イズミル便り

IZMIR'DEN MERHABA

YAYLA SOLENI(ヤイラ ショレニ=高原祭り)

2007-06-29 00:37:51 | イズミル暮らし・イズミル案内

私達の伝統的高原祭りへようこそ!

先日の日曜日は、イズミルの北、マニサ県にあるSpil Dağı Milli Park(スピル山国立公園)へアンネ(義母)と姪っ子ビルテンを誘って4人でピクニックに出かけました。この日はちょうどここでKARADENIZLILER(カラデニズリレル=黒海出身者達)の集まりがあるので来ないかと夫の友達に誘われたのです。


KARADENIZと言えばトルコのチャイの産地としても有名です。

KARADENIZLIと言うと鼻が高く、目は青、髪の毛は金髪と言ったタイプが多く話す言葉も独特でひと目で黒海の人?とわかります。またトルコ人が好むFIKRA(フクラ=笑い話、とんち話のようなもの、私にはどうしてもこのFIKRAの笑いのツボがわかりません!)にはKARADENIZLIのTEMEL(テメル)が主人公のものが多く、トルコ人は親愛の情を込めて(たぶん)KARADENIZLIと呼び、その独特なKARADENIZLI方言を真似たりからかったりしています。ほかの地方出身者に比べて特徴が明らかなせいかわかりませんが、団結も強いようで毎年このようにエーゲ地方に住むKARADENIZLI達は一堂に会してお祭り騒ぎを楽しんでいるようです。


こんな屋台が一軒だけありました。日本だったら特産品を試飲試食させれくれるでしょうね。


これは近郊でとれるさくらんぼとプチ洋ナシ。小ぶりの洋ナシ初めて食べましたが激ウマ!2キロ買いました。


アフリカからの熱波は衰えを知らずこの日も朝からどよーんと暑かったのですがSPIL山を登るにつれ風が心なしか涼しくなり頂上のキャンプ場は日陰にいると暑さを忘れる爽やかさでした。昨年の4月にお弁当を持って一度来ているのですが、その時は数家族がいるだけの静かな場所だったのに、今回はどこにも腰を下ろす場所が見つからないほどの混雑です。ピクニック用のテーブルと椅子はとっくに先客がおり私たちは、松の木の下にシートを広げ持参したマンガル(バーベキュー)の用意をしました。今回は一応トルコ人風に肉、トマト、きゅうり、たまねぎ、包丁、まな板、皿、フォーク、ポットにチャイまで持参でしたがそんなの「ままごと?」と聞かれそうなほどKARADENIZLIの家族たちは家から台所と居間を全て運んだのではと思うほどありとあらゆるものがありました。まずは必須のじゅうたん!に始まりチャイを沸かす炭火のサモワール、大きな鍋釜、食器はもちろん水のタンク、赤ちゃんのベッド、ハンモック、ないものはテレビくらいでしょうか。女性たちはサラダを作り、ピラフを炊き、マカロニを茹でていつもの台所仕事です。写真を写しそびれてしまったのですが100家族以上がそれぞれみんな台所ごと引っ越してきた様子を思い浮かべてください!壮観です。さすがにどこの家もマンガル奉行はお父さん担当のようでした。日本人のお花見のようにおにぎりやおすし、おかずを色取りよくきれいな重箱に詰めて広げると言う光景はもしかして日本独特のものなのでしょうか?


見せるのが恥ずかしいけど・・・。ささやかにマンガル。でも美味しかった!

YAYLAと言う言葉は高原、台地という意味になりますが、牧畜業を生業としている人たちは、夏の間涼しい牧草地で牛や馬や羊たちを放牧するために、山の上の家(YAYLA)へ引っ越します。都会で生活をするようになってもそんなかつてのYAYLA暮らしが懐かしくて一日だけのYAYLA大移動を楽しんだのかもしれませんね。



頂上の広場では、大HORON(ホロン)大会が開かれていました。HORONというのはこれまたKARADENIZ地方の民族舞踊のこと。KEMENCE(ケメンチェ)と言う小さいバイオリンのような楽器やTULUM(トゥルム)と言うバグパイプのような楽器が奏でる早いリズムの音楽に合わせ、上半身はあまり動かさずにすばやい足のステップで踊ります。さしずめ村の広場で盆踊りと言った光景なのですがその素早い動きはKARADENIZ独特のリズムで私は大好きです。と言っても見ているだけで足がもつれそうですが。




あの熱狂と興奮(?)を写真ではなかなかお伝えできないのが残念です。

お昼前に始まり夕方私たちが出発する頃もずっと途切れることなく続いていました。KARADENIZLIたちのエネルギー恐るべしです。このHORONの様子をぜひご紹介してみたいと思い、YOUTUBEで探してみましたのでご興味のある方は下のリンクをクリックしてみてくださいね。



HORON男性版http://www.youtube.com/watch?v=kHsqhoDWAHU
HORON女性版http://www.youtube.com/watch?v=-vhsoAZohEA

HORONで検索して見つけたのですが、非常に私好み。よろしかったらどうぞ。
         →http://www.youtube.com/watch?v=U6k3ltyKSYE



私の勝手なKARADENIZLI像で書いてしまいましたが、
      旦那様がKARADENIZLIな皆様、
     「それは違う」と言うことがありましたらご指摘をお願い致します。




隣に座った家族からおすそ分け、挽き割り小麦入りのヤプラクサルマス。
      






☆現在のイズミル☆


25 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
1番~~~☆ (maviko)
2007-06-29 13:01:10
もしや1番のり~~~~~キャッ!!

yakacanさん好みの映像私も好き!!!音楽も最高にいい!!!

