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大小迫 つむぎの家

よみがえれ!大小迫の里山。 人と人、人と自然をつなぎ、つむぐ「つむぎの家」

泥んこ天国 綾里っ子

2012年04月17日 | 綾里っ子

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昨日の午後4時近くに、2年生のトモヤ君とケイスケ 君が「千田さ~ん!」と農作業をしていた畑に向かって走ってきました。「ここにいるってどうしてわかったの?」と聞くと「最初は分からなかったけど、ヤマトが教えてくれたの」と。

「田んぼの中のカエルの卵がオタマジャクシになったよ!」というと「田んぼに入ってもいい!」とトモヤ君。ジャージを脱ぎ、ズボンのすそをまくりあげ、靴を脱いで素足になり、二人で田んぼに入っていきました。田んぼの中を走りながら「泥があったか~い!」、「水が冷た~い!」とはしゃぎまわっています。

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二人は、両手でオタマジャクシをすくっては、田んぼの窪みに集めて楽しんでいました。

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畑で農作業をしていると、「千田さ~ん、カエルの卵、こんなにとれたよ~」と網の中にたくさんの卵を持って得意顔で畦道を走ってきました。「また逃がしてあげるのよ!」というと「は~い!」と元気な声が返ってきました。

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こんどは下の田んぼの浅瀬のため池に移動し、泥んこ遊びを始めたようです。

「つるつるって気持ちがいいよ!」「あのね、泥んこを塗るとお肌がきれいになるんだって!」と両手両足に泥を塗り、「千田さんもやったらいいよ!」とケイスケ君、二人とも泥遊びを思い切り楽しんでいました。

春と言ってもまだ気温は10度前後、素肌に伝わる泥の感触を、こんなに楽しんでいる二人の姿が、たくましく見えました。

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私は農作業をしていて時々様子を見に行くのですが、トモヤ君はまくり上げたズボンの裾も落ちて、泥だらけです。「そんなに服を汚すと、お母さんにつむぎの家に行っちゃダメって言われるかもよ!」というと「大丈夫! お母さんは楽しかったんだねって、喜ぶよ!」とうれしい返事が返ってきました。

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草取りをしているお隣の畑にも侵入し、すっかり自然に溶け込んでいる様子。

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5時のチャイムが鳴り始めたので、「もう帰る時間だよ」と迎えに行くと、二人とも泥だらけです。

素手で、カエルの卵やオタマジャクシに触れ、素足で、泥の暖かさやヌルヌルした感触を楽しみ、全身で春のぬくもりを満喫したのでしょうか、満足顔とまだ遊び足りない顔とが何とも言えない可愛らしさをかもし出していました。

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トモヤ君のお母さんが迎えに来ました。「トモヤ君に泥んこになって帰るとお母さんに叱られるよ!」と言ったら「大丈夫、喜んでくれるよ!といってましたよ」と伝えると、お母さんは「ふふー」と笑っていました。

1時間ちょっとの時間でしたが、歓喜あふれる子どもの声が里山に響き渡り、私まで高揚し、作業に力が入りました。何よりも、「泥だらけでかえるとお母さんが喜んでくれる」と言ったトモヤ君の言葉が心に残り、嬉しく思いました。


イワウチワが咲きました

2012年04月16日 | 草花

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イワウチワ(イワウメ科)

岩地に生え、葉がうちわに似るのでこの名がついています。

大小迫山の奥入り(南尾根道、徒歩50分)にイワウチワが咲きました。昨年に比べると花の付きが悪く、生長もいまいちです。

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昨日の朝は霜が降りて冷え込みましたが、日中は5月を思わせるほどの暖かさを感じる日もあり、一気に咲き誇ったようです。直径2㎝ほどの小さく可憐な花です。

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蕾の時は、淡紅色の花の色も濃く、茎や萼片は赤みを帯びています。

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松葉に埋もれて咲くイワウチワ。

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純白の花をつけたイワウチワ。

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イワウチワが咲いている雑木林。

この場所は、アカマツと広葉樹の混交林で、イワウチワは北斜面の広範囲に自生しています。かつて出会ったイワウチワと比べると葉も花も小さく、まばらな花の付き方です。立派な花を咲かせるには間伐をして、適度に日当たりをよくしてあげなければと思っていましたが、ついに花の時期を迎えてしまいました。今回この自生地を訪ね感じたことは、マツの葉が降り積もって、イワウチワの葉の全体が見えない状態でした。「松葉かき」をすれば良かったのかなと自問自答していますが、これまでにない今年の寒い冬の影響もあったのでしょうか?。徐々に山の手入れをしていきたいと思います。


一日中、子どもたちの歓声が響いた里山

2012年04月15日 | 綾里っ子

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土曜日の昨日は、午前九時前から次々と、子どもたちがつむぎの家にやってきて、それぞれ遊びに興じていました。自転車に乗ってやってきたのは6年生のショウ君、顔を見るのは久しぶりで進級して一段とお兄さんになり驚きました。

