わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

窯焚き (点火 2)

2008-05-27 17:43:13 | 窯詰め、素焼、本焼の話し
本焼きで失敗すると言うことは、何より所定の温度まで、窯の温度が上昇しない事

です。即ち 釉薬が溶け不足で「ガラス化」せず、ザラザラした感じになります。

  ・ 溶け不足と、マット釉によるザラザラとは、根本的に違う物です。

  ・ 溶け不足の作品を好む方もいますが、「ガラス化」が進んでいない為、

    実用的な使用に難があります。

 本焼きでは、温度上昇が一番重要なことになります。

  (勿論 焼き上がりの色や、出来上がりの状態も重要ではありますが)


さて今日の本題に入ります。

 1) 950℃前後で、酸化焼き、還元焼きの分かれ目と成ります。

   イ) 還元の場合

    a) 燃料の供給量を少しずつ増やして行きます。
   
     ・ 急に増やすと、温度が停滞したり、温度が下がる場合も在ります。

    b) 煙突の引きを若干弱くします。

     ・空気の供給量を制限する為です。

    c) いずれにしても、温度計と「ニラメッコ」しながら、温度が上がる様

      に調整して下さい。

    d) 窯の「のぞき穴」から、炎が吹き出ていれば、還元が掛かっています

  ロ) 酸化の場合

    a)  酸化の場合でも、温度を上げる為に、燃料の供給量を少しずつ増や

      します。ただ還元ほど量を増やさない事です。

    b)   煙突の引きを、やや強めにし、空気の供給量を増やします。

     ・ 煙突の引きだけでなく、バーナーに付いている空気調整を使う事も

       あります。

    c)  窯の「のぞき穴」から、空気が引き込まれていれば、酸化です。

 2) 酸化焼成に切り替える。

   陶器の釉薬の場合(1230℃ 〜 1250℃が多い)、1200℃で

   ほとんどの釉薬は溶けると言われています。

   それ故 これ以上還元を掛けても意味がありません。

   (詳細に付いては、後で述べます、逆に害になります)

   1200℃近辺から酸化炎で焚きます。(温度上昇は鈍くなります)

 3) 「寝らし焼き」(強酸化炎)

   所定の温度に成ったら、温度を上げず、一定に保持し、窯の内部の温度差を

   無くす様にする。(5℃程度の範囲に収まる様にする)

   ・ 温度を一定にするには、煙突の引きを最大にします。

   ・ 燃料の量で調整しない方が良い。

   ・ 大きい窯では、30分〜60分。

     小さい窯では、10分〜20分 程度でよい。

 4) 消火(スイッチ OFF)

   「寝らし焼き」が済んだら、窯の火を消します。
 
   イ)  火を消さずに、バーナーを絞り、細々とした炎で除冷する場合

    (又は電流を少なくする)が有ります。

    ・ 窯の壁が薄い窯く、早く冷えて、結晶釉が上手に発色しない場合です

    ・ 設定温度より1150℃〜1100℃までの間をゆっくり冷やし、

      結晶を成長させます。

 


   

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窯焚き (点火 1)

2008-05-26 16:17:42 | 窯詰め、素焼、本焼の話し
窯詰めが済んだら、いよいよ点火(スイッチ ON) と成ります。

 ・(温度計のスイッチもONにし、メモ帳等も用意する)

 1) 窯の扉(又は蒸気穴)を若干開け、釉薬の水分や、窯道具(棚板等)

   の水分を蒸気として、外に逃がす様にします。

  ・ 蒸気を逃がさないと、窯の天井部に水滴が溜まり、それが落下して作品に

   掛かると、作品にシミ等の汚れとして現れます。

 2) 温度を上げる(昇温)スピードは素焼ほど神経を使う必要は有りません。

   どんどん上げて下さい。

 3) 炎の出る窯(ガス、灯油、薪など)では、強い酸化炎や、強い還元炎では

   昇温のスピードは遅く、時には温度が下がる場合があります。

   ・ 燃料の供給量を増やしたら、温度が下がった場合、慌てずに、そのまま

    の状態を保持して置けば、5分程度で又温度が上がる場合が多いです。

    (10分たっても、温度が上がらない場合には、空気の供給量を増やすか

     燃料の供給量を減らします)

