「経験則」2月23日
「医療を開く」という連載コラム欄に、東京女子医大名誉教授の岩田誠氏が、『「マニュアル医師」が増えている』というタイトルでコラムを書かれていました。その中で、岩田氏は、『自らの頭で考えない医師が増えている』『私が研修医になった時に、担当医から「学校で学んだことは臨床では一切役に立たないことを思い知るがいい」と言われた。それが大事なことだったと思う』『科学的な根拠に基づく医療は重要なことだが、同じくらい医師の「経験知」も軽視されるべきではないと考える』と書かれています。
この指摘は、重要です。私も同じことを感じています。最近の教員が、自らの「経験知」を高めることを重視しない傾向にあるように思われてならないのです。「経験知」は、本を読んだり、講師の話を聞いたり、教員同士が短時間討議したり、他人の授業を見たりしても高まっていきません。他人の書いた授業案と他人の作った資料をそのまま使って授業をしてみても、「経験知」を高めることはできません。
授業のねらいを明確に意識し、自分の学級の子供の顔を思い浮かべながら学習指導案を作成し、資料をつくり、具体的な発問までイメージし、授業に臨んで失敗を自覚し、しばらく落ち込んだ後授業記録を分析して失敗の原因を見つけ出し、その対策を盛り込んだ学習指導案を作るという繰り返しの中で、授業に対する「経験知」を高めていくのです。
授業は子供と教員が創り上げるものです。「よい授業」の基本的な原則はありますが、授業の重要な構成要素である教員が一人一人異なっているのですから、他人のサルマネではうまくいかないのです。ですから「経験知」は、教員一人一人が悩んで身に付けていくしかないのです。マニュアルはないのです。
教員養成段階での改革も、教員研修の充実も大切です。しかし、結局は、授業力は教員が日々の授業への取り組みに多くの時間と労力を注げる環境づくりこそが最も重要なのです。
「医療を開く」という連載コラム欄に、東京女子医大名誉教授の岩田誠氏が、『「マニュアル医師」が増えている』というタイトルでコラムを書かれていました。その中で、岩田氏は、『自らの頭で考えない医師が増えている』『私が研修医になった時に、担当医から「学校で学んだことは臨床では一切役に立たないことを思い知るがいい」と言われた。それが大事なことだったと思う』『科学的な根拠に基づく医療は重要なことだが、同じくらい医師の「経験知」も軽視されるべきではないと考える』と書かれています。
この指摘は、重要です。私も同じことを感じています。最近の教員が、自らの「経験知」を高めることを重視しない傾向にあるように思われてならないのです。「経験知」は、本を読んだり、講師の話を聞いたり、教員同士が短時間討議したり、他人の授業を見たりしても高まっていきません。他人の書いた授業案と他人の作った資料をそのまま使って授業をしてみても、「経験知」を高めることはできません。
授業のねらいを明確に意識し、自分の学級の子供の顔を思い浮かべながら学習指導案を作成し、資料をつくり、具体的な発問までイメージし、授業に臨んで失敗を自覚し、しばらく落ち込んだ後授業記録を分析して失敗の原因を見つけ出し、その対策を盛り込んだ学習指導案を作るという繰り返しの中で、授業に対する「経験知」を高めていくのです。
授業は子供と教員が創り上げるものです。「よい授業」の基本的な原則はありますが、授業の重要な構成要素である教員が一人一人異なっているのですから、他人のサルマネではうまくいかないのです。ですから「経験知」は、教員一人一人が悩んで身に付けていくしかないのです。マニュアルはないのです。
教員養成段階での改革も、教員研修の充実も大切です。しかし、結局は、授業力は教員が日々の授業への取り組みに多くの時間と労力を注げる環境づくりこそが最も重要なのです。