わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

窯焚き一生12(最後に)

2011-07-13 21:39:54 | 窯詰め、素焼、本焼の話し
現在では、個人で窯を持つのが普通になっています。それ故大きな窯よりも、小回りのきく1立米以下の

中型の窯を、使用している方が、多いと思います。

窯の構造も、熱効率の良い横焔式がほとんどで、燃料も、ガス、灯油、電気を使う事が、多いです。

電気では、マイコンによる、自動焼成が可能で、好みの温度で焼成できる窯も、市販されています。

更に、シャトルと言い、窯の外側で窯詰めし、そのまま窯内に移動させる方式もあり、窯詰め作業も、

かなり容易になっています。窯焚き自体も、簡単になり、省エネ化は、更に進むと思われます。

「窯焚き一生」と言う諺も、近い未来には、特別の人のみに、通用する諺に成ってしまうかも知れません。

前置きが長くなりましたが、本日の話をします。

1) 不連続窯は、熱効率が悪い

  1回毎に、加熱と冷却を繰り返す不連続窯は、供給した熱量(カロリー)に対して、大雑把に、

  以下の様に、消費されるそうです。

  ① 作品、棚板、支柱、さや鉢等を熱する熱量: 10~20%

  ② 窯の壁が吸収する熱量            : 30~40%

  ③ 窯の壁や、天井、床などへ逃げる熱量  : 20~30%

  ④ 煙突などから逃げる廃ガスの熱量     : 20~30%

 即ち、実際に作品を加熱するのに、使われる熱量は、10~15%程度と成ります。

2) 窯のメンテナンス

  電気の窯ですと、屋内に設置できますが、燃える燃料を使う窯では、屋外に設置します。

  窯そのものは、特殊の窯(塩釉を使う窯)を除き、数十年の寿命があります。

  昔の窯ですと、耐火レンガと、道具土で築いている為、地震などに対して比較的弱いですが、

  現在では、窯の周囲を鉄骨や鉄板で囲い、堅固に出来ています。

 ① 窯は水に弱い。 特に雨対策が必要で、屋外の窯には、必ず屋根があり、横殴りの雨にも対処する

   必要があります。水は耐火レンガの目地に入り込み、加熱による水蒸気の発生、冬場の凍結など、

   目地を膨張させたり、圧縮する様に働き、目地を痛め、結果的に窯自体を傷めます。

 ② 窯の壁に割れが出来た場合の処置

   最初に窯を焚いた時や、長年窯を使っている場合に、窯の内側に「割れやひび」が、入る事が

   有ります。この場合、「割れやひび」の状態によって、修理する必要があったり、そのままでも、

   問題ない場合があります。

  ・ 即ち、その傷が窯の外側からも、確認できる時には、修理が必要です。

    修理は、道具土を使う事もありますが、断熱モルタルを塗り込み、補修した方が良いでしょう。

  ・ 外側から、確認できない場合には、ほとんど問題ありません。

    温度が上昇するに従い、熱膨張によって、割れ目は塞がりますので、そこから熱が外部に

    漏れ出す危険は、ほとんどありません。

 ③ 窯道具の内、棚板は傷み易いです。

   釉が流れ落ち、棚板にこびり付く事があります。これを鏨(たがね)等を使い、取り除きますが、

   削りカスが目に入らない様に、メガネを掛けると良いでしょう。その後に、アルミナコーチングを

   塗っておきます。又、立て掛けた棚板を倒すと、棚板が割れます。

   1/3以上ひびの入った、棚板は使わない方が安全です。

 ④ 電熱線の破断、熱電対温度計の故障など、トラブルに見舞われた時、なるべく本人が対処できれば、

   心強いです。

即ち、窯を焚くだけでなく、窯全般に渡って、保守管理する事も、窯焚きの仕事だと思います。

以上で「窯焚き一生」の話を終わります。

次回より、別のテーマでお話します。
 
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窯焚き一生12(窯の改造)

2011-07-12 21:33:47 | 窯詰め、素焼、本焼の話し
引き続き、窯焚き一生の話を、続けます。

7) 窯の改造

  納得の行く焼き上がりに、成らない場合には、窯を改造する事もあります。

  ご自分で、築いた窯ならば、容易に改造する事も、可能ですが、市販のメーカーの窯を購入した

  場合には、改造するのは、大変ですが、いくつかの事なら、窯をいじる事も可能です。

  但し、容積を増やす様に、改造する事は、大改造に成ってしまいますので、まず行わない方が良い
 
  でしょう。又改造したからといって、理想の状態に成るとは、限りません。一度焼成しないと、

  結果はわかりません。

 ・よく「窯を焚いていて、暑くは有りませんか?」と言う質問を、受ける事がありますが、

  窯焚き中は、暑くは有りません。窯が暑い様では、熱がどんどん外に、逃げている状態ですので、

   窯の壁が薄い証拠で、熱が無駄になっています。

   但し、窯が冷える段階では、外部に熱を放出しますので、窯は暑くなります。

 ① 窯の冷えを遅くする

   結晶釉の様に、徐冷する為には、燃料や電気を供給しながら、冷ます事も出来ますが、窯の壁を

   厚くする事によって、窯の冷えを遅くする事も出来ます。

   小型の窯や、壁の薄い窯は、冷えが早いです。そこで、窯の外側を断熱材で覆います。

   但し、軽量耐熱レンガですと、厚みが厚くなりますので、他の断熱材を使うと良いです。

  ) 断熱材シリカボード(例:610*300*25mm)

