天体衝突 ー斉一説から激変説へ 地球、生命、文明史ー

2014-05-25 16:35:14 | 日記

松井孝典著   BLUE BACKS

本書を読むのには、時間感覚を大幅にスケールアップしなければならない。当たり前だけれど。それが絵空事ではなく、実は今日か明日にも起こりえるというところが、怖い。
しかも、地球に天体が衝突している、一般には隕石の衝突だが、その頻度は一気に我々にお馴染みの時間概念で起こっているらしい(巻末に2000年以降に報告された隕石の表が掲載されているが、それほどニュースにならないので私達は気が付かないがとてつもない頻度である。ここに日本が登場しないことにほっとするだろう)。直近では、2013年2月15日にロシア南部の都市チェリャビンスク周辺で起こった天体衝突である。そのスケールは本書を読めば分かる。
本書は古代からの天体衝突の歴史を簡潔にまとめてあるし、それがどうして起こるのかも説明されているので、かえって不気味だ。千年とか一万年、一億年という時間感覚だと、まっ、関係ないかと思うかもしれないが、その千年目が今日か明日かもしれないとなると……いや、考えるのはよそう。これまで、こうしたことが真剣に考えてこなかったことに驚く。