節する装置で、窯焚き中は完全に遮断する事は少ないのですが、

   半分程度隙間を作るか、完全に開放する(100%通す)まで段階的に調節する事が出来る様に

   します。レンガを差し込む方法が一般的ですが、厚みの薄い板状の耐火物(棚板の破片等)を

   を使う事もあります。窯焚き終了後には、完全に塞ぐ事で窯の冷えを遅くする事もあります。

  b) 空気穴(馬鹿穴)は煙突の引きの強さを調節する物です。

   穴の面積を少なくすれば、引きは強くなり酸化焼成方向に導く事ができます。逆に穴の

   面積を広げると、外部から煙突に空気が入り込み、引きが弱くなりますので、還元方向に

   導く事になります。取り付ける位置は煙突の真下にします。穴の広さは最大でも煙突の穴の

   大きさまでです。

  c) 空気穴は、レンガ等を積み上げて穴を塞ぎ、空気の吸い込み量を調整します。

  d) 煙突はある高さまでレンガを積み上げて、その上に煙突部分を乗せます。市販の円筒形の

   煙突(ストーブ用、ステンレス製)であれば、煙突の最下部がレンガに巧く嵌る用に設置し

   ます。但し、速い段階で煙突を付けると作業がし難くなりますので、窯の完成直前で行うと良い

   でしょう。煙突の設置については、後で述べる予定です。

 ⅵ) 天井部を作る。

以下次回に続きます。
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