    しっかりしたボード(板)状で、カッターなどの刃物で、簡単に切れますので、容易に細工出来

    貼り付ける事が出来ます。平らな面が多い場合に、向いてます。

  ) セラミック・ウール(耐火断熱パキン)

    窯の扉や蓋の周囲に、取り付けられている場合が多いです。柔軟性のある、シート状に成って

    いる為、円筒形の窯等に、向いています。又、専用のウール接着材もありますので、上手に

    取り付ける事が、可能に成ります。

 ② 煙突を高くして、引きを強くする。

   前にもお話した様に、引きの弱い窯は、窯をコントロールするのが、難しいのが普通です。

   それ故、引きを強くする為には、煙突を高くするのが、一番簡単な方法と思われます。

   但し、レンガを積み上げた物や、コンクリート製の煙突では、やや困難ですが、ステンレス製の

   断面が丸い筒状の煙突ならば、途中に繋げて、高くする事が出来ます。

   この丸い煙突は、繋げる様に作られていますので、作業は割合容易です。

 ③ 簡易ガスバーナーを取り付ける

   電気の窯では、酸化焼成専門の窯と。還元可能の窯があります。

   酸化専門の窯の場合、還元焼成する為に、窯の下部や横方向の壁に、穴を開けガスバーナーを、

   差し込む様にします。出来れば、バーナーを保持する取り付け台も、作りたいです。

  ・ 但し、電熱線に直接ガス(炎)が当たると、電線を傷め、寿命が短く成りますから、注意の事。

 ④ その他の改造、

  ) 熱電対温度計の場所を変える

  ) 楽焼も焼ける様に、窯の一部に取り出し口(差し込口)を新設する

  ) その他、必要に応じて改造する。

以下次回に続きます。
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窯焚き一生11(窯焚きの問題点9)

2011-07-11 21:25:25 | 窯詰め、素焼、本焼の話し
引き続き、窯焚き一生の話を、続けます。

6) 少ない燃料と、短い時間で、窯を焚く

   より少ない燃料で、効率良く温度を上昇し、短い時間で焼成完了になる様にし、しかも焼き上がりが、

   理想の色、艶に仕上がる事が、理想の窯焚きと成ります。

   当然、窯の構造、窯の大きさ(容積)及び作品数、燃料の種類、更には、土や釉の種類によっても、

   燃料の消費や、焼成時間に差が出ます。

   又、窯には、色々な調整ヵ所があり、各種調整をする事により、理想の焼成に近付けます。

 ①  酸化、還元、中性焔のいづれの方法で、焼成するのかを、前もって決めて置きます。

    行き当たりバッタリでは、良い窯焚きとは、成りません。

 ②  上記窯の雰囲気が決まったら、点火前から、窯詰めの方法や、バーナーヘッドの調整など、

    点火後には、調整できない所の調整を、済ませて置きます。

 ③  原則、ガス圧や、燃料の供給量を増やすと、温度は上昇し続けますが、逆に温度低下を起こす

    事もあります。一番効率の良い焚き方は、中性焔(酸化でも、還元でもない炎)と、言われて

    います。還元を掛け始める温度を、予め設定して置きます。

 ④  酸化と還元焼成は、燃料の供給量と、空気の供給量で決まります。煙突が有る場合には、主に

    引きの強さによって、調整する事に成ります。(煙突の高さは、引きに大きく関係します。)

    余談ですが、引きを強く出来る窯は、操作が比較的容易で、引きの弱い窯は、焼成に苦労うすると

    言われています。又、燃料を燃やす窯では、完全な酸化焼成する事は、かなり難しいとも

    言われています。

 ⑤  窯の中の水蒸気の量も、焼成に大きな影響を、与えると言う説も有ります。

    これは、単に、釉の中の水分が蒸発すると言う事はでなく、燃料に含まれる炭化水素が、高温で
   
    熱分解し、炭酸ガスと水蒸気に分離します。その水蒸気が、釉に良い影響を与えと言う説です。

    それ故、電気の窯では理想の色や、艶が出ないと唱える人すらいます。(実際の効果は不明です。)

