わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

素朴な疑問 189 乾燥すると変形する理由。

2015-10-28 16:24:48 | 素朴な疑問
粘土で作った作品は、乾燥するに従い、思わぬ形に変形する場合があります。

可塑性を持つ為には、粘土が適度に水分を含んでいる必要があります。乾燥とはこの水分が蒸発し、

可塑性が消滅した状態を言います。実際には、可塑性が無くなってからも作品は若干縮みます。

作品の含水量は、手捻りよりも、轆轤挽きした直後の方が特に大きいです。それ故、手捻りに比べ、

轆轤挽きした作品の方が歪み易いです。その他の理由として、肉厚との関係もあります。

1) 作品は作品完成直後より、乾燥と共に縮み始めます。

 ① 縮み率(量)は制作直後が一番多く、少しづつ量は小さくなっていきます。

  ) 乾燥する方法には、室内に置いて自然乾燥させたり、外に置いて自然の風や日光に当て、

   やや強制的に乾燥させたり、温風器で半強制的に乾燥させたりする場合があります。

  ) 作品の歪みを少なくするには、室内に置いて自然乾燥が一番向いています。半又は強制

   的に乾燥させれば、作品にストレスを与え、変形する恐れが多いです。即ち時間を掛けて

   ゆっくり乾燥させれば、歪み(変形)も少なくなります。

  ) 細目の粘土は粗い粘土より、変形する割合が多いかも知れません。

   粒子が細かい粘土は、粗い粘土より収縮率が大きいのが普通です。但し、細目の粘土は粒子間

   の隙間が少ない為、乾燥がやや遅くなり勝ちです。それ故、変形に対してどちらが良い悪い

   とは、言えないかも知れません。但し、細目粗目に関係なく乾燥し易い土と、乾燥し難い土が

   あるのは自明な事です。

 ② 作品が歪む原因。

  ) 乾燥が均一でない場合。

   a) 上下で乾燥するスピードが異なる。

    当然、作品の上部が早く乾燥し始め、次第に下部へと乾燥が進みます。原因は作品の水分が

    引力に引かれ下部に移動する為と、上部の方が若干温度(室温)が高い為です。

    上下の乾燥速度の差は、特別な形(左右非対称形など)でなけれ作品が歪む事は少ないです。

    但し、底の乾燥が遅すぎる場合、底割れの恐れがありますので、注意が必要です。

    この底割れも、作品の歪みと関係があります。

   b) 円周状で乾燥に差が出ると、作品は歪みます。

    ・ 直射日光や一方からの温風による乾燥の仕方では、必ず作品の形は歪みます。

      それを防ぐには、常に又は時々作品を回転させ、均一当てる様にします。

    ・ 円周状で肉厚に差があると、作品は歪みます。

      例え、自然乾燥であっても、いわんや半、又は強制乾燥であっても、円周状に均等の

      厚みでなかった場合、作品は歪みます。即ち、肉厚の薄い処から乾燥が始まり、徐々に

      周囲が乾燥します。更に、口縁が極端に肉が薄い場合には、慎重に乾燥させたとしても

      どうしても、乾燥に偏りが出易いです。それ故、口縁はある程度肉厚にして置く事です。

    ・ 粘土(作品)は引っ張り合いながら縮みます。当然肉厚が薄い処は、他の場所より早く

      乾燥し、周囲の粘土を強く引き付けます。その為、乾燥の弱い処(肉厚が厚い部分)

      は一方に引っ張られ、変形する事になります。轆轤でまん丸に挽かれた口径も歪んで

      楕円形になる場合もあります。

  ) 修正は早めに行う事。

   a) 乾燥と共に可塑性は減少しますが、速い段階ならある程度修正する事が出来ます。

    但し、轆轤引きの際切糸で切り離した後ですと、轆轤上に再セットが難しいですので、

    手で修正する事になります。

   b) 粘土の記憶性の為、修正しても元の歪みに近付く事がありますので、強めに修正する事

    です。

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素朴な疑問 188 手慣らしは必要か?