ヨウ君は、飼育箱を手に、昨日捕まえたカエルの餌を探しにやってきました。

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ヨウ君は、カエルの餌にと川にいるミミズを捕まえようとレン君と一緒に水の中に入るのですが、あまりの冷たさに、悲鳴を上げて川から上がってきました。「千田さ~ん、長靴貸してください」と言われ「子どもの長靴はないから、どうしたら川に入れるか知恵を出して考えて」というと「よし分かった、カニ踊りをして気合を入れよう!」とレン君。

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二人で歌いながら踊り始めました。「カニのお腹はデッカデカー カニのお目めもデッカデカー おまけにはさみもデッカデカー~ ヨシ入るぞー」と川に入っては「ひゃー冷たい」と陸に上がり、繰り返し楽しそうに挑戦していました。

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水曜日(11日)に、綾里小で交通安全指導があり、自転車の正しい乗りかたの指導を受けたこともあってか、サヤカちゃんやミノリちゃんも自転車で遊びに来ました。

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低学年の男の子たちは相変わらず生き物探しに熱中しています。

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キョウセイ君の網の中にイモリが入り、「俺、イモリほしい!ほしい!」と数人が言いだし、じゃんけんで決着をつけたようです。

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田んぼの取水口に産みたてのヤマアカガエルの卵を見つけたキョウセイ君とマナト君は、宝物にでもさわるように優しくなでています。

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昨日は休日とあって、親子(両親・父子)でつむぎの家に来られた方が2組あり、幼稚園の子どもを連れたご両親が里山散策路の見学に向かいました。

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ここでは、柿の木に紐を吊るし、「ターザンごっこ」をしたり、土手を転げて遊んでいる子どもたちがいました。

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左手いっぱいにつくしを握りしめながら、つくし摘みをしていた子供たちです。

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低学年の男の子たちは水辺空間が大好きなようです。イモリを観察したりしながら、川べりで賑やかに遊んでいました。

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高学年のお兄さんお姉さんは、自転車を乗り回して遊んでいました。

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つむぎの家の、林道坂道を自転車で上り下りしていました。

私は家の周りの草取りや片付けをしながら、子どもたちの遊ぶ様子を時々覗きに行く程度でしたが、子どもたちの歓声は絶えることがありませんでした。

ご夫婦でおいでくださった、森下さんのお父さんは、子どもの頃山の斜面を利用して、大小迫の裏山でそり遊びをした思い出を話してくれました。牛舎の前では「懐かしいにおいがする」と言ってくださり嬉しくなりました。年齢を伺うと私の子どもと同年齢の世代でした。

自然と共にある、生き物で賑わう里山の素晴らしさを、子や孫へと伝えていけることを心より願っています。


放課後、遊びに来た子どもたち その2

2012年04月14日 | 綾里っ子

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昨日は、2年生6人がそろって飼育ケースや虫かごを持ってつむぎの家にやってきました。一昨日、2年生の教室で「つむぎの家では今ヤマアカガエルがたくさんの卵を産んでいます。」とお話をしたことが響いたようです。

「カエルの卵をオタマジャクシになるまで育てたい人は持って帰ってもいいよ」というと真剣になってため池から網で卵を救い上げていました。

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網ですくったカエルの卵を両手で持ち上げ飼育ケースに入れようとしていますが、つるんと手から逃げてしまい四苦八苦している様子、「気持ち悪い!」とか「わー、きれいな卵!」等といいながら持ち帰る卵をそれぞれに用意していました。

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カエルの卵のほかに、マツモムシやガムシなど生き物が網に入るたびに、顔をくっつけて覗き込んでいます。

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もう一つある浅瀬のため池に移動してきました。一番最初に走ってきたトモヤ君が「ドジョウがいた!」と驚きの第一声にみんな真剣になって探しています。

タネを明かすと、1週間前に10㎝前後のドジョウを200匹放流しました。まだ寒いせいかほとんどが土にもぐっていますが、たまに姿を見せ、物音には素早く反応して隠れてしまいます。もう少し暖かくなって水温が上がればドジョウが顔をだし、目を輝かせ泥んこになってそれを追いかける子どもたちの姿に思いをはせ、今からワクワクしています。

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ドジョウ探しで水をかきまわし、浅瀬のため池が濁ってしまったために、最初のため池に戻ってきました。2年生のハルちゃんとアイリちゃんにヨウ君も加わり、一段と賑やかになりました。「千田さ~ん、これなんですか?」と叫ばれて覗いてみるとケラ類の幼虫でした。どんな小さな生き物も見逃さない、生き物への興味・関心の強い綾里っ子たちが愛おしく思いました。

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その後は、木登りしたり、野原を駆け巡って5時近くまで遊んでいました。

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帰り際に、ヨウ君がアマガエルを見つけ捕まえました。「冬眠から覚めたばっかりで元気がないね。」というとそっと逃がしてあげました。そばにいたトモヤ君が「僕ほしい!」と捕まえると、「やっぱり、僕が育てる!」とヨウ君が飼育ケースに入れて持ち帰りました。