   ・ 酸化炎にして、温度が下がる場合、煙突の引きを弱くします。

   ・一番昇温スピードが速いのは、中性炎で焚いた時です。

    後で述べますが、酸化、還元の分かれる温度は、900℃ 〜 950℃

    ですので、その温度まで中性炎で焚いても問題無いと思います。

 4) 400℃程度になると、蒸気の発生量はほとんど無くなります。

   ここで扉を完全に閉めます。(蒸気穴を閉じます)

 5) 窯には幾つかの調整機能が付いています。

   イ) 燃料(又はアンペア数)の量を調節する。

    ・ ガス圧、灯油の供給量、薪のくべ具合の調整。

    ・ バーナーのバルブの開き具合による調整。

   ロ) 空気の供給量を調節する。(電気の場合はありません)

    ・ バナーと一緒に送り込む空気量。

    ・ 煙突の引きの強さを調整した空気量。

  少なくとも以上二つの調整は必要です。窯に拠っては、更に調整機能がある

  場合がありますが、調整機能をいじくり回すと、どの調整機能が作用したのか

  解からなくなり勝ちですので、なるべく固定して使った方が良いでしょう。

 6) 点火時の窯の状態をどうするかには、二つの 考え方があります。

  イ) ともかく早く昇温する為に、中性炎で焚く方法。

  ロ) 窯全体の温度をなるべく一定にして昇温する、やや酸化炎で焚く方法。

  ・ どちらが良いかは、窯により、経験により決めて下さい。

 7) 今回の窯焚きは、酸化焼成か、還元焼成か、予め決めて置くと良いです。

   ・ 実際は窯が大きいと、窯の部分部分に寄って、酸化の部分、還元の部分

    と分かれる場合が多いです。(特に燃料を使う窯)

   ・ 陶芸教室など複数の人が、色々な釉薬を使う場合、完全に酸化、還元と

    区別して焼くことは実際的ではありません。
  
    上記の窯の特性(クセ)を把握して、窯詰めをする場合もあります。

    (窯が小さく、小回りのきく場合には、酸化、還元を区別します)

   ・ 尚 電気で焼成する場合、基本的には酸化焼成ですが、

    ガス(プロパン)を供給して還元で焼成できる窯もあります。

    窯が傷みますが、炭を窯の中に置く方法もあります。
   


 
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本焼き (温度について)

2008-05-23 18:18:19 | 窯詰め、素焼、本焼の話し
 本焼きの目的は、作品に掛けた釉薬を、高温で溶かし、ガラス化させ、作品の装

飾や強度を持たせる事にあります。

 本焼きの温度は、一般的に陶器では、1200℃〜1280℃で、磁器では、

 1250℃〜1300℃程度です。

  ・ 市販の釉薬は、陶器で1230℃〜1250℃で使う物が多いです。

  ・ 土鍋土は、1200℃以下ど焼成する様に、表示されています。

  温度を測定する方法

 1) 炎の色で判断する方法

   昔からある方法で、温度上昇に従い、暗赤色>赤色>黄色>白色と変化し、

   色見穴から、色で温度を判断する。

   ・ この方法は、熟練を要し、難しい方法です。

 2) 色見を引き出して、溶け具合から、温度を判断する方法

   帯状にした粘土を、三角形にし、その外側を「呉須」等で下絵を施し、

   透明釉を賭け、窯の要所要所に、複数個置く。
    
    目的の温度付近になったら、引き出し棒で、一個一個色見穴から取り出し

   水に入れて急冷し、「呉須」の発色具合で、判断する。

    ・ 溶け不足の場合には、色は不鮮明になります。

    ・ この方法は、他の方法と、併用して使ってください。

 3) ジェーゲル、コーンを使う方法

   三角錐の形をしたコーンを、粘土にやや傾けて挿し、要所要所の外から見え

   る位置に置く。

   ・ 昇温と伴にコーンが軟らかくなり、三角錐の頂点が垂れ下がり、土台の

    粘土に付いた時が、そのコーンの番号の温度を表します。

   ・ コーンの温度は、S K-6a(1200℃)、S K-7(1230℃)、

    S K-8(1250℃)、S K-9(1280℃)、S K-10(1300℃)

