雪男は向こうからやって来た

2011-10-10 15:23:24 | 日記
角幡唯介著  集英社刊

良いタイトルである。だからと言って「雪男と遭遇した話?!」などと早合点してはいけない。しかし、ここにこのドキュメンタリーの本音の半分がある(と、私は思う)。著者は『空白の五マイル チベット、世界最大のツアンポー峡谷に挑む』で開高健ノンフィクション賞を受賞した人。早大探検部出身のタフな人である。しかし、このタイトルを付けた素養(敢えて、彼が主張している探検好き、勉強は殆どしなかったという意見に従って)はなかなかどうして。
ヒマラヤの雪男に憑かれた男達の歴史が綴られているので、このジャンルの概要が大雑把にわかる。そう言えば、国際的な「雪男探査プロジェクト」が結成されたと新聞で読んだ。報告書が待ち遠しい。まさか、「雪男は向こうからやって来た」に終わらなければいいが……。

追記 そのチームが3日前に「イエティー(雪男)が存在する確率は95%」と発表したそうだ。(10・11)