2015-10-24 21:28:48 | 素朴な疑問
何も陶芸に限った事では有りませんが、朝一番などその日一日の作業を開始する際や、最初に作業に

取り掛かる場合では、いつもの本調子が出ないのが普通です。例え気力は充実していても、又昨日

まで同じ作業をしていたとしても、最初に取り掛かる際には、上手くいかない事が多いです。

特に楽器等を演奏する人や、その他の芸術家、マジシャン等の手指の感覚が大事な働きをする人や、

運動などの体を使う人にとって一通り、指慣らしや準備運動などを行ってから本格的に取り掛かる

様にしている方が、ほとんどと思われます。

1) 轆轤作業でもその日最初に轆轤挽きした作品は、十分土が伸びず、同じ量の粘土であっても、

  出来上がる寸法が小さい事も稀ではありません。この様な原因は主に「手が慣れていない為」

  と言われています。

 ①  趣味で陶芸をたの楽しんでいる方は、週に1回、又は月に数回轆轤に触れる程度です。

  当然、毎日の様に轆轤に触れる人よりも、触れる間隔が長くなります。それだけ「感」を取り

  戻すのに、時間を要します。

 ② 毎日の様に、轆轤に触れる立場の人であれば、本人は常にいつもの状態と変わらないと思って

  いても、不思議ではありません。しかし最初に取り掛かると、実態は手や指の感覚が常日頃とは

  微妙に異なるものを感じるかも知れません。その為、手慣らしをするのが普通です。

 ③ 時間に余裕があれば、手慣らしを行うべきです。陶芸の場合、手慣らしですので、完全な作品

  にする必要は有りませんが、土に触る事で従来の「感」が取り戻せます。勿論1個と言わず、

  数個作る事が出来れば、数は多い方が良いです。

 ④ 轆轤挽きは、手や指の感覚だけでなく、体調も影響します。

  轆轤挽きは集中力が必要な作業です。集中力が途切れてしまうと、思う通りの形にも成りません。

  特に初心者は、作品を一個作るのにかなりの時間を要します。それだけ長い時間集中力を持続

  する必要があります。慣れない方には、結構シンドイ(きつい)作業になりま。その為か、

  作品を三個程度作るだけで精一杯の状態です。

 ⑤ 同じ粘土の量で、作品を三個作った場合、最初の作品は一番小さくなる傾向があります。

  二個目の作品が、一番大きく形が良い場合が多いです。三番目の作品は、集中力が途切れる結果

  かのか、やや小振りになり形も緊張感に欠けた様に感じられます。三個目は手が一番慣れた状態

  ですので、意外な感じですが、時間経過と共に作業も「雑」になる傾向があります。

  以上の様に、慣れる事が最上とは限りません。最初の一個は、土も伸びず、作品も重い感じに

  なりますが、個性的な作品になる事も多いです。

 ⑥ 轆轤挽きなど機械を扱う場合には、機械の調子も点検しておく事も重要です。

  但し、市販されている電動轆轤はほとんど故障はしません。たまに油切れでペダル等が若干重く

  感じたり、音が出る場合があります。この様な場合は、所定の場所に油を差しておきます。
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素朴な疑問 187 なぜ電動轆轤では、直ぐに作品が壊れるのか8?

2015-10-22 19:42:20 | 素朴な疑問
2) 原因の詳細と対策。(前回の続きです。)