    で表示されます。

   ・ コーンは、一時間当たり100℃で温度を上げた場合が条件です。

    即ち S K-8(1250℃)では、12時間半かけて1250℃まで昇温

    した場合に、コーンが倒れると言うことです。

   ・ 現在では、窯やバーナーや、電気のアンペア数の改良で、短時間に必要
  
    な温度まで上げる事が出来、その温度になってもコーンが倒れない、現象

    が起こります。

    それ故 特殊な窯焚(ゆっくり昇温する場合)にのみ使います。
    
 4) 熱電対温度計で測定する

   1300℃程度まで測れる熱電対(白金)を使うのが、一般的です。

   ・ 市販の窯では組み込まれているのが普通です。

   ・ 温度計は0.5%〜1.0%程度の誤差が生じます。

    即ち1200℃で、6〜12℃の温度差が出ます。

   ・ 熱電対は、窯の雰囲気を測る物で、作品その物の温度を測る物ではあり

    ません。置く場所に寄り、窯全体の温度を推測します。
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本焼き (窯詰め2)

2008-05-22 23:30:54 | 窯詰め、素焼、本焼の話し
 前回の続きを述べます。

 2) 窯詰めの実際

  リ) 作品は窯の中で安定した状態に置きます。

   ・ 不安定の場合、底に素焼のスペーサーを入れて安定化させます。

  ヌ) 板で作った、U(ユー)の字型、V(ブイ)の字型の作品は、高い温度に

    従い、内側や外側に傾きます。内側の場合はその作品のみの問題ですが、

    外側に傾いた場合には、隣の作品に接触し、くっ付いてしまう恐れが在り

    ます。指一本分では不十分です、十分開けて下さい。

  ル) 銅を使った釉薬(織部など)の場合、高温と伴に銅が揮発し、隣の作品

    に転写して、隣の作品を汚してしまう事があります。隣に同じ釉薬を塗た

    作品を置くか、隣とのスペースを開けてください。


では今日の本題に入ります。

 窯詰め(特に大きめの窯)は、窯焚きと同等又は、それ以上に重要な作業と言っ

 て過言では在りません。

  窯詰めの究極の目標は、効率よく温度を上昇させ、窯の温度を出来るだけ均一

 にし、望み通りの発色を得る事です。

  炎の出る窯は、倒炎式と直炎式が在ります。一般的には倒炎式が多いです。

 倒炎式の窯は、内側の壁に沿って上昇した炎が、天井にぶつかり、壁や窯の中

 央から下降し、作品の間を通り、最下部の煙道から、煙突を通り外へ排出され

 ます。

  炎に沿って温度は上昇するので、炎の通り道を邪魔しない様に窯詰めします。

  炎は隙間が広いと、先に延び難く、有る程度狭い隙間に延びて行く性質があり

  ます。又温度の低い方に延びます。煙突の引きの強さに拠っても、方向が変化

  します。

 1) 天井まで作品を積み上げない。
  
  ・ 炎が通り易い様に、天井との隙間を、5C m程開ける。
  
 2) 最下段の棚板と煙道との隙間も、同様に、5C m程度開ける。

 3) 棚板の段数が多い(背の低い作品が多い)場合、温度上昇が鈍い。

  ・ 棚板は出来るだけ、少ない方が良い。即ち背の高い作品を混在させて、

   窯詰めすると良い。
 
 4) 窯詰めで重要な事は、

  イ) 窯の上部を粗く(背の高い作品を置く)、下部を密(背が低い作品)に

    する方法。

  ロ) 逆に上部を密にし、下部を粗くする方法。

 どちらの方法が良いかと言う事です。

  イ)の方法では、上部の熱い炎をそのまま、下部の作品まで持って行く考え方

   です。即ち熱量が少なくてすむ作品(背が高い)群を先に熱し、後から熱量

   を必要とする作品(背の低い)群を熱する方法です。

  ロ)は熱量を必要とする作品群を先に熱し、後から熱量をあまり必要としない

   作品群を、熱する方法です。

  書籍などでは、意見が分かれる処ですが、私の経験では、ロ)の方法が良い様

