風になれたら

SUZUKI Bandit1250Sに乗って風になり
中島みゆきや渡辺美里を聴いて風になり
山を歩いて風になる

福島の春 2013

2013-04-21 | 

4/14(日) 晴れ

今日はちょっと足を延ばすので4時と早めにに家を出た。そして薄暗い夜明け前の都心を抜けて行く。

首都高速6号から常磐道へ入ると少し気温が下がって3℃ほどになった。利根川を渡って茨城に入ると田んぼや沼に朝靄が棚引いていた。

暫くしてとろとろと太陽が昇ってきた。アジアの異国にいるような錯覚に捕われる。

福島に入ると太陽が上がるにつれて気温もあがって走りやすくなった。いわきから磐越道で三春に向かった。

 

三春の最寄りICは引船三春なのだけれど、ひとつ手前の小野ICで降りて国道349号を北上する。途中にある永泉寺に寄るためだ。

永泉寺の枝垂れ桜は三春の滝桜に次ぐ大きさだが、訪れる人も少ない穴場だ。風越峠のトンネルを抜けて左手にそのお寺は現れる。

国道沿いから覗いてみると、つぼみが赤らんだ状態でまだ開花はこれからのようだった。大混雑となる滝桜を目指しているので永泉寺は素通りして先に進んだ。

 

県道57号を滝桜に向かっているとカーブの先に立派な枝垂れ桜が突然現れた。細い県道だがこういうときにバイクはするりと停められる。

ここもつぼみであった。丁度停まった車から降りてきた夫婦は地元の人であった。滝桜は混んでいるから他の桜を見てまわっていると言った。

山田の天王桜と書かれた札が建っていた。

 

滝桜が近づくと大渋滞であった。時刻はまだ7時なのに駐車場は満車だ。

幸いバイクの駐車場は入り口に確保されていた。すでに20台程のバイクが停まっていた。

滝桜のまわりをぐるぐる歩いた。満開だ。

 下から見るとその大きさがよくわかる。

滝桜の裏の高台のソメイヨシノはまだ咲く気配がなかった。

 

三春の街はここ以外にも沢山の枝垂れ桜があるのでちょっと街に寄ってみることにした。

渋滞は高速道路のICまで続いているようだった。これから向かう車が駐車場に入ることができるのはいつになるのだろうか。

 

三春と言う街の名の由来は梅、桃、桜が一度に咲くからだと言う。道を走っているとひと際立派な枝垂れ桜があったので寄ってみた。

そこは民家で、おばあちゃんが無料でお茶を振る舞い、農産物や手作りの草履などを売っていた。

 

三春のガソリンスタンドで給油したら、店主と思われるおじさんが 福聚寺の枝垂れ桜がお勧めだと教えてくれた。

教えてくれた道を行ったが、迷ってしまったのでナビで検索して辿り着けた。細い路地の行き止まりにそのお寺はあった。

 

山門をお堂の方から望んだ。とても良い雰囲気のお寺だ。

枯山水もいい感じだ。 

そしてこれが枝垂れ桜だ。夜のライトアップはもっと凄いらしい。

三春の街はこじんまりとしているの車を停めて散策するのも楽しそうだ。

でも日帰りの旅はまだ前半なので、次の目的地である阿武隈川の堰堤の桜に向かおう。

そこに向かう県道40号はところどころに桜が咲く走りやすい里山の道だ。

 

途中、昔からの米屋があった。昨年通ったときに気になっていたので寄ってみた。

どうやらこの春に廃業してしまったようで、張り紙が貼られていた。

 

堰堤沿いの桜はまだ若く、花は控えめだった。人も殆どいないのでちょっと寂しい感じがした。

 

福島の街に入って花見山に着くと人の多さに一瞬たじろいだ。素通りして次の目的地に行こうか迷ったが、せっかく来たのだから寄って行こう。

昨年は養生するということで一般公開されなかったのだ。今年はバスの発着所から花見山まで長蛇の列ができていた。

バイクを駐輪場に停めたとき、自転車と一緒の場所だったので少し悪い予感がした。バイクは数台だけだった。

 