  ⑧ 作業中の不注意による為。

   轆轤作業中にも、不注意により作品を変形させる事も、稀ではありません。

   ) 多いのは、手や道具類を制作中の作品にぶつけてしまい、作品を台無しにしてしまう事

    です。特に轆轤周辺に置いてある「こて」や「竹へら」「なめし皮」などの道具類を取る

    際や、使う際に、手元が狂い作品に当てて変形させたりし易いです。

   ) 爪で作品を傷付ける事もあります。轆轤作業では、指の爪を伸ばしていては、指先に

    力が入らず、轆轤作業がスムーズにできません。又、伸ばしていない爪であっても、指先の

    使によっては、作品に爪が食い込む事もあります。単なる小さな傷であれば、比較的容易に

    補修する事ができますが、大きく変形させた場合には、簡単に補修が出来ません。 

  ⑨ 轆轤上より作品を取り上げる際にも、作品の底を抜いたり、形を歪ませたりし易いです。

   ) 轆轤上から、作品を取り上げる際、切糸(シッピキ)等を使って切り離します。

     切る位置は「竹へら」等を使いしっかり、切り位置を固定させますが、底の肉厚が十分

     厚くないと、切った時底抜けに成り易いです。切り離す前に、底の肉厚を確認する必要が

     あります。糸はピント張っても、底径が大きいと、糸の中央部は浮き上がり易いです。

   ) 湯飲み茶碗の様な、小さな作品は、轆轤を回転させながら切る場合、轆轤面と水平に

     切らないと、出来上がった作品が傾いてしまいます。又、手板に載せた時、作品の形も

     歪みます。轆轤を回転させながら、糸を入れる際、切り終わったら直ぐ糸を引き抜き

     ますが、手早く引き抜かないと、作品が轆轤上より転げ落ちます。落ちた作品は、遠心力

     で外側に運ばれ、轆轤と「ドベ受け」の間に入り込み、原型を留めない程壊れます。

     慣れない方は、轆轤を回転させずに止めた状態で、糸を入れた方が安全です。

   ) 亀板などを使えば、亀板ごと轆轤上より取り除く事もできますが、直接轆轤上で轆轤

    挽きしたり、数挽きの様に土取り後に作品を作る場合には、形作りの前と切り離し直前に、

    底の厚みを十分確認して、糸を入れる必要があります。糸は轆轤に平行に入れて切ります。

    慣れた方なら、轆轤を1.5回転ほどて切ります。

    尚、底の厚みを計る方法には、内側の深さと外側の背の高さの差から読み取る方法や、

    同じ手の親指を外側の底の部分に当て、中指(又は人差し指)を内側の底に当て、その上下

    差から判断する方法があります。一個作りであれば、底に針を刺して判断する事もできます

   ) 取り上げる際、両手の中指と人差し指で、「ジャンケンのチョキ」を作ります。掌を

     上に向け底から腰に掛けてを、左右から「チョキ」を向かい合わせ、やや手前に傾ける

     様にして、手板に取り上げます。

   ) 轆轤挽きした直後の作品は、水を含んでいますので、かなり「ふにゃふにゃ」の状態

     です。それ故、取り上げる際、作品が楕円形になったり、片方が垂れ下がる等の変形を

     起こす事が多いです。尚、取り上げ際の歪みは作品の腰で直します。口縁を触って、

     修正してはいけません。薄過ぎる作品は特に歪み易いですから、轆轤上でドライヤー

     等を使い、2~3分乾燥させれば、かなり安定しますので、歪みも少なくなります。

    ) 当然、取り上げ易い形状と、取り上げ難い形状があります。

     指の引っ掛かりの無い、筒状の作品は取り上げ難い形です。又皿の様に底径よりも口径が

     大きい作品も取り上げ難い形です。持ち上げる部分がやや上開きの形状の作品は、比較的

     取り上げ易い形です。

    ) 作品表面のヌメリを取り除くと、取り上げ易くなります。

     轆轤挽きでは、作品の表面にドロ(ドベ)や水分が付き、手や指が滑り易くなっています

     この状態では手や指で挟み込んでも、手や指が滑ってしまい、取り上げる事が出来ません

     取り上げる前に、「竹へら」などを用いて、指が当たる周辺のドロを取り除きます。

 結論として、轆轤挽きでは色んな場面で、作品を破損する事が多いです。ほとんどの場合、補修

 する事も出来ないです。例え補修が可能であっても、手間隙や時間的にも、最初からやり直した方

 が上手く行く事が多いです。即ち、再度チャレンジする事です。
   

以上にて、「なぜ電動轆轤では、直ぐに作品が壊れるのか?」の話を終わります。
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素朴な疑問 186 なぜ電動轆轤では、直ぐに作品が壊れるのか7?

2015-10-20 21:23:43 | 素朴な疑問
2) 原因の詳細と対策。(前回の続きです。)

 ⑦ 轆轤の回転速度の早過ぎ、遅過ぎの為。

  轆轤は土を回転させながら形を作る道具です。又、回転する事は常に遠心力が作用している事に

  なります。遠心力は(角)速度の二乗に比例し、中心からの距離に比例します。回転が速ければ

  速い程、幾何級数的に外に向く力が強くなりますし、直径が大きくなれば更に力が増します。

  逆に回転速度が遅いと、遠心力は少なくなります。

  ) 轆轤は遠心力を利用して、土をコントロールして形を作ります。

   遠心力は轆轤に対し、横(外側)方向の力になります。この横方向の力を垂直方向に向ける

   事で、土を上に伸ばす事になります。それ故、轆轤作業に慣れた方は、さほど力を使う事は

   少なくて済みます。電動轆轤であれば、ペダルや操作レバーで加減速が出来、蹴轆轤であれば

   蹴る強度で加減速できます。

   尚、加減速出来るのは、轆轤上に土が中心に置かれ、綺麗な回転をしている状態のときです。

   a) 弱い遠心力では、上方向の力が弱く、土を上に伸ばす事が出来ません。

    横方向の力を縦(上)方向に変換するのが、外側の手です。この外側の手が不安定では、

    土を伸ばす事や、土を所定の形や位置を保持できません。当然回転が速い程、上向きの力は

    強くなりますし、手への抵抗も大きくなります。

   b) 回転速度が遅いのは、初心者や女性の方が多いです。

    回転が速いと怖いと思い、危機感を持つ様です。上で述べた様に回転が速いと手に当たる

    力は強くなります。手や腕の力が弱い場合や、これら補佐する力が不安定だと、遠心力

    に負けて振ら付く事になります。

   c) 轆轤作業で目が回る?