  に思います。

   当然 窯の種類や大きさ、作品の違いなどで、変化しますので、色々試して

  下さい。

   尚 作品が少なく窯が大幅に隙間ができ、それでも窯お焚く必要がある場合

   には、最下段を空にして焚いてください。

 5) 棚板の敷き方

  棚板が一枚敷きの場合は問題無いのですが、二枚敷き、四枚敷きなど多数の

  場合、平行に敷いて良いか、段違いにすべきか等迷いますが、炎の通り道を

  邪魔しないのは、段違いに敷く事です。

   また棚板と棚板との平行方向の隙間も、指一本程度の隙間が有ると良いでし

   ょう。
 

 


   

  
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本焼き (窯詰め)

2008-05-21 18:35:39 | 窯詰め、素焼、本焼の話し
A 窯詰めの方法

 1) 作品を棚板に載せ、段々に積上げる方法

   一般的な窯詰めの方法です。(電気、ガス、灯油窯の場合)

 2) 「さや詰め」による方法。(釉薬を掛けた作品を薪窯で焚く場合)

   ・ 「さや」と呼ばれる箱の中に作品を入れ、蓋をして其の上に更に、

    「さや」を段々に重ねていく方法です。

   ・ 作品に薪の灰が掛からない様にします。
  
   ・ 薪窯以外でも、強還元に焼くために、「さや」の中に作品と伴に炭を入

     れる場合も在ります。

  ここでは、1)の方法の窯詰めについて述べます。

B 窯の性質(くせ)をつかむ。

 1)釉薬は溶ける温度や、窯の冷める速さ(徐冷、急冷)によって、作品の色が

   変化します。その他 酸化炎、還元炎、釉薬の流動性など色々な要素が絡ん

   できます。

 2) 何度か窯焚をすると、その窯特有の「くせ」をつかむ事が出来ます。

   ・窯が大きくなるに従いその「くせ」はハッキリして来ます。

   ・どの作品を何処に置いたら、望み通りに焼き上るかを考える。

C 作品のグループ分け

  作品の大小や、多種類の釉薬が混在している作品群を、窯詰めするには、予め

  作品のグループ分けをしていれば、効率的です。

  ・作品は重ねて窯詰めが出来ませんので、スペース的にも有効です。

 1) 作品の高さを揃えて、グループ分けする。

 2) 釉薬の種類別に、グループ分けする。

 3) 上記を取り混ぜて、グループ分けする。

D 窯詰め

  釉薬は種類によって、溶ける温度が、20℃程度の差が出る事があります。

 1) 最下段は最上部に対して、温度が窯の大きさや窯の種類によって、

   10℃ 〜 20℃程度低いのが一般的です。

  イ) それ故 最下段は融点の低い釉薬を掛けた作品を並べる。

  ロ) 又窯の温度は、最下段ほど早く冷えます。それ故 黒天目など早く冷や

    した方が良い作品は、最下段に並べます。

  ハ) 結晶釉など、結晶を成長させる為に、ゆっくり冷やす間合いは、最上部

    に並べると良い。

  ニ) 流れる(流動性がある)釉薬は、最上部では高温度が長く続く為、ここ

     には並べない方が良いでしょう。


 2) 窯詰めの実際

   イ)窯詰めは、奥の最下段から作品を並べていきます。(窯が大きい場合)

   ロ) 作品の高さを、なるべく揃える。

   ハ)棚板に無駄なく載る作品を組み合わせて、無駄なスペースを少なくする

   ニ) 作品と作品の隙間(スペース)は、指一本入る程度開ける。

   ホ) 棚板から作品が、はみ出さない様にする。

   ヘ) 支柱を3(又は4)本立てて、その上に棚板を載せる。

    ・作品と天井の棚板との隙間は、指一本程度開ける。

   ト) 窯の天井部分が、アーチ状になっている場合は、そのアーチに沿って

     作品を並べると、無駄が無い。

   チ) 貝を置いて作品を、下から支える。

    ・ 本焼きは1200℃〜1280℃で焼きます。高温になると素地は
    
     やや軟らかくなります。(一般的には1200℃〜1250℃が多い)

