プラントハンター  命を懸けて花を追う

2011-07-05 08:23:43 | 日記
西畠清順著  徳間書店刊

プラントハンターとは珍しい花や植物を求めて、世界中を探している人のこと。17~20世紀、ヨーロッパで活躍、初めは食料などになる植物を探すことから始まったが、次第に香料、観賞用植物や花を採集するようになり、アジア、アフリカ、中南米にまでに足を伸ばすようになった。これらの人々がもたらしたさまざまな植物(時には鳥や貝殻、動物の剥製もあった)が、ダーウィンの進化論に大きな貢献をしたことはよく知られている。
著者は明治元年から続く植物卸問屋「㈱花宇」の五代目。世界中を周り、日本に入ってきていない珍しい植物を追い求めているひと。本書はそうした旅の記録。同時に希少植物を守るには、どうしたら良いのかを考える参考にもなる。また、植物の輸入に対してどのような手続きが必要なのかも分かる。
もうひとつ。よく、季節でもないのに桜や桃の花がデパートや店先に活けられているのを見たことがあると思うが、その秘密も教えてくれる。
そして、花が大好きな人には巻頭と巻末に掲載されているカラー写真が堪らない。珍しい花、見たこともない木が載っている。

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