ヒマローグ

毎日の新聞記事からわが国の教育にまつわる思いを綴る。

新しい職業教育

2018-08-12 08:26:53 | 我が国の教育行政と学校の抱える問題

「新職業」8月3日
 『eスポーツにかける』という見出しの特集記事が掲載されました。記事によると、eスポーツとは、『2024パリ五輪で追加種目での採用が取りざたされる』『第18回アジア大会では公開種目』である、『コンピューターゲームの対戦競技』だということです。つまり、野球やサッカーなどと同じ「スポーツ」なのです。
 そして、記事の中では、『プリゲーマー、西村直絋選手は12年から国内外のプロチームを渡り歩く』『高校3年生、18歳の相原翼選手(略)プロチームにもスカウトされ、将来はプロとしての活動も視野に入れる』など、職業としてeスポーツを選択する若者も現れていることが報じられていました。つまり、eスポーツ選手という新しい職業が生まれているのです。
 私はコンピューターが苦手です。スマホはもっていませんし、インスタグラムやツイッター、ラインなども名称だけを知っているIT脱落者です。ですからeスポーツという言葉は知っていましたが、実態は何も知りませんでした。この記事によって関心をもち、少しだけ調べてみると、数十億円規模の賞金の大会が開かれ、年収数億円という選手もいるとのことです。将来は、サッカーJリーグを上回る規模になるという予想もあるそうです。こうなられば、将来は我が子をeスポーツ選手にと願う保護者も現れてくることです。
 そういえば、かつてユーチューバーという「職業」が子供たちに人気であるという記事を読んだことを思い出しました。これも一部には年収数千万円という強者がいるそうです。ついていけないという感じです。
 しかしよく考えてみれば、プロ野球が始まったころは、野球をやって生活をするなんて、という見方があったはずですし、Jリーグが始まったときも、サッカー選手というのは大企業に所属して若い一時期だけ選手として、後は社員として生活していくという思い込みが抜けませんでした。スポーツに限らず、俳優でも歌手でもないテレビタレントなどという職業も、戦前には考えにくい職業だったはずです。
 今は立派な専門職とされている臨床心理士だって、50年前には「他人の話を聞いているだけで金をもらうの?」というレベルの認識だったと思われます。つまり、職業は時代の変遷と共に、新しいものが生まれていくのです。
 AIの発達普及でなくなる職業が話題になっています。しかし、10年後、20年後新たに生まれる職業については、余り話題になりません。20年前にeスポーツ選手やユーチューバーという職業など誰も思い付かなかったはずです。でも、今の小学生にとっては、10年後、20年後の社会は、自分が職業人として活躍する場です。それを見越した職業教育は可能なのでしょうか。プログラミング教育は、eスポーツにもユーチューバーにも直結しないと思われるのですが。
  

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