    轆轤作業を行うと、目が回ると言う方がいます。これは回転する土を追いながら見ている為

    です。見るべき位置は作業している指周辺ですと、目が回る事はありません。全体の形を

    見る場合には、回転したまま、一点を見つめる事です。手を休めて見るか、外側の指で

    下から上へ表面を撫ぜ上げる事で、全体の形が確認できます。

  ) ペダルで速度を調整するタイプの轆轤では、爪先に力が入ると速度を増し、踵に力が

    入ると、どんどん遅くなります。

    a) 轆轤作業では、手元に注意が集まり、足の方が疎かになり勝ちです。

    b) 手に触れる土の速度を一定にするのが、轆轤挽きの基本です。

      同じ回転速度であっても、作品の直径が違えば、手に触れる速度が違います。

     ・ 即ち、径が大きければ、手で触れる土の回転スピードは速くなり、径が細くなるに

      従い速度は遅くなります。

     ・ 手の触れる速度を一定にする為には、径の大きな皿等の作品は、段々径が大きくなり

      ますので、速度を落として行かなければなりません。

     ・ 逆に鶴首の様な細長い作品では、スピードを速くしなければ成りません。

     ・ 背の高い作品の場合、上に行くほどスピードを遅くするのも、轆轤挽きの「コツ」の

      一つです。上に行くほど、狂いが生じ振れる量が増える為です。

     ・ これらの操作を怠ると、作品に振れが発生し、形が崩れる事に成ります。

     c) 回転が早い場合には、遠心力が強く働き、形が壊れる事は判るとしても、回転が遅い

      事で不都合が生じる事は、中々理解できないかも知れません。

      ・ 回転が遅いと、一箇所に指が滞り易くなります。又ある部分周辺に力が集中する

       傾向があります。即ち、作品全体に力を均等に与える事が出来ない状態です。

      ・ 回転が遅いと、遠心力が弱く、作品は何らかの原因で、内側に折れ曲がる危険性が

       あります。

      ・ 回転が遅いと、土殺しや筒上げの際、土が上に伸び難く、上手に出来ません。

     d) スピードは人によって好みがあり、違いがあって当然です。

       速いのを好む人もいれば、遅いのを好む人がいます。要はその人が轆轤挽きし易い

       速度を見付ける事が大切です。

  ⑧ 作業中の不注意による為。その他。

以下次回に続きます。
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素朴な疑問 185 なぜ電動轆轤では、直ぐに作品が壊れるのか6?

2015-10-19 14:06:25 | 素朴な疑問
2) 原因の詳細と対策。(前回の続きです。)

 ⑥ 手や指に入る力の過不足によるもの。指や膝などの他、轆轤挽きする際の姿勢も影響します。

   轆轤挽きでは、手や指及び「コテ」等を使って、土を変形させて作品を形成します。

   当然、両手の指や「コテ」の力加減によって、作品の形は刻々変化します。

  ) 力が必要な部分には、力を強く加え、力が不必要な場面では力を抜き、撫ぜる程度に

    します。大切な事は、手や指の位置が、しっかり保たれている事で、振ら付いた手や指では

    形を作る事も、おぼつきません。その為には、基準になる外側の手の肘は、太もも等に

    固定し、両手の指は出来るだけ組んで使う事です。力の入る指には他の指の補佐が必要です

    轆轤挽きでは、力の手加減がかなり難しくなります。基本的には、以下の事が言えます。

   a) 肉厚の厚い処では、力を入れ、肉が薄い箇所には力を抜きます。但し、土から手を離して

    はいけません。手を離すのは、出来るだけ最上部の場合だけにします。力を抜くとは、

    単に表面を撫ぜるだけの場合もあります。

    肉厚が厚い処は主に底や腰周りです。作品の下部に行くほど肉が厚くなるのは、自然の事

    ですが、極端に厚い場合には、内外から指を圧着させ土を薄く上に伸ばします。

    特に腰や胴回りの肉厚は薄くしないと、大きな作品にならず、重たい作品に成ってしまい

    ます。逆に口縁は肉薄くなり勝ちです。磁器はともかく陶器の場合、口の薄い容器は貧弱に

    見えるものです。

   b) 轆轤挽き最中では、常に肉厚を確認し、力の強弱を加減する必要があります。

    肉厚は、両手の指を向かい合わせ、挟む事で実感できます。小さな作品なら片手の親指と

    人差し指で摘んで、計る事ができます。即ち、形作りながら同時に、厚みも確認する必要が

    あります。

   c) 轆轤では、背を高くする事と、径を大きくしたり小さくしながら形を作ります。

    その際、土を伸ばし切ってから形を作る方法と、形を作りながら土を伸ばす方法があります。

    一般には、前者のやり方で行います。後者の作業の方がより高度の技術が必要になるから

    です。

   d) 内側の力が外側より強ければ、径は大きくなり、外側の力が強ければ径は細くなります。

     但し、向かい合わせた内外の指は、上下に差を設ける必要があります。即ち、膨らませる

     場合には、外側を上にし、内側をやや下の位置に保持させます。逆に径を細くする際には

     内側を上にし、外側をしたにする方法をとります。但し、口縁を広げる時は、外側を下、

     内側を上にします。勿論、土の逃げを無くす様にして、土を抱え込みながら、細くする

     方法もあります。

   e) 肉厚が薄くなった土は、弱い力で径を変化できます。

     力を入れ過ぎると、径が極端に変わりますので、小さな力で回数掛けて変形させた方が

     確実です。特に薄過ぎる場合には、径を細める事は大変難しくなりますので、徐々に

     膨らませる事で、膨らみ過ぎは要注意です。

   f) 内外のどちらかに強い力を与える場合、弱い方の指の位置は、押されたら逃げる必要が

     あります。当然の事なのですが、初心者の方は逃げない為、膨らんだり、狭める事が

     出来ない状態に成っているのを、しばしば見る事があります。

 ⑦ 轆轤の回転速度の早過ぎ、遅過ぎの為。

以下次回に続きます。
  
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素朴な疑問 184 なぜ電動轆轤では、直ぐに作品が壊れるのか5?

