Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

カンパ ピストハブ NJS と RECORD の違い Part 2

2015-09-10 20:57:12 | 自転車整備 ハブ
Campagnolo ハブの NJS認可と従来の RECORD ハブに違いは有るんだろうか
そんな単純な疑問を確かめてみます





まずこの記事は前回からの続きです前の記事をお読み頂くには 最後にリンクを
貼っていますので是非そちらからお読み下さい さて前回はハブ本体に作られた
ネジの違いを確かめました 今回は回転部分のスモールパーツを比較してみましょう
写真中央左側のパレットは NJS ハブ 右側のパレットには RECORD ハブのパーツが
入っています






上は従来の Campanolo RECORD ハブ ハブ胴には
その様に刻印がされています 便宜上これを
RECORD ハブと表記して行きます
下は NJS に認可されたハブで NJS 刻印の裏には
Campagnolo の刻印が有り RECORD の文字は有りません 
こちらを NJS ハブと表記します






これは私が保管している RECORD ハブの補修部品です
シャフトには Campagnolo の文字が有ります






こちらは NJS ハブを分解した回転部分のパーツです
シャフトには NJS のマークが有ります




NJS ハブのコーン 玉押しです NJSマーク CAMP
M10×1 の文字が刻まれています






ロックリングです 表に 11 の文字が有り裏側には
何も書かれてません




内径に突起が付いたワッシャーにも文字は有りません






ハブナットです これは NJS ハブの純正かどうか
解りませんが NJS 刻印のシャフトに使われている
ナットです








これは今回の NJS フロントハブに使われていたナットです
これがカンパの純正なのか確認するため 20年間 NJS カンパ
のハブを使い続けたと言う元競輪選手の方に話しを聞くと
デュラ、シュパーブ、三信のナットには刻印が無かったとの
事です そんな話しからこれは NJS ハブの純正化かと推測
出来ます




さてこれら NJS ハブのパーツを この RECORD ハブの
シャフトに使えるのか試してみます 要はお互いのネジが
合うのかどうかを試します






RECORD のシャフトに NJS の玉押しを入れてみました
最初の何山かは入りますが これ以上は絶対に無理です






次は RECORD シャフトに NJS のハブナットです
これも先程と一緒で ネジが合いません




これは RECORD ハブの玉押しです CAMP 10×26 の
刻印が有ります






これは RECORD のロックナットで表は無地で裏側に
CAM. 66 の文字が有ります この 66 についてははっきり
しています 1966年に製造されたロックナットでその年に
作られたハブに使われます






これは RECORD ハブのハブナット これは純正に
間違い有りません




と言うのもこのナットのワシャ―は良く割れるため
何個も買い置きをし、また RECORD ハブの物を
外して保管しています




これも RECORD ハブの内側に突起が有るワッシャーです




次はこの NJS ハブのシャフトに RECORD ハブの
パーツを取り付けてみます






まずは玉押し やはり先の何ネジかは入りますが
これ以上は無理です






次はハブナットここまではごく普通に入ります
この先はもう入らないのですが これは丁度自転車に
取り付けた時に締め込む辺りですよね NJS ハブに
RECORD ハブのナットは間違って使ってしまう可能性は
有りそうです






スチールボールのサイズはどうでしょう Park Tool の
ゲージを使ってサイズを測っています




RECORD ハブの鋼球の予備と 分解した NJS ハブの
ボールを比べます






これについては双方同じで リア 1/4 6.3500mm 
フロント7/32 5.5563mm と言うサイズが使われていました




ここに DURA-ACE のボールも有るので測ってみます






こちらはリア 1/4 6.3500mm フロント 3/16 4.7625mm
と言うサイズです このハブのベアリングはハブに依って
色々なのであまり参考にならないですね






とても良く似たハブなんですが 容姿で私が違いを感じて
いたのは使われているダストキャップ 上が NJS ハブですが
凄く直線的に作られてます 下が RECORD ハブ Campagnolo の
ハブはこのダストキャップの優しい形状が全体の雰囲気に、良い
影響を与えています ただこの丸い脹らみのお陰でハブスパナを
使い難いと言う弊害は有りました NJS ハブはその部分が解消
されています




上記記事を書いた後で RECORD ハブの小ギアを外し
ネジ部も綺麗にして写真を撮り直しました ダスト
キャップはこの様な曲線基調の物が使われています





今回の検証は長く世界で使われ信頼を得て来た Campagnolo RECORD ハブ 
それが NJS の認可を受けるに当り、厳しい事で知られる検査機関がそのまま
認可したのか? と言う好奇心も有りました 結果は NJS は 良くカンパに対し
規格変更をさせたなと言うのと カンパも良くそれに応じたなと言う思いがします

肝心な規格はネジが違えば互換性は無いだろうと言う事ですが しかしネジに依っては
規格違いでも使えてしまいそうな物も有ります その辺も確認したかった処です
以前にも良く似た事をしているのですが、今回の結果とその時の感触に差が有る様に
感じています、それが何なのか気になります 少し考えてみます

前回の記事 【 カンパ ピストハブ NJS と RECORD の違い 】

コメント (4)
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