お茶大好き人間maviko黒海地方でたらふくおいしいお茶をのみたいです~~(><)
私の好きなKazim Koyuncuも黒海地方のリゼ出身なので行ってみたいです!!!
返信する
Unknown (不思議な世界旅行)
2007-06-29 14:51:25
yukacan家のマンガルも充分豪華ですよ。
周囲のKARADENIZLIさんたちが凄すぎたようですが。
ピクニックにも土地柄が出るのですね。面白い話です。
返信する
Unknown (ゆんちゃん)
2007-06-29 15:06:29
今読んでて初めて気がついたんですが、ヘブライ語でも「マンガル」のことを「マンガル」、「ヤプラクサルマス」のことを「ヤプラク」というんですよ。これってトルコ語からなのかな?「ヤプラクサルマス」って葡萄の葉の詰め物ですよね?!
それに、100家族ぐらいが同じところでマンガルをしているっていうのも、イスラエルの祝日を思い起こさせます。
一時トルコの占領下にあったからか、近いからか、似てることが多いですね。
返信する
Unknown (miki)
2007-06-29 21:51:54
楽しそう!トルコの生活が懐かしくなりました。ここは暑すぎでムンムンしています。たくさん人が集まっていますね。
返信する
Unknown (シィ)
2007-06-29 22:38:31
黒海地方の雨、、雨?どこ??ってくらい、雨降ってませ~ん!水不足でフンドゥクたちは病気です。遊び疲れと暑さ(炎天下の畑)で、くたばっていました。が、これを見て土・日のヤイラを早くアップしなくては・・と、yukacanさんに対抗意識を持つワタクシなのであります。(←とても敵わないけど)
100家族以上だと、軽く500~600人は居るってことでしょ?すごい集まりでしたね。どこでも台所仕様にしてしまうのは、KARADENiZLiLER特有なのでしょうか?yukacanさんちのマンガルも、充分美味しそう。やっぱりご主人が焼いてますね。最後のサルマは、パンジャル(カララハナ)サルマスだったら良かったのに。イズミル地方では手に入りにくいのかな?
HORON、これこれ!私がヤイラで撮ってきた民族舞踊、ほんのちょっとなので、動画で流すのが恥ずかしいだよー。
旦那様がKARADENiZLiなのですが、何も言う事ありませんです、はい。
返信する
mavikoさん (yukacan)
2007-06-30 06:30:21
一番乗りありがとう!
かっこいいですよね~。グルジア方面の方たちなのかしら。
本場で飲むチャイはまた違うのかな。私もリゼは行ったことがないので行きたいと思っています。
KAZIM KOYUNCUってこの前mixiで紹介されていた人ですよね。黒海の人って長髪が多いのかしら。夫の友達もはげているのに髪の毛伸ばしてるんだよな。
返信する
不思議な世界旅行さん (yukacan)
2007-06-30 06:34:57
ありがとうございました!決して豪華ではありませんが外でみんなで食べると何でも美味しいですよね。
KARADENIZLIさんたちはほんとに力の入れようが違っていましたよ。バスを仕立ててやって来ていましたから…。
マンガルもそれぞれ違う味付けをしているようでのぞくのも面白かったです。因みにうちはいつもタイム、塩、にんにくで味付けします。
返信する
ゆんちゃんさん (yukacan)
2007-06-30 06:39:55
Mangalって辞書を見たらアラビア語起源になっていました。ヤプラクサルマスはおっしゃる通り葡萄の葉の巻物のことですが、ヤプラクがそれに該当するヘブライ語なのですか?オスマントルコの影響なんでしょうかね。
私もこんなにたくさんの人たちがマンガルしている風景を初めて見ましたよー。イスラエルのお祭りも楽しそうですね。色々影響しあっていることがたくさんありそう。
返信する
mikiさん (yukacan)
2007-06-30 06:42:00
トルコの生活懐かしいでしょう~?早く帰ってきてください!特にネヴィシェヒルは湿気もないしきっと快適ですよー。凄い人出でした…。でも広い国立公園だったので気持ちがよかったですよ。
返信する
シィさん (yukacan)
2007-06-30 06:49:28
えー!雨降っていないのですか?天気予報では黒海地方全部雨マークになって気温も27度なんて書いてあったから猛烈にシィさんを羨ましがっていたのにーっ。フンドゥクにも影響しているのですね。それは大変、雨乞いをしなければ!
土日のヤイラ更新楽しみにしているんですよー。私もシィさんに対抗して頑張ってみました。
どこでも台所仕様にしてしまうのはKARADENIZLI特有のものかどうかはわからないけど、この前来た時にはここまでフル装備している人たちいなかったよー。
うちは誰といっても必ず夫にマンガル奉行の役が回ってきちゃうのよね。ほかの人たちマンガルセット持ってないんだもの!
カララハナサルマス食べてみたい!でもこのブルグル入りのサルマも初めて食べたのですがとーっても美味しくて癖になりそうでした。イズミルでも売っているみたいです。
HORONの動画があるの?見たい見たいー!
「恥ずかしいだよー」ってなんかKARADENIZ風になまってる?楽しみにしてます!
返信する

コメントを投稿