わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

質問 38 筆に付いて

2019-10-19 12:04:12 | 質問、相談、問い合わせ箱

「うず」様より以下のご質問をお受けしましたので、当方の見解をお知らせします。

 

陶芸初心者なのですが、絵心がないのに絵付けに力を入れようとなぜか考えています。

それで筆を探しているのですが、どういったものを使用すればいいのかわかりません。

初心なのでいきなり絵付け用の高い筆を買わず、100均に売っている絵画用の筆や、

100均じゃなくても習字用の筆とかいろいろありますが、最初はどんなものでもいいの

しょうか?

筆についてネットでは出てこないので教えていただきたいです。


明窓窯より

 どの様な絵付けをしたいかによって、高級な筆(数万円)から安価(100円均一)な筆

 まで多様で、材質も異なります。

 1) 絵付けには、下絵付けと上絵付けがあります。素焼きした素地に絵付けをするの

   が下絵付けで、施釉し本焼きした後に描くのが上絵付けです。(有田焼、九谷焼等)

   下絵付けは高い温度で焼成する為、近頃は色数も増えましたが、色数も少なく綺麗

   な色(金や銀は無い、その他鮮明な色)は少ないです。

 2) 陶芸初心者との事ですので、下絵付けに付いてお話します。

  ⅰ) 素地が陶器の物と磁器の物があります。絵の発色が良いのは素地が白い関係で

   磁器が適します。但し磁器を教えてくれる所はほとんどありませんので、陶器に付

   いてお話します。尚陶器でも絵付けをする場合には、白っぽい素地を使うと絵が映え

   るでしょう。(例えば、半磁器土、志野土など)

  ⅱ) 絵筆には水彩絵の具用と、油絵用の絵筆が有りますが、一般的には水彩絵の具用

   を使います。筆先が柔らかく小回りが利く為です。

  ⅲ) 筆には形状により丸筆と、平筆があります。その他刷毛(はけ)が存在します。

   広い範囲を一度に描く(塗る)場合は、刷毛や平筆(大小あり)を使います。

   細い線や点を描くには、筆先が細い面相筆(丸筆)を使います。

   広い面積を線が途切れる事無く、順番に描くには、絵具を多く含み事の出来るダミ筆

   (大中小あり)を使います。特に素焼き上に描く場合、素地が水分を吸収する為

    線が途切れ長く引けません。

   ⅳ) 陶器に絵を描く場合、磁器と違い「ラフ」の絵が多いです。

    何が描かれているか良く判らないばあいも多いです。その場合、筆以外に箒の先を

    加工したり、藁(わら)束の刷毛を使う事があります。ご自分で作る事が出来ます

    勿論、毛筆も使い方によっては、趣のある絵を描く事ができます。

   ⅴ) 参考までに

    絵付けは筆で絵具を塗る以外に、色土を使う方法や、象嵌(ぞうがん)、掻き落と

    し技法等その他で、絵柄を描く事も出来ます。挑戦して下さい。

 3)結論。

   最初に使う筆は、100均(数本セット)で十分です。

   使っていて不都合な点が出てきたら別の筆を試して下さい。高価な筆である必要は

   有りません。多く描く程、筆の要望が増えると思いますが・・・

   尚、陶芸材料店や、陶芸材料店のカタログ類にも、絵筆が載っていますが、一般に

   同じ筆でも、市販より高価です。興味がありましたらカタログを取り寄せてご覧下

   さい。

以上 参考にして下さい。

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質問、相談、問い合わせ箱を設けました。

2015-12-31 11:09:31 | 質問、相談、問い合わせ箱
現在、記事の中でのコメント欄で随時質問、相談を受け付けていますが、記事に関する質問や、

無関係な事柄の質問、個人の悩み等も受ける事も多くなりました。当ブログ内で、当方の電話番号を

記載している為、直接電話での質問や問い合わせ、相談が多く、当方も陶芸教室などの営業を続けて

いますし、何より、古い過去の記事に対する質問や、個人的な悩みなどを相談されても、電話では

即答を強いられる為、満足にお答えする事出来かねます。当方の記事を点検したり、場合によっては、

より正確に回答する為に、当方で調べてから、お答えする必要があり、当方にも時間的な余裕が

必要です。


◎ そこで、「新たなカテゴリー・質問、相談、問い合わせ箱」を設けましたので、この記事の

 コメント欄を活用し、質問や相談事を書き込んで頂ければ、コメント欄又は、本文内でお答え

 したいと思います。(回答には、内容に応じて日数は必要です)。それ故、出きるだけ電話での

 対応はご遠慮下さい。質問などは、より具体的に書いて頂ければ、回答がし易いです。

・ 尚、コメント欄内の回答の掲載期間は1~2週間とさせて頂きます。本文での回答は汎用性が

  有る(皆様に必要な)事項と認め、長く掲載する予定です。どちらに載せるかは、当方で判断

  いたします。(本文に掲載する場合は、コメント欄にその旨記載いたします。)

・ その記事に対する質問、問い合わせ等は、今まで通り、その記事内のコメント欄に記入して下さい


質問や相談事を書き込んで頂いだければ、対応したいと思っています。

(質問内容が不適当な場合には、即削除する場合もあります。)


以上 宜しくお願いいたします。  明窓窯(めいそうがま)より

尚 「明窓窯」についての問い合わせや、陶芸体験をされたい方は、

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