風になれたら

SUZUKI Bandit1250Sに乗って風になり
中島みゆきや渡辺美里を聴いて風になり
山を歩いて風になる

悲しいことはいつもある ~リスクとリターン~

2011-11-08 | 

10/30(日)に予定されていた木曾御岳周辺、鈴蘭高原を行くCB1300親父さんとのツーリングが雨の為11/3(木)に延期となっていた。

当初連休は焚き火と温泉を楽しむ為ビーナスライン近くで2泊し、北海道ツーリングで知り合った釣り好きのドカ乗りと天竜川近くで1泊する予定だったので、行き先をちょっと変更し最初のキャンプ地は奈川村の高ソメキャンプ場に決めた。

今回の参加者は関西からCB1300親父さん、関東からごんさん、THE ITOさん、コウタロウさん、いままでに何度か一緒にワインディングロードを駆け回ったツーリング仲間だ。関東組の待ち合わせは中央自動車道藤野PAに6時だ。6時ぴったりにPAに到着するとごんさんとTHE ITOさんが待っていた。

次の休憩ポイントは諏訪SAだった。親父さんとの待ち合わせ場所は中津川ICから数kmのコンビニなのでまだ時間に余裕があり長めの休憩を取った。朝ご飯がまだだったので塩ラーメンを食べて温まった。ラーメンを食べ終わって駐輪場所へ向かうと自動販売機前でコーヒーを買うコウタロウさんに会った。コウタロウさんは休みが取れず不参加の予定だったのだが、実は勘違いで休みだったのでそうで急遽参加することにしたのだ。

中津川まで一気に走って約束のコンビニの向かいにあるガソリンスタンドを給油しているとコンビニの駐車場から手を振る親父さんの姿が見えた。久しぶりの再開でみんなの会話も弾んだ。

そこから旧中山道を行く。馬籠、妻籠の旧宿場街は観光客で溢れていた。妻籠は訪れたことがあるが、馬籠は訪れたことがないのでいつか訪れてみたいと思う。いつもは退屈なR19だが紅葉真っ盛りで思わずキョロキョロしてしまう。10時半過ぎに寝覚の床前の蕎麦屋「越前屋」に到着した。寝覚の床は昨年の夏に親父さんやごんさんと同じルートを巡った時の集合場所だった。

越前屋は日本で3番目に古い蕎麦屋とのことで創業300年を越え多くの旅人が蕎麦を啜ったとのことだ。我々はごんさんが主宰するバーチャル組織「Teamくねくねつるつる」メンバーなので蕎麦を食するのはお約束なのだ。決してTeam名を「つるつるうねうね」とか「つねつねくるくる」などと言ってはいけない。ごんさんからお叱りがあるからだ。

 

蕎麦は可もなく不可もなく、海老の天ぷらが4尾だったのが丸。亀は長寿のシンボル、浦島伝説の残る地だからだろうか、店内には木彫りの大きな亀が置いてあった。

ちなみに僕は蕎麦温泉教と言うWebikeのコミュニティーにも参加しているが語る程蕎麦を食べてる訳ではないのだ、と開き直ってみる。

おなかがいっぱいになったら木曾御岳山を目指す。R19からK473へ入った。途中色づいた山とバイクを思い思いに写真に収めたら出発だ。

ここで先頭を走っていたごんさんがお尻にまわった。僕は慣れたけど、ごんさんが後ろに着くとみんな緊張するらしい。

この数分後の出来事だった。左に曲がる下りのカーブの先でガシャン!パンッ!と大きな音がした。事故か!?悪い予感がした。

カーブの先に黒い軽自動車が停まっており2台先を走っていた親父さんのバイクが転がっていた。パンッ!と言う音は親父さんの来ているジャケットのエアバッグの音だと分かった。

すぐに横にあった温泉宿大喜泉の臨時駐車場にバイクを停めてTHE ITOさんと親父さんのもとへ走った。親父さんはフラフラと立ち上がって呆然とした様子だったが声をかけると大丈夫そうだった。

道路に転がったCB1300SBを起こそうとしたが右フロントフォークが折れてタイヤがブラブラしていてバイクのカウルも飛び出したフォークオイルでヌルヌルしていてなかなかバイクを動かせなかった。

相手の車は前の右側面が凹んで前輪がパンクしてホイールもぐねぐねになっており、道路に飛び散ったバイクのフォークオイルと供に事故の悲惨さを感じた。慌てて親父さんの足や手が機能しているか確認した。相手に怪我はなかった。

その後ごんさんが中心となって事故後の処理を粛々とすることができた。親父さんは警察による現場検証に立ち会った後、幸い近くにあった大きな病院に行き検査してもらうことにした。ごんさんが親父さんに付き添い他のメンバーはレッカー車と供に温泉宿で聞いたバイク屋に向かった。バイク屋ではレッカー車からバイクを降ろすのにまた一苦労だった。タイヤのないバイクは鉄の塊だ。少しして病院にいたごんさんから連絡があった。多少の打撲はあるもののレントゲンとCTで大きな問題がないことを確認できたとのことだった。

良かった。本当に良かった。親父さんの装備が万全だったのも大きな怪我がなかった結果だろう。暫くして2人がバイク屋に合流した。みんな口が重い。親父さんの前を走っていたコウタロウさんと後ろを走っていたTHE ITOさんのショックはさぞ大きいことだろう。

15時半過ぎにバイク屋で別れた。親父さんはバイク屋と今後の相談をして電車で帰宅し、みんなはちょっと走って家路に向かい、僕は予定のキャンプ場に向かった。

17時過ぎにキャンプ場に到着し、テントとタープを張ってビールを空けてボーッとしていたらとごんさんから 諏訪湖SAに着いたとメールが届いたのでキャンプ場に着いたことを連絡した。少しして親父さんから迷惑を掛けたことへの謝罪ともうバイクは降りると返事が届いたが悲しくてかける言葉も無かった。

 

でもおなかは空くのだ。160グラムで210円と言う破格の牛肉ですき焼き、肉とタマネギを食べ終わったらご飯を投入して雑炊にした。

今回のお楽しみは9月に行った北海道ツーリングでできなかった焚き火だ。

21時過ぎにみんなから無事に家に着いたとメールで連絡があった。

 

バイクツーリングは喜び、感動、人とのふれあいを与えてくれる。

バイクに乗ると言うことはいつも隣にリスクがあると言うことだ。

生きて帰る、事故を起こさない。これを反芻しながらまた旅に出る。

 

今日の走行距離は488km、伴ちゃん(Bandit 1250S)のオドメーターは46,829kmとなった。

コメント (8)
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