    ・ 脚の付いた角の平皿など、中間点が垂れ下がるのを防ぐ。

    ・ 逆に軟らかくなる性質を利用して、「ひび」の入った部分が垂れ下が

      る様に、両側に貝を入れて「ひび」をくっ付ける。

    ・ 貝は赤貝、アサリ、ハマグリ、シジミなど何でも良い。

    ・ 貝の下に丸めた粘土片入れ、上から押さえて底面を平らにする。

    ・ 本焼きすれば、貝は手で崩れ粉々になり、取り除けます。

     釉薬に貝の痕が付きますので、目立たない位置に置いて下さい。



  
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本焼き (確認、準備)

2008-05-20 23:02:25 | 窯詰め、素焼、本焼の話し
釉薬を掛けた作品は、いよいよ窯詰めする事になります。

その前に、やるべき作業があります。

 1) 釉薬を掛けた作品に、釉はがれが無いかを確認する。

   イ) 釉掛けから窯詰めまで、数日かかるのが、一般的ですので、その間

     釉薬の「剥がれ」や、「めくれ」等が起こりがちです。

   ロ) そんな場合には、補修塗りをします。

     ・「剥がれ」が少ない場合には、筆で塗ります。

     ・「めくれ」は素焼素地と、釉との相性が悪いために起こります。

      原因は釉の濃度が濃い為か、釉薬に接着性が無い為です。

     ・釉薬を濃く塗るには、やや薄い釉を二度掛けると安全です。

     ・釉に糊(化学糊 C M C)を入れて接着性を持たせてください。

     尚 「めくれ」てしまった釉薬は、一度剥がして塗り直すか、水に糊を

       入れて、スプレーで吹き掛け、軽く表面を押さえて補修します。

 2) 底に掛かた釉を剥がす。

   イ) 棚板に接する部分 (底、糸じり)に掛かた釉薬は、釉剥がし刷毛

     (歯ブラシ等でも可)で剥がし取る。

   ロ)流れ易い釉薬を使う場合、底から3〜4mmの範囲の釉を剥がし取る。

     流れにくい釉薬は、1〜2mm程度で良い。
 
 3) 作品の底や、蓋物にアルミナを塗る。

   イ) 作品が本焼きで、引っ付くのを防ぐ為に底に、「アルミナ」(酸化ア

     ルミナ、水酸化アルミナ)を塗る。

   ロ) 蓋物の場合、蓋と本体の合わせの部分に、「アルミナ」を塗り、引っ

     付きを防止する。

 4) 棚板の掃除及び、「アルミナコーチング」を塗る。

   イ) 前回本焼きした際、棚板に流れ落ちた釉薬を剥がし取る。

     ・ 作品と伴に剥がれた部分の「コーチング」は塗って補修する。

     ・ 棚板の下面は「亀の子タワシ」等でこすり、汚れを取り除く。

     ・ 支柱も不安定にならない様に、付いてしまった「コーチング」は剥

       がし取り、ホコリ等の汚れは取り除いておく。

   ロ) 棚板自体の保護の為に、水に溶いた「コーチング」を、全面に塗る。

     特に上面は丁寧に塗る。

     ・ 必ずしも毎回する必要はありませんが、本焼き数回に1回の割合。

   ハ) 釉の流れ落ちによる、棚板との「引っ付き」が起こった場合、

     作品を壊さずに、「コーチング」ごと剥がす事が出来ます。

   

     

     

     

    

  

    

   
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釉薬による装飾

2008-05-19 18:33:04 | 釉薬の調合と釉を掛ける
一般的に市販の釉薬は、単色で塗る事により所定の色を発色させる様に、調合さ

れています。

 それ故 施釉前に釉薬同士を混ぜて使用する事は、出来るだけ避けて下さい。

 (混ぜた場合、中間色が出る事はほとんど無く、汚い色になる事が多いです)