 ⑥ 温度を上昇させる事は、勿論重要ですが、釉によっては、窯を冷ます速度も重要な要素に成ります。

 ⑦ 窯の性質(癖)を理解する事。その窯には、その窯特有の性質があります。基本的には、全ての

    窯は違います。例え同じメーカーの同じ型式の窯であっても、かなりの差が有ります。

    それ故、早くその窯の特徴(性質、癖)を、掴む事です。又、他の人の意見が、必ずしも、

    役に立つとは、限りません。

 ⑧ 本焼きの窯焚きは、一回毎に焼成結果が異なります。

   それ故、なるべく記録に残して置きます。作品の量や、窯詰めの模様、温度上昇速度、焼成途中の

   各種の調整、最高温度、焼成時間。燃料の消費量、焼成結果、反省点など、なるべく詳細に記録

   すると、その窯の癖を、早く見つける事が出来ます。

 ⑨ 焼成が旨くいったと思われる時は、前の焚き方を参考にして、余り調整をしない事です。

   但し、窯焚きの難しい所で、まったく前回と同じにしても、違った結果に成る事も、稀ではありません。

 ⑩ 強制燃焼方式の焼成では、少ない燃料で、短時間に焼成する事が、可能と言われています。

   焼き上がりに差が出る様ですので、どちらが良いかは、個人差があります。

以上 「少ない燃料と、短い時間で、窯を焚く」について述べて来ましたが、残念ながら、これと言う

結論が見出せないのが、実情です。

以下次回に続きます。
   
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窯焚き一生10(窯焚きの問題点8)

