風になれたら

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山を歩いて風になる

大雪山・十勝岳連峰縦走 2019 4日目

2020-01-15 | 徒歩の旅
7/3 (水) 曇り時々晴れ
昨夜の豪雨が嘘のように未明の空が明るくなった。テントを出てみると南沼のキャンプ指定地から見えるトムラウシの頂は手が届きそうなところにあった。
今日は三川台、ツリガネ山、コスマヌプリを経て双子池まで行く予定だ。聞いた話ではここからが藪漕ぎの核心部らしい。
テン場を後にして少し行くと霧が晴れて緑の山稜が見えた。気持ちいいね〜。この後再び霧に包まれたと思ったらブロッケン現象に遭遇、と思ったらすぐに消えてしまった。ブロッケンの妖怪と言うより如来君臨と言う感じがする、日本に住んでいるので知らず知らずのうちに仏像を見る環境があったのだろう。
霧に覆われた笹原を進んで行く。聞こえる音は小さな鳥の鳴き声と自分の歩く音だけ、静寂の世界だ。
岩鏡 (イワカガミ)
三川台を過ぎると藪となる。これは笹薮で少し窪んだ所に道がある。さて行きますか。下が見えないのでつまずかないように歩く。

途中で崩落地に遭遇した。あちゃー、迂回路はないかと少し戻ってハイマツの中に見つけた踏み跡を辿る。ハイマツの中を行くのは結構厳しい。

ちょっと休もう。荷物を降ろしての休憩は2時間に1回ぐらいだ。
今日はとにかく藪との闘いだ。この先にえいやっと突っ込んで行く。ハイマツの中を進むと松ヤニが結構体に着いた。

ここはちょっと濁っているが飲み水は基本的に雪解け水を浄化して使った。
南沼のキャンプ指定地は雪渓の真下にあり沼地となっていてテントを張れる良い場所がなかった。時間に余裕があったので雪渓の上まで行ってそこにテントを張ろうと思い、雪渓を登っていった。
ルートは不明瞭なので地図とGPSを頼りにジグザグと登って行く。雪はしゃりしゃりとして如何にも滑りそう、と思い滑落したときのことを考え雪渓の端を登っていたらやっぱり滑落、10メートルぐらい滑って下に見えた岩にガシッと着地できた。危ない、危ない。そこからチェーンアイゼンを着けて登山ルートをを目指して雪渓をトラバースした。
雪渓を登り切ったがテントを張れるような場所はなく、そのまま歩き続けた。ピーク20メートル直下にギリギリテントを張れるような場所があったが、ピークまで行けばもっと平らな場所があるだろう登り続けた。やっとピークに着くと虚しくも場所はなく、霧も出てきてしまった。この疲労度で先に進むのは危険だ。先ほどの少し斜めになった狭い場所まで戻ってテントを設営した。結局双子池のキャンプ指定地を出て2時間以上経過していた。
今日は藪漕ぎでビショビショ、登山道はドロドロ、雪渓はヘロヘロ、歩いたなぁと言う1日であった。そして誰にも会わない1日であった。今日はやり切ったなぁと暖かい寝袋に潜り込んだらすぐに深い眠りに落ちてしまった。
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