一昨年は出店もなく、この辺りに伴ちゃんを停めて写真を撮ったりもした。

 たんぼにタニシ、タニシはどこへ向かっているのだろうか。

花見山の入り口はディズニーリゾートのアトラクション待ちか初詣のようになっていたので、花見山には登らず花の谷と呼ばれるコースを歩くことにした。

花の谷と呼ばれるコースは空いていた。花見山ほどの賑やかさはないが遠くに咲く花を眺められる。何より空いているのがいい。

桃色とはこの色のことなのだと花桃を見て思う。

気温は25℃、坂道を歩く革パンの暑さは半端ではない。ジャケットを脱いで半袖のTシャツで歩いた。

そして花見山を遠くから眺めた。 

 

ちょっとお腹が空いたので八重桜鯛焼きを食べた。もちもちの皮に八重桜の塩漬けがアクセントだ。 

ちなみに鯛焼きの皮はパリッとした奴が好みだ。

 

駐輪場に戻るとバイクは自転車に取り囲まれていた。バイクを出すために3縦列分の自転車をどけて道を作った。

と思ったら空いたところに自転車を置こうとする人達がいたので、ちょっとだけ待ってくださいと言ってようやく出ることができた。

 

次に開通間もない磐梯吾妻スカイラインに向かった。一気に駆け上がると気温もぐっと下がって涼しくなった。

荒涼とした火山地帯を抜けると、高さ3メートルの雪の壁が数100メートル続いていた。

生憎駐車できるスペースもなく、交通量も多かったので、写真を撮ることができなかった。

道路はときおり冠水していたが、大部分の路面は乾いていた。ただし、交通量は多いので気持ちよく走り続けるという訳にはいかない。

それでもこの景色の中を走ることができたのでよしとしよう。

 

だいぶ時間が過ぎてしまったが、お昼は喜多方でラーメンを食べることにした。

裏磐梯を通って喜多方へ向かった。ここも春が少しずつ訪れているようだった。 

喜多方の街に着いて向かったのは坂内食堂だ。この店は首都圏を中心に展開されているラーメンチェーン坂内の発祥の店だ。

超人気店なので並ぶのは覚悟した。普段、食べ物のために並ぶことはほとんどない。

待っている間、ほとんど聞き取ることのできない方言を話す人がいて久しぶりに驚いた。日本はまだ広い。

坂内の隣の店から出てきたおじさんが話しかけてきた。ほんとまずいよ、と言っていたが見ず知らずの人にこのようなことを言ってはいけない。

ラーメンは好きかと聞かれたので好きだと答えた。餃子は好きかと聞かれたので好きだと答えた。

宇都宮は餃子が有名なんだよと言った。すでに静岡出身だと言ってあるので浜松の餃子も有名ですよと言った。

するとどっちの餃子がうまいかと聞いてきた。宇都宮だと答えると嬉しそうに去って行った。

宇都宮の餃子はまだ食べたことがない。

 

そんなこんなで1時間近くたってカウンター席に案内された。暫くして隣の陰気な男にラーメンが運ばれてきた。

気が付くと汗臭い酸っぱい匂いがする。俺か?と思って嗅いでみたが違った。それは隣からのようだった。

この匂いを嗅ぎながら食べるのは非常に残念だ。早く食べ終わって出て行ってくれることを願った。幸い男は食べ終わって出て行ってくれた。

そして、やってきました。肉そば。高カロリーも脂肪という言葉も封印するに値するこの見た目。

あっさり目の醤油スープ、とろけるチャーシュー、スープの絡まったモチモチかつシコシコの縮れ麺。

ラーメンのある国に生まれてよかった。お土産にラーメンのセットを買った。お店で麺とスープのセットを売っているのだ。

 

さてどうしよう。鶴ヶ城に行こうかとも思ったが時間も遅いので、山の中を走って東北道の白河ICを目指すことにする。

途中の県道235号、通行止めであった。 

おかげで羽鳥湖の向こうに沈む夕陽を眺めることができた。 

 

春の福島を訪れるのは3年連続となった。昨年の日記はこちら。一昨年の日記はこちら

 

今日の走行距離は775km、伴ちゃんのオドメーターは62,441kmとなった。 

コメント (8)
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