2011-07-08 21:51:02 | 窯詰め、素焼、本焼の話し
引き続き、窯焚き一生の話を、続けます。

6) 少ない燃料と、短い時間で、窯を焚く

 ⑦ 窯を冷やすのも、窯焚きの内   

   窯焚きは、温度を上げる時以外にも、窯を冷ます際にも、十分気を付ける必要があります。

   「窯を冷やすのも、窯焚きの内」と言う諺が、ある様に、冷まし方次第で、作品の出来具合は、

    大きく変化します。

  ) 特に結晶釉を使う場合には、ある温度を保持しながら、ゆっくり窯を冷やし、結晶を成長させます。

     当然、容量の大きな窯が、冷却速度は遅くなりますし、窯の壁の厚みも、大きく関係して

     きます。自然冷却では、早く温度が下がる、小型の窯では、燃料(電気)を減らしながら、

     点火したまま温度を、徐々に下げます。 徐冷の温度範囲や、時間などは、釉の成分によって、

     差が有ります。

  ) 釉の中には、急冷した方が、良い発色をするものもあります。

     当然、容積の小さな窯や、壁の厚みが薄い窯では、急冷し易いです。

  ) 一度の窯焚きで、両方の釉を使う事も、稀ではありません。(基本的には、分けて窯を焚く

     べきですが)対策として、窯詰めの際に、位置を変えます。

     即ち、窯の上部は、冷却スピードが遅く、下部ではスピードが速い事を、利用します。

     結晶釉は上部に、早く冷却したい作品は、下部に置きます。

     別の方法に、早く冷却する作品は、窯が完全に冷える(一般に100℃以下)前に、

     窯から強制的に、引き出す事です。

     少し危険ですが、早めに窯の扉を少しずつ、開いて行きます。窯の温度が、300℃を切ると、

     扉を完全に開いても、安全と言われていますが、その前より徐々に扉を開けて行きます。

     但し、早めに扉を開けると、作品に貫入(かんにゅう=小さなひび)が入り易いです。

  ) 冷却スピードは、作品の周囲の状況によっても、左右されます。

     即ち、スピードを遅くするには、熱容量の大きな作品(肉が厚くて、大きな作品など)や、

     耐火煉瓦、棚板などを、傍に置く事です。棚板を二枚重ねにして、使用する手もあります。

     作品を蜜に、窯詰めするのも、一つの方法です。

     逆にスピードを速めるには、外気が入り易い所や、窯の壁際に置いたり、周りに多くの作品を

     置かずいに、まばらに、作品を置く事です。

 ⑧ 温度上昇速度や、酸化、還元等の雰囲気は、毎回変化します。 

   窯焚きが難しく、窯焚き一生と言われる、所以は、窯が一定にならず、毎回変化する事です。

   逆に、この変化が予想出来ない事が、窯焚きの魅力かも知れません。

  ) 過去のデータは、必ずしもそのまま再現してくれる、保障はありません。

     同じ手順と、調整を施しても、まるっきし違って、焼き上がる事さえあります。

     いくら、詳細のデータであっても、窯出し時には、不安と期待が入り混じった感情に成ります。

  ) 一度点火してしまうと、基本的には、「後は窯任せ(神任せ)」となります。 

     焼成中には、状況に応じて、前に述べた様な各種の、調整方法がありますが、必ずしも、

     意のままには成らないのが、窯焚きです。

   ) 窯の中は、一様ではない

     窯の各部分(位置)は、その位置特有の焼成をする事が、多いです。

     「この釉は、この位置で最も良く発色する」と言う所があるはずです。他の場所では、

      まったく感じが違ってしまう事もあります。

      又、「この位置は、還元が強く出る」と言うところや、「この位置は、他の場所より、温度が

      高くなり易い」と言う場所もある事でしょう。更に、作品の半分で色が変化してしまう所も

      有ります。 長年一つの窯を焚いていると、この様な事は解かってきます。

      これがその窯特有の癖(くせ)ともいえます。早くその窯特有の癖を、見つける事は、

      焼きで失敗しない為にも、必要な事です。

話が、いまいち要領を得ないと、感じている方も多いと思いますので、次回は今までの要点を、整理して

お話したいと、思います。

  以下次回に続きます。
 
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窯焚き一生9(窯焚きの問題点7)

2011-07-07 22:04:42 | 窯詰め、素焼、本焼の話し
引き続き、窯焚き一生の話を、続けます。

6) 少ない燃料と、短い時間で、窯を焚く

 ⑥ 焼成の調整について。 酸化、還元、中性焼成にするには、幾つかの調整が、必要です。

  ) ガス供給量の調整

   f) バーナーの点火順序

    バーナーが複数個存在する場合、どの様な順序で、点火するかによっても、温度上昇速度が、

    変化します。バーナーが6本ある私の窯にでは、右奥、左手前、右手前、左奥、右中、左中の

    順で、点火するのが、良い様です。即ち、隣合わせではなく、なるたけ遠くにあるバーナーに

    点火します。こうする事により、窯中の熱分布を、なるたけ平均化します。

    ・ 以上は、私の窯の場合で、皆様は、ご自分なりの、方法を見出していると思います。

    ・ 強制燃焼方式では、バーナーと送風機(ブロアー)が、各1個づつしか有りません。

      それ故、ガスの供給量と、送風量の調整は、微妙に調整する必要があります。

  ) 煙突の引きの調整

    酸化、還元焼成など、目的の焼成をするには、供給する空気の量と、ガス供給量の調整も

    大切ですが、一番良い方法は、煙突の引きの調整です。

   ・ 引きの強さは、煙突の高さ、煙突の内径(断面積)も大いに関係しますが、これは設備の問題

     ですので、窯を改良しないと、調整できませんので、ここでは、触れません。   

   a) 引きを強くすると、空気の流入量が増えます。即ち酸化焼成に傾き、場合によっては、

     ガスの供給量を増やさずに、温度を上昇させる事が、出来ます。

     特に窯の中で、不完全燃焼気味の場合、燃料がよく燃える様になり、温度が急激に上昇に転じる

     事も、稀ではありません。

   b) 煙突の引きの調整は、煙突の真下にある、通称「馬鹿穴」によって、調整します。

    この穴は、数個のレンガで、完全に塞ぐ事が出来ます。このレンガを部分的に取り除いたり、

    穴に差し込む事により、穴を塞ぐ面積を調整します。

    穴の面積は、温度上昇に微妙に変化を与えます。それ故、常に温度上昇の状態を把握しながら、

    調整する必要があります。

   c) 目標の温度まで、到達したら、一定温度を保持する、「寝らし」作業に入ります。

    この場合も、穴の面積を返る事により、温度上昇も下降せずに、一定に温度を保つ事が出来ます。

   d) 窯を焚いていると、温度上昇がストップする事も、あります。

     ガス圧を上げても、空気量を変えても、ほとんど効果が無い場合には、馬鹿穴の開放面積を、

     調整すつと、意外と有効な場合が多いです。

  ) ダンパーについて

     煙突の引きを調整す装置に、煙突の途中に真横からレンガ等を、挿入し、煙突の排気量を

     増減調節する部分、ダンパーがあります。ダンパーを差し込むと、還元になり、引き出すと、

     酸化焼成に成ります。但し、上記「馬鹿穴」ほど効果的に、調整する事は、難しい様です。

  ) 各種調整した記録は、必ず残します。

     調整した結果が、吉に出るとは限りません。それ故、元の状態に戻せる様に、記録を残します。

 ⑦ 窯を冷やすのも、窯焚きの内   

  以下次回に続きます。
 
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窯焚き一生8(窯焚きの問題点6)