2015-10-17 22:14:58 | 素朴な疑問
2) 原因の詳細と対策。(前回の続きです。)

 ⑤ 上部の土の重みを支える事が出来ない形の為。

  粘土で作品を形造る際、上部の土の重さや形を、下の土で支えなければなりません。

  支えきれなく成ったら、上部の土は崩れ落ちるか、変形するしかありません。

  ) 支え切れない形とは、具体的にどんな形状でしょうか?

   a) 下部が細(長)く上部の土の量が極端に多い時。即ち、「頭でっかち」の状態の時です。

    上部の重量を支える為には、下部には上部の土の量に見合った土の量と、直径及び土の

    固さ(強度)が必要です。支える機械的強度が必要と言う事です。

    尚、当然ですが、筒状の直径の場合には、強度には肉厚が関係します。肉薄では持ち

    堪える事は出来ません。特に、下部が細長い場合は危険度は増します。

   b) 底径が極端に狭く、上部の口径が大きな平皿類の時。又、逆円錐形もかなり危険な形です

    一般に、轆轤作業は下部から行います。上記の様な形状にしたい時には、天地を逆に

    作ります。即ち、ピラミットの様に最下部を大きく取り、最上部を細く作ると安定した

    形になります。但し、最下部(作品では最上部)は肉厚になりますので、削り作業で肉薄く

    する必要があります。

   c) 口縁部分が幅広の水平になったもの。西洋皿の様に縁(へり)を水平にしたい場合も

    あります。その様な場合、縁の幅の広さにも関係しますが、幅広の場合は特に危険です。

   d) 極端に下膨れの袋物の場合。底から少しづつ膨らませて形を作る場合には、危険は少ない

    ですが、底から2~3cmの高さから、急に膨らませた場合、膨らませた部分を支える

    事が出来なく事が多いです。その為、膨らませた部分が底の外側に脱落します。

    急に膨らむ原因は、内外の力のバランスが崩れるからです。即ち、下部では上部に対し、

    比較的肉厚になっています。しかし2~3cm上部では肉薄に成っている事が多く、

    下から力をそのまま適応すると、内側の指に力が入り過ぎ、外側に膨らむ事になります。

     轆轤の初心者に多い危険な形状です。轆轤挽きの際には、常に肉厚を指で計り力の強弱を

     コントロールする必要があります。

   e) 肩が極端に張り出した、鶴首状の花瓶や徳利類。

     土の中央部分に重みが集中した場合も、その重みを支え切れなければ、形が崩れ中央に

     土が落ち込みます。特に中央の土の重みを受け止める為には、その根元はある程度の

     上向きの傾斜が必要です。肩が張り出した形は、肩の径と鶴首の根元の径に大きな開きが

     ある事を意味します。上下関係で高さにさほどの差が無い場合は、危険な形と言えます。

   f) 口縁や肩が水平になった袋物。

     肩に関しては、上記 e)と同じですが、幅広の口縁がある袋物と呼ばれる形では、口縁は

     どうしても肉薄になり勝ちです。ここが外に大きく広がり、更に水平に近い形ですと、

     外へ出した部分は、下に垂れ下がる様になります。

  ) 崩れかけた形はなるべく手で長く、触れない様にします。

    崩れかけた作品はどうにか元の綺麗な形に戻したいのは判りますが。轆轤を回転させながら

    元に戻そうと手で触れば触れるほど、皮肉にも形は崩れていきます。

    崩れ具合によっては直ぐに修正できる壊れ方と、触らない方が良い崩れ方があります。

   a) 崩れかけた形の時には、轆轤のスピードを落とします。回転速度が速いと、遠心力の

    影響で、更に悪い方に傾きます。

   b) 速い段階で修正可能か、不可能かを判断します。

    崩れかけた作品を元に戻す行為を、1~2度行い修正が出来そうにない時は、それ以上

    土に触れない事です。尚、修正出来そうとは、修正作業で徐々に形が良く成っていると

    感じられる状態の事をいいます。

   c) 崩れ掛けた作品は、乾燥させると修正し易くなります。即ち、土が固くなり腰が強くなれば

    形の修正はより容易になります。

   d) 乾燥後に修正する場合、最初に下に垂れ落ちた部分は持ち上げます。その際轆轤を回転

    する場合と、手の指で上に持ち上げる場合があります。次に指先に少量の水を付け、轆轤を

    回転させながら、下から掬い上げる様にします。

   c) 一度径を大きくしてから径を縮めます。

    特に皿類の場合、縁が落ち易いですので、縁を下から掬い上げます。この段階では口縁

    部分は凸凹ですので、径を広げて凸凹を無くします。次に径を小さくして形を整えます。

 ⑥ 手や指に入る力の過不足によるもの。

   指や膝などの他、轆轤挽きする際の姿勢も影響します。

以下次回に続きます。
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素朴な疑問 183 なぜ電動轆轤では、直ぐに作品が壊れるのか4?

