女系図でみる驚きの日本史  大塚ひかり著   新潮新書

2017-12-26 10:57:26 | 日記

「女系図」とは、「母親が誰か」に注目した系図。従来の系図が「どの父の子か」を主題にした男系図とは違う。日本の系図に詳しい人ならば分かると思うが、通常、女性は「女」としか書かれていない。誰の娘か確かめるだけでかなりの文献を調べなければならなかった筈である。これだけでも賞賛に価する。系図を見るのが苦痛でない人にはお勧め!
ここでは、滅亡したはずの平家が実は今上天皇まで平清盛の血筋が繋がっていることを例にあげるに止める。楽しみを先取りするようで気が引ける。「女系図」は意外の連続で面白い。
そう言えば、ヨーロッパに散在する王室・王家は同様に女系図から見ると、殆ど全てが親族になる、という文献を読んだことがある。それでも周知の通り、各王家は抗争ところ殺し合いを続けてきた。血は水より濃い。されど権力欲は血よりも「濃い」ということだろうか……。


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