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5時のチャイムが鳴り、お迎えの車も見えていました。

一昨日、剣を作ってとねだっていたレン君に「世界に一つしかない剣だよ」とあげたホテイチクが気に入ったらしくて、昨日はそれを持ってつむぎの家にやってきました。それを見たと子どもたちが「僕もほしい!」「私もほしい!」と言いだし、「みんなで一度にほしい!ほしい!と言われると竹が足りないので、今度山に取りに行こうよ」というとヒナちゃんが「なんでレン君だけがもらえるの?」と反撃され答えに窮し、「数が足りるなら、そっと持って帰って!」と言うと「ありがとうございます」とヒビキ君はホテイチクを持って走って帰っていきました。平等・公平の難しさを感じた結末でした。


放課後、早速、遊びに来た子どもたち

2012年04月13日 | 綾里っ子

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昨日は、暖かな日差しで風もなく穏やかな日和、春の日差しを受けて、午後のんびりと庭の草取りをしていると、つむぎの家に一番近い5年生のミノリちゃんがまず遊びに来ました。

約束しているお友達が来るまでと、草取りを手伝ってくれたので、「今度の担任の先生はどう?」と聞くと「宿題いっぱいだすのがいや!」と、「そーね~、遊ぶ時間が少なくなるね~」などとお話ししながら待っていると、次々とお友達がやってきました。車で送られてきたユウカちゃんは八朔を半分に切ったものを持参し、私にも差し出してくれました。「どうしたの?」聞くと「おやつを食べる時間がないから持ってきたの」とみんなで仲良く食べていました。

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5年生が来てから、10分もしないうちに、今度は2年生の子どもたちがやってきました。午前中に綾里小に用事があって行った折に、「今つむぎの家では、ヤマアカガエルが卵を産んでいるよ」とお話したことで、カエルの卵に興味を持ち、見に来たようです。

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早速、網を持ってため池に走って行き、カエルの卵をすくっています。

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ヒナちゃんとカンナちゃんは、バケツに入ったカエルの卵を手ですくって「ウワー、プリプリしてプリンみたい!」と歓声をあげていましたが、レン君は「ぼく、いやだ!カエルがいい!」とさわろうとしません。

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その後、貝塚(貝置き場)からホタテの貝殻を拾ったり、川べりに転がっていた鹿の骨を見つけ、それらを手に思い思いに楽しんでいる様子ですが、レン君だけは不満そうです。

レン君は「千田さん、剣がほしい! 作ってください」とせがんできました。「どんな剣?」と聞くと、絵に描いて説明してくれましたが、そんなに簡単に、たやすく作れるものではないことを教えました。

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一方、5年生のユカちゃんは、水にさらしてあった小鹿の頭蓋骨に興味を持ち、ほしいと言い出したが、「これはホナミちゃんが、裏山で拾ってきたものなので、あげられない」というとあきらめてしばらく観察していました。

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剣がほしいと言っていたレン君に、ホテイチクを見せ「これはどう?しっかり握れ、先がとがっていてかっこいいよ!世界に一つしかない剣だよ」というと、ちょっぴり不満そうでしたが、両手に持って遊びはじめ、剣士気分になったのか、おとなしくなりました。

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犬のヤマトが散歩から戻ってきて、子どもたちと遊んでいますがカンナちゃんはまだ怖いようで少し離れたところからこわごわと覗きこんでいます。いつの間にか、2年のショウゴ君やカレンちゃんもやってきて一段と賑やかになりました。

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女の子たちは、満開のツバキの木の側に移動し、花を摘んで遊び始めました。一緒についてきた、レン君「なんで女はこんなのが好きなの?」とけげんな顔。

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カンナちゃんは椿の花を髪に飾り、かわいいポーズを見せてくれました。椿姫のように愛らしいですね。

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ホテイチクの剣を手にしたレン君は、ショウゴ君に戦いを挑んでいます。この後二人で、互いに剣を打ち合いチャンパごっこ、その勇ましさに感心しながらも、怪我をしなければよいがとハラハラしながら様子を見ていました。

そうこうしているうちに、ショウゴ君が体をひねった状態で転倒し、左足を挫いてしまいました。しばらく立ち上がれずにいたので、顔をのぞくと、痛さをこらえて涙していました。

その時、5時近くになっており、母親が車で迎えに来ていて駐車場で待っていましたので、背負って母親のもとに連れて行くと、「またか、この前もやったんだから~」とさらりと受け止めてくれ、ほっとしましたが、大事に至らなければと案じています。

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一方、5年生の子たちの様子を見に行くと、動作を止めたり、ポーズをとったりと、何やらわけのわからない遊びをしていました。

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「コマ撮り」と言って、撮った写真を合成して、愉快な作品を作っていました。

外遊びには最高の暖かな日よりでしたが、授業を終えた平日、一旦家に帰ってからのつむぎの家での遊びは、遊ぶ時間が限られ、午後5時のチャイムの音を背にして家路に帰る名残惜しそうな子どもたちの姿を見送り、今日もあっという間に一日が過ぎました。