日本語のミッシング・リング -江戸と明治の連続・不連続-

2014-05-20 08:39:47 | 日記

今野真二著   新潮選書

タイトルにつられて買った本だが、かなりの専門書。古文や漢文を習得していない世代には、例文そのものが分からないだろうと思われるので(読み下し文も付記されているが、その言い回しを理解するのもちょっと)、これは研究者向けなのかな。
しかし、視点を変えて読むと、新しい側面が見えてくる。最近はカタカナ語が増え、それをさらに三文字・四文字の短縮語にするのが大流行だが、状況こそ違うが同じような現象が江戸から明治の移行期に見られる。これも日本語の宿命だが、こう考えると新たな視点が見えてくる。
特に、それを役所や有識者がどのようにコントロールしているかが見えてくる。そのような観点から読めば思い当たることもあり、面白い本。とはいえ、誰にでも勧められる本ではないなぁ。


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