うなドン -南の楽園ににょろり旅ー

2011-02-23 08:59:56 | 日記
青山 潤著  講談社刊
久しぶりで痛快なエッセイを読んだ。まず、タイトルの意味から。「鰻丼」ではない。「うなぎの、ドン・キホーテ」の略である。そう、本書は鰻の研究者のエッセイなのだ。著者は東京大学・海洋アライアンス連携分野特認准教授。
ニホンウナギの産卵場を突き止め、つい最近うなぎの卵を見つけて話題になった、塚本教授率いる東大研究チームの調査報告エッセイ判。まさにその調査旅行は、ドン・キホーテ並に滑稽で、悲惨で、おかしい。詳しくは本書を読んで欲しい(合わせて講談社文庫の『アフリカにょろり旅』も読んでほしい.同氏著)。
ところで、現在地球上に生息するウナギは18種類(2009年、同チームが発見した新種を加えて19種類)いるなんて知っていました? そして、新種であることを証明するには30個体採集しなければならない(1、2匹では突然変異かもしれないので)そうです。
東大はこのウナギの研究では世界最先端であるそうだ。
とにかくおもしろい。鰻丼を待つ間に薀蓄を傾けるには持って来いの本です。

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