2011-07-06 22:00:18 | 窯詰め、素焼、本焼の話し
窯焚き一生の話を、続けます。

6) 少ない燃料と、短い時間で、窯を焚く

 ⑥ 焼成の調整について。 酸化、還元、中性焼成にするには、幾つかの調整が、必要です。

  ) 焼成中の調整も有りますが、焼成(点火)前に、調整して置く必要が有る物もあります。

  a) 窯詰め前の調整

    窯から煙道に通じる部分の隙間を、耐火レンガを使って、調整する。

    倒炎式の窯では、天井まで昇った炎は、窯の底方向に、下降しながら、作品群の間を通り、

    更に、窯底に長く掘れた煙道を通り、煙突から外に排出されます。

    その長い煙道に、耐火レンガを渡し、隙間を調節します。

    当然、還元焼成では、隙間を狭くします。

  b) 窯詰めの方法。

   イ) 酸化焼成と還元焼成では、窯詰めの方法に、差が出ます。

    酸化焼成では、作品間や棚板間に、隙間を多く(広く)取り、空気や炎の流れを良くします。

    両隣の棚板と、段差を付けると、より空気(熱)が拡散し易く、酸化焼成に成ります。

   ロ) 同じ棚板には、高さがほぼ同じ作品を、並べます。但し天井が、アーチ状の場合には、

      アーチに合わせて、作品を並べます。

   ハ) 窯の癖を、すでにご承知の事と思います。即ち、釉の種類によって、窯詰めすべき位置が

      有りますので、所定の位置におきます。

   ニ) 窯の冷えにも注意が必要です。即ち、結晶釉の様に、ゆっくり冷やす釉と、急冷が良い釉が

      有りますので、前者では、窯の上部に、後者では窯の下部に窯詰めします。

  c) バーナーヘッドの調整

    ガスバーナーの空気吸入口は、手前側と、バーナー先端部の、ヘッドの2ヵ所に有ります。

    ヘッドはネジ状に回転させ。上下させる事が出来ます。即ち、下げると窯とヘッドの間隔が

    広がり、空気を多く送り込む事が出来ます。還元焼成にしたい場合には、ヘッドを上に上げ、

    隙間を少なくし、空気の流入量を、抑えます。(点火した後では、調整が出来ません。)

  ) ガス供給量の調整

   a) ガス圧の調整。 プロパンガスは、中圧で供給されます。(一般家庭用より、圧力が高い)

     プロパンボンベと、ガスメーターの間に、調整器具があります。ガス圧メーターは、調整器具の

     近くと、バーナー直前の2ヵ所にあり、後者のメーターを、基準にします。

     点火直後のガス圧は、0.025~0.03(MPa=単位不明)程度です。

     当然、点火するバーナー数が増えれば、ガス圧は低下しますが、最初に設定した状態で、

     放置した方が、面倒ではありません。

   b) ガス供給量の調整
     
     バーナーは片側3本、両側で6本あり、順次1本づつ点火していきます。

     各バーナーは、3段階に分けて、コックを開きますので、最大18段階に分けて、ガスを

     供給しています。尚、温度上昇が鈍ったら、次のバーナーに点火します。

   c) 温度を測定しながら、供給量を調整します。

     熱電対温度計で、記録を採りながら、測定しますが、どの位の頻度で、測定したら良いかです、

     5分毎、10分毎、15分毎、20分毎、30毎など、人によって違いがあると思います。

     更に、基準(理想)の、温度上昇の折れ線グラフと、比較しながら、供給量を調整する場合や、

     過去のデーターと比較しながら、供給量を増すやり方もあります。

   d) ガスの場合、自然燃焼方式と、強制燃焼方式があります。

     後者の方は、送風機で風を送ります。短時間で温度が上昇し、燃費も少なくて済みます。

   e) ガスの供給量を増やすと、温度が下がる事があります。

     基本的には、温度が上昇しますが、急激に7~8℃下がる場合があります。但し5分以内に、

     元の温度に戻る事が多いのですが、それ以上の時間が掛かる場合もあります。

     元の温度に成ってからは、どんどん温度が上昇し易いですが、温度上昇が鈍い事もあります。

    ・ 原因は、供給量が増え、還元気味に成った為と、思われます。最初にこの現象に遭遇すると、

      慌てて、供給量を絞り、煙突の引きを、調整したく成りますが、そのまま放置していた方が、

      良い結果がでます。

以下次回に続きます。
  
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窯焚き一生7(窯焚きの問題点5)

2011-07-05 21:52:47 | 窯詰め、素焼、本焼の話し
窯焚き一生の話を、続けます。

6) 少ない燃料と、短い時間で、窯を焚く

 何度も言う様に、窯焚きで一番大切な事は、所定の温度まで上昇させる事です。

 焼き不足が一番問題に成ります。釉が熔けてくれない事には、ガラス質に成らず、色や艶も出ません。

 それ故原則、いくら時間が掛かっても、途中で止める事は出来ません。

 ① 温度上昇は、低い温度の時程、簡単に温度が上昇します。

   むしろ、温度を抑える事に、苦労する事も多いです。

   (現代のほとんどの窯では、温度上昇は、天候、気温や湿度によって、ほとんど影響されません。)