2015-10-16 17:12:28 | 素朴な疑問
2) 原因の詳細と対策。(前回の続きです。)

 ④ 土が水を吸い過ぎ、腰が無くなった為。

  腰とは、自分自身(土)の形状や重さを保持出来る能力の事です。腰の弱い土ですと、高さも

  伸びず、思う形作りもできません。

  土は水に溶ける数少ない鉱物と言われています。但し、粘土は水分をある一定の量を含むと

  それ以上水を吸い込まないとも言われてますが、表面の「ヌメリ」が取り除かれると、そこに

  現れた表面部分は、水を吸い込む事になります。即ち、何もしなければ、粘土は中々軟らかくは

  成りません。但し、轆轤作業では、常に粘土の表面の泥(ヌメリ)を剥ぎ取ります。その上

  新たな水を供給し続ける事になりますので、轆轤作業を続けている限りは、粘土は次第に水を

  吸い続ける事になります。軟らかくなる際は、徐々にではなく、ある時点より急激に腰が弱く

  なるのも、粘土の特徴です。

 ) 土が水を吸い過ぎる要因。

  a) 粘土(素地)の種類及び粒子の細かさの違い。

   水に溶け易い土と解け難い土(水に弱い土と強い土)があります。主に素地の粒子の細かさが

   関係します。一見粒子が粗いと粒子間の隙間が広く、水が土の中に浸透して直ぐに水を吸って

   腰が無くなる様に見えますが、粒子が粗い場合は粒子の大きさに対し、表面積が比較的少ない

   事を意味します。その結果、予想よりも水の吸い込みは弱いです。

   逆に粒子が細かいと粒子間が狭い為、水が中に浸透しない様に見えます。

   しかし、粒子の大きさに比べ、表面積が広い事になります。その結果、水が粒子の中に入り

   込み易くなります。水分を多く吸収する事は、水に対して弱い事になります。

  b) 粘土の含水量。

   轆轤作業をする際、粘土はある程度の軟らかさ(可塑性)が求められます。

   軟らかい土では成形が容易ですが、形を長く保持できません。一方固めの土は轆轤作業に力を

   要しますが、強靭な腰を長く保持します。それ故、大きな作品を作る際には、固めの土を

   使います。尚、轆轤の初心者は、やや軟らかい粘土の方が良いかもしれません。軟らかい土

   ですと小さな力で、容易に伸ばす事が出来るからです。轆轤挽きの初期では、土が上に伸びる

   感覚を身に付ける事が大切です。

  c) 使用する水の量。

   当然、多量の水を使い続けると、粘土はどんどん水を吸い込み、機械強度は弱くなります。

   即ち、腰が無くなってきます。それ故、轆轤挽きに慣れた方は、水より泥を多く使い、手や

   指を滑らかに滑らせ、水や泥を必要最小限に抑えます。同時に表面の泥の剥ぎ取りを少なくし、

   土の「ヘタリ」を少なくします。

  d) 轆轤の作業時間の長さ。

   轆轤作業に時間を多く使うに比例し、水を多く吸い込み、粘土の腰の強度は落ちます。

   即ち、轆轤挽きは短時間に終わらせる事が大事です。水を吸い過ぎたと感じたら、轆轤作業を

   一旦停止させ、乾燥させるのも一つの方法です。自然乾燥やドライヤーのやや強制乾燥でも

   可能です。但し、全体を均等に乾かす事が理想れすが、作品一部を乾かす場合もあります。

   水分が蒸発し固さが増し、土の強度も出て再度轆轤挽きができる様になります。

   尚、何度も言う様に、轆轤は形が綺麗な作品を短時間で作る事の出来る道具です。

   この道具をいかに使いこなせるかが、轆轤上達の目安になります。

 ⑤ 上部の土の重みを支える事が出来ない形の為。

以下次回に続きます。
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素朴な疑問 182 なぜ電動轆轤では、直ぐに作品が壊れるのか3?

2015-10-15 19:50:28 | 素朴な疑問
2) 原因の詳細と対策。(前回の続きです。)

