江戸の夢びらき  松井今朝子著  文藝春秋刊 

2020-06-21 09:12:57 | 日記

実は、もう一冊「市川團十郎代々  服部幸雄著  講談社学術文庫」もあわせて読んだ。
「江戸のー」は初代團十郎の一代記である。いわゆる「荒事」創始し、江戸歌舞伎の基本を確立したばかりではなく、歌舞伎界の宗家として「江戸随市川」と称される地位をも確立した役者だった。
ただ、史実に基づいた一代記に拘ったためか、初代の人物像の書き込みが物足りない。特に、役者として必要なさまざまな芸をどうして身に着ーつけたのか、といったところが物足りなかった。
しかし、市川團十郎家が歌舞伎界の宗家であり続けた理由については、「團十郎代々ー」が参考になる。今年、十三代を継ぐ海老蔵までを概略を知ることができる。あわせて読むと面白い。