 ② 1000℃付近から温度上昇は、鈍り始め、1100℃位から、更に温度が上がり難くなります。

  1200℃からは、一層温度が上がり難くなります。1℃上昇するのに、1分以上掛かる事も、希では

  ありません。

 ③ 中性焔が、一番温度が上昇する

   酸化焔、還元焔よりも、中性焔(酸化と還元の中間)の時に、一番温度が上昇し易いです。

   弱還元では、さほどでは有りませんが、強還元焔に成ると、温度上昇は、ほとんど望めなくなります。

 ④ 酸化、還元、中性焔の調整するには、) 燃料供給の増減、) 空気量の増減、

   ) 煙突の引きの調整、)その他の方法が、あります。

  ) 燃料供給の増減:温度を上昇させる為には、燃料を少しづつ増やしていく必要があります。

    その増やす量によって、酸化、還元、中性焼成に成ります。更に増やす方法にも、幾つかの

    方法があります。

   a)ガス圧を上げる。

   b) バーナーを順次使用する。

   c) バーナーのコックをより開く。

  ) 空気量の増減、注:(*)印は点火前に調整する事

   a) バーナーヘッドの調整(*)

   b) バーナーの吸気穴の開閉調整

  ) 煙突の引きの調整

   a) 窯から煙道への通り道の調整(*)

   b) 馬鹿穴の調整

   c) ダンパーの調整

  ) その他の調整

   a) 窯詰めによる調整(*)

   b) 棚板による調整(*)

 以上の如く、窯には調整可能な部分が、多数存在しています。次回から具体的な方法について、

 述べて行きますが、その前に、調整ヵ所についてお話します。

 ⑤ 窯の調整

  )調整ヵ所には、点火する(窯焚きを始める)前にしか、調整出来ない物と、点火後に調整する所が

   有ります。後者の点火後では、窯の状態を見ながら、調整できますが、前者では不可能です。

  )調整する所は、なるべく少なくする事です。一つを調整すると、思わぬ副作用が発生する事は、

    しばしば見られる現象です。それ故、一度設定した調整ヵ所は、なるべくいじらない方が、

    肝銘です。

  ) 同時に2ヵ所以上を調整しない事。複数ヵ所を調整すると、どちらの影響で、変化したのかが、

     不明に成ります。一つづつ調整する事により、調整した結果が確認できます。

以下次回に続きます。
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窯焚き一生6(窯焚きの問題点4)

2011-07-04 21:50:14 | 窯詰め、素焼、本焼の話し
窯焚き一生の話を、続けます。

6) 少ない燃料と、短い時間で、窯を焚く

  陶芸では、窯や電動轆轤などの設備費用を除き、一番費用が掛かるのは、窯焚きの燃料代(電気代)

  です。当然ですが、窯の大きさや、窯に入る作品数によって、燃料代も大きく変化します。

  又、燃料に薪を使った場合が、一番費用が掛ます。

  私事ですが、私の窯(約0.33立米)では、1ヶ月の燃料代(プロパンガス)が、6500~7500円程度が

  多いです。(素焼き1回、本焼き1回)

  このばバラツキは、燃料代の単価の変動もありますが、窯を焚いている時間の長さに、比例して

  増えていきます。即ち、焼成時間が短ければ、燃料代も安くなります。

  燃料代を安く上げる試みは、昔から行われていました。空気の乾燥している時期や、風の強い日に

  窯を焚く事も有った様です。又、登り窯も、燃料節約の為に、発明されたとも、言われています。

 ① 以前は、1250℃まで温度上昇させる時間は、12時間半が、標準的な必要時間とされていました。

   即ち、一時間当たり、100℃のペースで温度上昇させました。

  (温度を測定する、ジェーゲルコーンも、この温度上昇でSK-8が倒れる事になっています。)