 釉薬による装飾

 1) 塗り分ける

   二色以上の釉薬を別々の部分に塗る。

   ・浸し掛けなどで塗り分ける。この際、境目を開けるか、若干重ねるかによ

    って効果が変わります。又開けた場合、境目を第三の釉薬を筆などで塗っ

    ても良い。

 2) 二重掛け、三重掛け

   下掛け釉を施した後、部分的または全面に釉薬を塗る。

   全面に塗る場合、釉薬を塗る順序にやって、出来上がりに差か出ます。

   (後に塗った方が、より鮮明に発色します)四重掛けは、避けた方が良い。

   イ) スプレー掛けによる二重掛け

   ロ) スポイトによる二重掛け

   ハ) 蝋(撥水剤)を使って二重賭け

     下掛けした後、蝋(撥水剤)で部分的に塗り、その上に全面施釉し上の

     釉薬を弾く。

 3) 釉薬の掻き落とし

   一重又は二重賭けした後、竹ヘラやカンナなどで、釉薬を掻き落とす、

   掻き落とした部分は、完全には釉薬が剥がせません。やや色が出ます。

 4) 釉薬に濃淡を付ける。

   釉薬を薄く掛けると、粘土の色を反映したり、焼き上がりで表面がザラツク

   などの効果があります。

   イ) 濃淡二種類の釉薬を作り、使い分ける。

   ロ) 薄く塗りたい部分を、施釉薬直前に、水で塗らす。

     (水に浸す、筆で塗る)

   ハ) スポンジで拭き取る。

     施釉した後のタイミングや、力の入れ方で拭き取る厚みが変わる。

   尚 どんな釉薬でも、薄く塗ると、茶色(やや黄色味を帯びる)になります

 4) その他の装飾

   イ) ゆるく溶いた釉薬数種の釉薬を、ひしゃくで、重ね又は掛け分けで塗

     り素早く、筆(ハケ)で掻き混ぜ模様を付ける。

   ロ) 上記イ)で重ね塗りした作品を、素早く振って動かし、釉薬を混ぜ合

     わせる。(マーブル状にする)


    私の H P 明窓窯です

     興味が有りましたら御覧下さい。
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釉薬を掛ける (施釉の仕方2)

2008-05-16 22:46:27 | 釉薬の調合と釉を掛ける
 4) 筆(ハケ)塗り

  イ) 全体を筆(ハケ)で塗る事は少ない様です。

   ・厚く塗りずらく、斑(まだら)になり易く、綺麗に塗れない。

    (即ち 塗りむらが出来る)

  ロ) 塗り残し部分や指痕の補修塗り、又は狭い範囲を塗たり、一作品に

    多くの種類の釉薬を塗る時などに、使用します。

  ハ) 筆塗りは便利な小回りの効く、方法ですので上手に使えば面白い効果が

    得られます。色々試す価値が有ると思います。

 5) スポイト塗り

  イ) 作品の全面を他の釉薬で塗り、その上にスポイトで直線や曲線を描く。

    (即ち スポイトによる二重賭けです)。

    逆に、スポイト掛けの後に、全面釉薬を塗る事も出来ます。

  ロ) 二色(又は多色)の釉薬を掛け分けて塗る際、重ね合わせの部分を意識

    的に無くし、その開いた隙間をスポイトで、第3の釉薬を掛ける。

  ハ) スポイトを使う時は、スポイト先端を作品に、軽く押し合てて、絞り出

    せば思い通りの直線や曲線が塗れ、線の太さもコントロールし易いです。

 6) その他の掛け方

  イ) 一般に釉薬は水に溶かして使用しますが、粉末の釉薬や、松灰(土灰

    等)を、茶漉しに取り、霧吹きで塗らした作品に、粉(灰)を振り掛け

    て、施釉する方法も有ります。

  ロ) 釉薬を手ですくい、作品に振り掛ける方法や、指に着いた釉薬を指で弾

    き飛沫を飛ばせて、不規則に点々と施釉する方法も有ります。

 7) 上記方法の複合による施釉方法

   ・ 浸し掛け、流し掛け、吹き掛け、スポイト掛け、筆掛け等を適宜使い分

    け、変化に富んだ作品を作ってください。

  


    


  

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釉薬を掛ける (施釉の仕方1)

2008-05-15 18:26:26 | 釉薬の調合と釉を掛ける
釉薬の掛け方は、以下の方法が有ります。

 1) 浸し掛け(漬け掛け、ガバ漬け)