 電動轆轤で制作中の作品が一瞬で壊れる場合は、ある程度予知が可能の場合が多いです。

 次に述べる水不足の件もその一つです。慣れた方なら、轆轤作業中に粘土の表面を撫ぜていると、

 手の滑りが悪くなり、直ぐに水不足であると察知できます。

 ③ 水不足で手が十分に滑らない事。

  水挽きとも呼ばれる轆轤挽きは、粘土(素地)と手や指が十分濡れて、土の表面を滑る事が

  大切です。滑る事によって、不要な場所に力が入り過ぎるのを予防できます。水不足では、

  作品が歪み易くなり、最悪「ねじ切れる」恐れがあります。

  一般に手が滑るには、水又は泥(どべ)が土の表面や手指にある事が必要条件です。

  尚、冬場であれば「お湯」を使っても、何ら問題ありません。

  ) 泥出しは轆轤作業の最初の仕事です。

   勿論、土が轆轤上に密着している事が条件です。尚、轆轤面と土の間に水を入り込ませては

   いけません。水が入ると轆轤面に密着せず、作業中に土が動いてしまい轆轤作業は出来なく

   なります。その際には、轆轤上より土を取り除き、轆轤上の水分を布などで拭き取り、

   再度土を練ってから轆轤上に据えます。

   a) 泥出しは、両手に水を付けて土の表面を数回撫ぜ上げる事で発生できます。

    撫ぜるだけですので、力を入れる必要はありません。又土の量が多い場合には、片手で

    掬った水を、直接土の頂上より流し掛ける事もあります。

   b) 手を滑らすには、水よりも泥(ドベ)の方が有効に働きます。水ですと素地に吸い込み

    易く、素地の腰を弱くし、直ぐ「へたり」の原因になります。それ故、慣れた方は泥を

    積極的に使います。

   c) 土を伸ばしたり形作りの際、手や指が表面を押さえながら上に挙げて行くと、土の表面の

    「ヌメリ」を剥ぎ取る事に成りますので、水切れ状態になります。そこで両手や指に水や

    泥を付け抱え込む事で、水(泥)を表面に満遍なく擦り付けると共に、振れを是正します。

   d) 表面の泥(水)の剥ぎ取る量を、少なくする事も水を控える方法の一つです。

    即ち、手や指と土との摩擦抵抗を少なくする事が重要です。勿論、泥(水)を表面に着ける

    のも、抵抗を少なくする方法ですが、手や指の接触面積を少なくする事で更に、接触摩擦

    抵抗を少なくする事ができます。接触面積を少なくするには、掌(てのひら)全体や指の

    腹等の面は出来るだけ使わず、線状に使う事です。即ち、手の親指の付け根や小指の付け根

    を使ったり、指先を使う事です。又、線状や点状で使う事で力が集中し、より力が有効に

    使われる事になります。

   e) 水切れを感知したら直ぐに、土への力を緩め、土から手を離すこと無く、土の最上部まで

    移動させます。途中で手を離すと、確実に振れが発生します。土への力を弱める事で、

    土の表面に若干残っている水分を、全体に塗り広げる事ができます。

  ) 水不足に成るとなぜ作品の形が崩れるのか?

    轆轤は回転させながら作品を作る道具です。土の回転を阻害する摩擦などの要因があれば、

    土は自由に動かず、引っ張られ捩れ(ねじれ)現象を起こします。捩は肉厚が薄い程強く

    現れます。捩れとは肉厚に差が出る事でもあります。又捩れると作品は傾きます。

    外側に傾いた部分には、遠心力が強く働き、一層傾き(振れ)を強くします。特に轆轤の

    回転速度が速い時には、傾きが増幅し、首振り運動となり、最後には横倒しになる場合も

    あります。尚、背が高く成れば成るほど、振れ幅は大きくなりますので、振れが発生した

    段階で、回転を遅くしながら振れを直さなければ成りません。

  ④ 土が水を吸い過ぎ、腰が無くなった為。

以下次回に続きます。
   
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素朴な疑問 181 なぜ電動轆轤では、直ぐに作品が壊れるのか2?

2015-10-14 20:24:43 | 素朴な疑問
2) 原因の詳細と対策。(前回の続きです。)