 ② 現在では、燃料費を節約する為、8時間程度で焼成完了の事も、希ではありません。

   窯の材料の改良や、燃焼器具(バーナー、ブロアー等)の改良も、大きく貢献しています。

   勿論、土の種類によっては、短時間焼成が、困難な物もありますので、必ずしも時間短縮が

   良い訳では有りません。

 ③ 温度を上昇させる際、気を付るべき、温度帯が有ります。それ故、1本調子で、

   温度上昇する訳には、行きません。

 ) 素焼きの場合には、以前お話した様に、200~300℃程度の範囲で、ゆっくり温度上昇させる

    べき所です。いくら天日干ししても、5%程度の水分が入っています。この水分は、内部より

    表面へ移動する事により、乾燥して行きますが、乾燥の甘い作品や、肉厚が厚い場合には、

    内部で発生した水分が、表面より蒸発する量以上に成ると、水蒸気爆発を起こします。

    その為、温度上昇を控えめにする、必要があります。

    尚、実際には、扉を若干開けていたり、両サイドの、のぞき穴を開き、蒸気を外に逃がします。

    どんどん水蒸気が発生している段階では、急な温度上昇は控えます。

   ・ 水蒸気発生が、極端に少ない場合もあります。この様な時には、少々温度を早く上げても、

     問題有りません。要は、臨機応変に、温度上昇を決めます。

 ) 木節粘土の様な有機物は、300℃位から、燃え始めますので、十分空気を送り込みます。

    有機物が焼き残った場合には、「ぶく」(素地が部分的に膨らむ現象)が発生します。

 ) 結晶水の放出:400~700℃で、結晶水が放出されますが、吸熱反応によって、中々温度は

    上昇しません。それ故、窯の温度と、作品内部の温度差も大きくなり、粘土質の多い土では、

    表面の収縮が、促進されますが、肉厚な作品内部では、温度が低い為、収縮も余り進みません。

    その結果、温度上昇が早いと、作品に「亀裂」が入ります。

 ) 石英の多い素地は、550~650℃の範囲で、大きく膨張します。

    それ故、この範囲内でも、温度上昇を抑えます。

 ) 硫化鉄について: 素地土の不純物で一番問題に成る物質は、硫化鉄(FeS2)です。

    硫化鉄は450℃付近で、熱分解し、FeS+S(硫黄)と成ります。

    更に高温で、空気が十分あると、4FeS+7O2=2FeO2+4SO2と成り、酸化鉄が

    発生します。更に高温に成ると、硫黄分(SO2)は揮発しますが、酸化鉄は残ります。

    酸化鉄は、素地に入ると、表面に赤褐色の斑点と成り、汚します。

    1100℃以上に成ると、黒色の酸化第一鉄となり、釉を汚します。

   a) この様に硫化鉄を含む土は、高級粘土として使用する事は、出来ません。

   b) 硫化鉄を取り除く方法は、長期間大気中に晒す事です。空気中の酸素と反応し、水に溶ける
  
     硫酸鉄(FeSO4)に変化しますので、これを水簸する事に拠って、流し去ります。

だいぶ話が横道にそれましたが、次回から、本題の「短い時間で焼成する」話をします。
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窯焚き一生5(窯焚きの問題点3)

2011-07-03 21:13:22 | 窯詰め、素焼、本焼の話し
窯焚き一生の話を続けます。

5) 窯の雰囲気を所定の状態にする

 ① 雰囲気には、酸化焔、中性焔、還元焔があります。素焼きの場合は、必ず酸化焔で焼成します。

   (さもないと、素焼き素地に炭素分が入り込み、煤(すす)が付いた感じに成ります。

    但し本焼きすれば、炭素分は、燃えて無くなってしまいますので、気にする必要はありませんが、

    絵付けの際には、色がしっかり出ません。)

 ② 本焼きでは、酸化焼成~還元(又は、酸化)焼成~酸化焼成と成ります。

   還元を掛ける温度範囲は、人により、窯の状態によって、差がありますが、950℃~1200℃

   程度が多いです。早めに還元を掛けると、煤やタール分が釉や、素地に入り込み、焼き上がりが、

   綺麗では有りません。煤が残らない状態を、「煤切れ」と呼びます。

   1200℃以上に成ると、釉は熔けて表面を覆い、還元にしても、炭素分は中に入れませんので、

   還元の意味を成しませんので、酸化焼成し、窯の中の炭素分を、完全に燃焼させてしまいます。

  ) 粘土物質や釉の原料に成る長石等が、ガラス化する温度は、980℃近辺からと、言われて

    います。基本的には、還元に入る時期は、釉が熔けてからにしますが、やや早めの方が、

    良い結果が出る様です。

 ③ 還元焼成(焔)とは

   窯に十分空気を送り込まず、酸素が不足している状態にします。

   酸素不足になると、窯内に一酸化炭素や炭化水素のガスが発生します。

   これらのガスは、酸素と結合し易く、窯内の酸素と結合し、炭酸ガス(二酸化炭素)と成りますが、

   窯内に酸素が無い場合には、釉中の酸化金属化合物から、酸素を奪います。

  ) 釉中の金属化合物は、元素の金属まで戻ってしまいます。

    即ち、酸化第二鉄(弁柄、赤錆など)は、酸化第一鉄に成り、酸化第二銅(黒色酸化銅)は、

    酸化第一銅(赤色酸化銅)に成ります。

  ) 無釉の場合(備前焼などの、焼き締め)

    酸化焼成では、素地中の鉄は、酸化第二鉄と成り、赤褐色に焼き上がります。

    還元焼成では、素地中の酸化第二鉄は、青色の酸化第一鉄や三二酸化鉄(黒色)に成りますので、

    青黒く焼き上がります。(青備前)