   釉薬の容器に、直接作品を浸し、又は容器に取った釉薬を、作品の内側に入

   れて塗る方法です。

  ・釉薬は直ぐに沈殿するので、頻繁にかき回まわす事。

  イ) 釉薬の厚みが均一になり、綺麗に塗れます。

   ・厚みは釉薬の種類によって変わります。

   ・浸している時間は、数秒(最大5秒程です)。

  ロ) ガバ漬け:容器の内外を一度に塗る方法ですが、練習が必要です。

   ・慣れないうちは、内地側、外側を順番に塗ってください。

  ハ) 作品に応じて、容器を多種類、揃える必要があります。

  ニ) 釉薬の量が比較的多く要ります。

 2) 流し掛け(ひしゃく掛け)

  イ) 容器(ひしゃく等)に取った釉薬を、作品の内外に流しながら、塗る方

    法です。釉薬の流れる方向も、考えて下さい。

  ロ) 釉薬の厚みの調整は、一度か二度掛けるかによって、調整します。

  ハ) 厚みが一定にするのが難しく、まだら(流れた筋など)になり易い。

  ニ)大物の作品向きです。(大皿、壷、花瓶等で大きな容器が無い場合など)

  ホ) 釉薬の量は作品の割りに、少なくて済みます。

 3) 吹き掛け(コンプレサー、霧吹き、吹き墨、ブラッシング)

  イ)手回しろくろ上に載せた作品に、コンプレサーや霧吹きで、釉薬を吹き掛

   けます。厚みの調整は吹き掛ける時間や、ろくろを何回まわしたかなどで、

   調整します。

  ロ)この方法は好きな範囲のみ、その釉薬を塗る事が出来ます。

   尚 マスキングすれば、より限定的に塗れます。

  ニ) 少量の釉薬で塗る事が出来ます。

  ホ)ブラシングは、霧吹きなどの用具が無い場合、目の細かい金属製の網に

   釉薬を筆などで塗り、それを歯ブラシなどの腰の有るブラシで、弾き飛ばし

   て塗る方法です。厚く塗る事は困難です。

  ヘ) 注意:この方法は飛沫が発生しますので、屋外や通気性の有る処で行い

    飛沫を吸い込まない様に、マスクなどをして下さい。

    また飛沫が飛び散り、周辺を汚しますので、衝立などで作品を囲ってから

    作業をして下さい。

 

 
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釉薬を掛ける (2施釉前の装飾)

2008-05-14 17:15:56 | 釉薬の調合と釉を掛ける
作品に釉薬を掛ける事は、作品に着物を着せる様な物です。

 作品の良し悪しも、色の良し悪しで決まる事が多いですので、どんな装飾を施

 し、どんな色を塗るかは、良く考えてから決め手下さい。

  (但し、釉薬の種類は多いですので、迷いがちです。)

 1) 釉薬を掛ける前に、装飾を施す場合

 2) 釉薬を単色で掛ける場合

 3) 複数の釉薬を掛ける場合

  などが考えられます。

 1) 釉薬を掛ける前に、装飾を施す。

  イ) 下絵付け

    作品に直接絵の具で絵を描いた後、釉薬を掛ける。 絵の具として、

    ・呉須(古代、紫、青、墨など)

    ・鉄(鬼板、酸化鉄など) ・銅(酸化銅など)

    ・その他 赤、緑、黄、青、ピンク、黒、白などが、市販されています。

     (絵の具には、低い温度の楽焼用と、高い温度の本焼き用があ

      ります。本焼き用なら両方に使えます)

    ・これらの絵の具を、筆(刷毛)を用い、水彩絵の具の様に使います。
   
   ロ) 転写紙による下絵付け

    ・複雑な絵や繰り返し文様など、市販されている転写紙を水で貼り付けて

     使用する。色々の模様があります。
  
    (多量に使う場合印刷をしてくれる、業者もあります)。

   ニ) 蝋抜き、(又は撥水剤による蝋抜き)、マスキング(アラビアゴム、

     粘着テープなどを使用)

    ・釉薬を掛けたくない部分や、複数の釉薬を掛ける場合、色を塗り分ける

     場合などで行います。

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