 ② 土の肉厚に円周上、又は上下方向に差がある場合。

  理想的な肉厚は、円周上では一定の厚さであり、上下方向では、下部が厚く、上に行くほど

  薄くする事です。但し、最上部は口作りの為やや肉厚にする事もあります。

  轆轤技術が上達するに従い、上下での肉厚の差が少なくなります。

  ) 肉を薄くする方法は、両手の指などで、内外から土の壁を強く圧縮し、次第に上部へ

   移動させます。圧縮された土は肉が薄くなると共に、上部へ逃げていきます。その際壁の

   外側を強く押す事で土が横方向に広がせないのが、筒上げの「コツ」です。即ち筒の中央部が

   やや凹む程度の力が必要です。

  ) 円周上に肉厚の差がある原因は、主に「土殺し」の不足と、土の中央に穴を掘る際、

   ど真ん中に掘り込めていない事が多いです。特に土の量が多い場合、穴の中心が[ぶれる」事が

   あります。穴を掘る際、量の少ない場合には、片手の親指のみですが、量が多くなるに従い、

   両手の親指をくっ付けて掘り込みます。又、両腕の肘は体や太ももに付けて、指の位置を、

   しっかり確保(固定)する必要があります。更に親指が届かなくなったら、中指等の指を使い

   奥深くまで掘り込みます。但し、底を抜かない様にします。掘る指が轆轤の回転と共に回転

   するようでは、穴は中心にはありません。指が止まっていなければ綺麗な円には成っていません

  ) 同じ場所を触り続けると、弱い力であっても、その場所の土の肉厚は、どんどん薄く

   なります。その為、一箇所で手が留まらない様に、指は徐々に上部へ移動させなければなり

   ません。土の上部に肉厚の部分があると、指は肉厚の抵抗で、その真下で止まり易いです。

   その結果、その部分が極端に薄くなり、土が撚れ(よれ)たり、引き千切れる事になります。

   その予防方法として、土の量が多い時には、上部を薄く、次に中程を薄くし、最後に下部を

   薄くする三段方法を行うと、指はスムーズに最上部まで、移動する事ができます。

  ) 轆轤作業で薄くし過ぎた土を、肉厚にする事は意外と難しいです。

   a) 直径を細くすると、肉厚に成り易いですが、ある一定以上に薄くなった土では、径を

    細くする事は出来なくなっています。特に高さ方向の中央部分が薄く成り過ぎた場合、

    ほぼお手上げ(不可能)の状態です。その上の土を保持できないからです。土を足す事は

    勿論出来ません。最初からやり直した方が、速くて綺麗な作品になります。

   b) 肉薄の場合は、水を吸って直ぐに土の腰も無くなり易く、腰砕けに成ったり、振れたり

    して、形作りが困難になります。それ故、轆轤に慣れていない方は、極端に薄くしない様に

    数度に分けて肉を薄くする事です。

   c) 口縁近くが肉薄になった場合には、最上部を真下に押さえ込んだり、折り返して二重に

    する事で肉厚にする事が出来ます。折り返す場合には、空気を閉じ込めない様にしなければ

    成りません。

  ) 轆轤作業では、直径を広げても肉厚は、ほとんど薄くなりません。

   但し、高さは確実に低くなります。逆に径を細くすると、確実に肉厚に成ります。

   その肉厚のままで轆轤作業を行うと、土に撚れが発生します。撚れとは一種の余分な土です。

   撚れは作品を変形させます。その為、細くした部分の土は、薄くする必要があります。

   薄くすると高さは高くなります。鶴首などの様に、極端に細く長くする場合には、一度に細く

   せずに徐々に細くする事です。細くしたら薄くし、更に細くしてから、薄くする事を繰り返し

   細く長くして行きます。

 ③ 水不足で手が十分に滑らない事。

以下次回に続きます。

   
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素朴な疑問 180 なぜ電動轆轤では、直ぐに作品が壊れるのか1?

2015-10-13 21:47:35 | 素朴な疑問
電動轆轤を使って、すばやく美しい形の作品を作りたいと思っている方も多いと思います。

電動轆轤は綺麗に早く作る道具ですが、何方でも必ず一度ならず、何回も失敗する物であり、何度も

やり直す事で、徐々に技術が上達する物です。特に、轆轤挽き中に形を壊してしまう事が多いです。

電動轆轤は、「水挽き」とも呼ばれ、大量の水を使って成形する方法です。

勿論、技術に長けた方は、少量の水で轆轤挽きできますが、慣れない方(特に初心者)は、水切れを

防ぎ、手指が滑る為にも、大量の水を使う事が必要です。

水挽き作業では、「あ!」と言う間に作品が変形し、崩れ去る事は稀ではありません。

勿論、その原因も色々有り、その結果が変形や土の切れ、崩れ等と成って現れます。

基本的には、繰り返し練習する事で、身を持って体験して覚えなければ成らないのですが、ここでは

一応、原因と対策を考えたいと思います。

1) 原因となる要素として、以下の事柄が挙げられます。

 ① 轆轤上に土が中心に無い場合。

 ② 土の肉厚に円周上又は上下方向に差がある場合。

 ③ 水不足で手が十分に滑らない事。

 ④ 土が水を吸い過ぎ、腰が無くなった為。

 ⑤ 上部の土の重みを支える事が出来ない形の為。

 ⑥ 手や指に入る力の過不足によるもの。

   指や膝などの他、轆轤挽きする際の姿勢も影響します。

 ⑦ 轆轤の回転速度の早過ぎ、遅過ぎの為。

 ⑧ 作業中の不注意による為。その他、土と轆轤の密着度 などが挙げられます。

 以上の事柄に付いて、順次お話したいと思います。

 尚、今までも轆轤挽きに付いて何度も述べていますので、かなり重複する事が多いですので、

 ご了承下さい。

2) 原因の詳細と対策。

 ① 轆轤上に土が中心に無い場合。

   土が轆轤の中心に有る事が、轆轤挽きの基本です。(わざと、中心を「ズラス」技法もあり

   ますが、一般的な方法ではありません。)

  ) 土が轆轤の中心にないと、土に掛かる遠心力は均一では無く、回転もスムーズではあり

   ません。即ち、肉厚が偏り、肉厚の厚い部分には、薄い所より、遠心力が強く働きます。

   その結果、土全体が、揺さ振られる事になります。振れた状態で、形作りに移行すると、

   必ず形が崩れます。

  ) 肉厚に偏りがあると、土を上に伸ばす場合(筒上げ)にも、左右の指に掛かる力も均等

   では無く、作業もし難くなります。更に、上にに伸びる土の高さも狂います。高さが狂った

   場合には、弓や剣先(針)で、上部を水平に切る事で揃える事ができます。

  ) 土を中心に置く作業を、「土殺し」(センタ-出し)と呼びます。

   少なく共3回以上、土を上下して行う事で、「土殺し」を終わらせます。「土殺し」の前段階

   として、十分泥(ドベ、ヌタ)を出して、手や指が滑る状態にして置く必要があります。

   「土殺し」が無事に行われたかは、確認する必要があります。確認方法は、左手(右回転の

   場合)の掌で土を抱え込み、左手が止まった状態であれば、無事完了となります。

   手が振れる様であれば、再度「土殺し」を行う必要があります。

   この確認事項を省略すると、後で大きな代償を払う事になりますので、必ず実行する事です。

   「土殺し」を早く完了する「コツ」は、最初に轆轤上に刻まれている円の、ほぼ中央に土を

   置く事です。 尚、「土殺し」の方法に付いては省略します。

 ② 土の肉厚に円周上又は上下方向に差がある場合。

以下次回に続きます。

  
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