万里の長城は月から見えるの?

2011-10-17 15:22:17 | 日記
武田雅哉著  講談社刊

面白いタイトルだと思いませんか? 一年に一回くらいこういう本に出会いたい! ぜひぜひ一読をおススメしたい。著者もあとがきで述べているように、このジャンルのオーソリティーではなく、興味が湧くままに書いた手慰みだと断っている。だから、気軽に読んでください。
「万里の長城は月から肉眼でも見える」という言い方はかなり古くからあるそうで、それ自体中国文学の常から言って不思議ではないのだが(白髪三千丈のたぐい)、現実に人類が宇宙を飛び、月面に降り立った時から、中国では混乱が起きる。しかも、中国初の宇宙飛行士・楊利偉が地球に帰還後「宇宙から万里の長城は見えなかった」と発言したのだから、その混乱振りは想像できる。
それでも、この神話を信じたい中国の人々はついには、アメリカのアームストロング船長が「月面から肉眼で見えた」と言ったというデマをでっち上げる。
この後は書かない。この後の顛末は読む人の楽しみにとっておきたい。ともかく面白い。今年の「面白い本」ベストテンに挙げたい。それにしても……、いやいけない。先走りしないと言ったばかりではないか!


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