  ) 強還元焼成にするには、二重匣鉢(さや)を使う方法が有ります。

     穴の開いた内側の、匣鉢に作品を入れ、外側の匣鉢との間に、炭を入れ全体を密閉します。

     勿論、匣鉢を二重にせず、直接作品と炭を入れる方法も有りますが、灰が作品にくっ付く事も

     有りますので、注意が必要です。

  ) 一つの作品の一部分のみに、還元を掛ける方法

     鉄は銅よりも、酸素結合が強いです。即ち、釉中に酸化第一鉄と、酸化第二銅が混在すると、

     酸化第一鉄は第二銅より酸素を奪い、第二鉄(茶褐色)に、第二銅は赤い第一銅に成ります。

    即ち、赤い辰砂を作品に出したい時は、、素地の一部に酸化し易い物(第一鉄や、三二鉄など)を

    塗り、その上に第二銅を重ね塗りすると、重ね塗りした所だけに、赤い模様を出す事が出来ます。


◎ 以上は、理論的な事ですが、小生の今一番の関心事は、一つの窯で、どうしたら酸化と還元の両方が

 焼成できないかと言う事です。

 一般には、酸化焼成と還元焼成は別々に、窯を焚きます。酸化用、還元用と別々にするには、窯が

 大き過ぎて、直ぐにには一杯にならず、窯を焚く間隔が伸びてしまいます。そこで、両方一度に焼成

 出来る方法を模索している次第です。この件については、後日述べる予定です。

以下次回に続きます。
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窯焚き一生4(窯焚きの問題点2)

2011-07-02 22:42:47 | 窯詰め、素焼、本焼の話し
窯焚き一生の話を続けます。

工業製品として作られる陶磁器は、バラツキの無い、一定の品質の作品に成りますが、手作業を基本と

した陶芸では、品質のバラツキが大きく、一定の色や形にするには、かなり困難な作業と成ります。

3) 作品全体が、所定の色で焼上げる。

 ① 色は釉のみで、決まるものでは無く、土の種類、燃料の種類、最高焼成温度、焼成時間、温度上昇

  速度、窯の雰囲気(酸化、還元、中性炎など)、冷却速度等の、窯の焚き方によって、影響を受けます。

 ② 窯のどの位置に、窯詰めするかによっても、大きく変化します。

   窯詰めの際、隣にどんな作品が有るかによっても、炎の流れが変化し、色に 影響を与えます。

   同じ窯で、数度窯を焚いていると、釉によって、窯のどの位置に窯詰めすると、発色が良いと言う

   場所があるはずです。その位置に置くと、確率的に良い結果が現れます。

   但し、これも絶対的とは言えず、目的の発色に成らない事も、さほど珍しくありません、

 ③ 窯に入れる作品は、常に変化している。

   毎回同じ様な作品を焼く事は、ほとんど有りません。特に、陶芸教室や公民館活動等では、

   多数の人の作品を、焼成します。窯炊きでは、毎回毎回作品の大きさ、形や釉の種類が、違う為、

  棚板の組み方から、窯詰めの状態まで、毎回変化します。この事も、所定の色に焼き上がれ無い

  原因の一つです。前回、この位置で良い色が出たからと言い、今度も同じ様な色に成る事は、

   希なことです。

4) 作品に傷や歪み、ヘタリが無い

 ① 作品の傷や割れ(ひび)、「ヘタリ」等は、早い時期から解かっている事が多いです。

   それ故、対策を立ててから、窯詰めを始めます。

 ② 成形から乾燥までの間に入る場合

   素地が完全に乾燥してしまうと、補修が困難に成ります。

 ③ 素焼き後に、不具合を発見する事が、一番多いです。

   この段階で、施釉すべきか?、又は廃棄処分にするかを、決めておきます。

   小さな傷(ひび等)が見つかれば、必ず本焼きでは、更に割れが、広がります。

 ④ 本焼きでは、割れの拡大と、「ヘタリ」や変形が起こり易いです。

   特に、皿状の器で、脚が付いている場合は、注意が必要です。

   「ヘタリ」は、脚と脚の間が、長い時や、赤土を使った場合で、最高焼成温度や、焼成時間が

   長く成ってしまった時に、良く起こります。

 ⑤ 「割れ」が拡大せずに、逆に「割れ」を無く方法に、以下のような方法があります。

  ) 粘土は、最高温度近辺で、やや軟らかくなります。その原理を利用する方法です。

    「割れやひび」の入った部分の両端を、貝殻などを使い、棚板より浮き上がる様にします。

    本焼きで軟らかくなった時、この部分の土は、棚板に接する様に下降します。

    傷の両端は、貝殻などで支えられていますので、傷の部分のみ、両側から接近する様に力が働き

    ます、この状態で、釉が熔けて傷を埋めます。焼成後窯が冷えると同時に、釉が接着剤として

    働きます。

  ) 「ヘタリ」は、温度の高い所で置きますから、窯の中の、比較的温度の低い位置に、置くか

     最高温度に当たっている時間が、最も短い位置に、置きます。

     又、「ヘタリ」が置き易い場所を、貝殻や粘土を使い、下から支える様にします。

  ) 本焼き用の接着剤も市販させています。

    但し、細かい「ひび」などは接着が難しく、完全に割れた方が、接着し易いです、

    カップの取っ手など、作品の側面に付ける物を、接着するには、上手くいきません。

    現時点で、本焼き用の、良い接着剤は、見かけません。

以下次回に続きます。
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