イズミル便り

IZMIR'DEN MERHABA

HAVA TEYZE(ハヴァテイゼ=ハヴァおばさん)

2006-11-29 21:18:17 | イズミル暮らし・イズミル案内


隣のアパートに住むハヴァテイゼ、私のことを「私の娘のようなもんだ」と言ってくれ「旦那のことを絶対離すんじゃないよ、ここはイズミルなんだからね」といつも言います。足が痛くて杖をついているくせに交通事故や泥棒、火事等の事件が起こると誰よりも早く現場にいるハヴァテイゼのことを私たちは「MUHTAR(ムフタル)」と呼んでいます。


※MUHTARと言うのは市、区に含まれる地区として最小の行政単位の長のことです。担当地区の中に小さな事務所を構え(この地区の本当のムフタルは女性で旦那さんの靴修理工房にムフタル事務所を置いています)住民管理や選挙名簿の管理、地区の問題などを把握しています。


ハヴァテイゼはいつもベランダから表を行き交う人を眺め、知らない人でも知っている人でもお構いなしに何か話しかけないと気がすまないようです。子供を呼び止めて買い物をさせたり、もちろんゴミをポイ捨てする人には「ほらそこのゴミ!ゴミ箱に捨ててよ」と怒ったりしばらく見かけない人がいると「○○はどうしてる?」と尋ね、まさにムフタルなのです。


どんな時にも踊りたいトルコ人。白い車の前で仁王立ちしているのがハヴァテイゼ。

昨晩、夫の帰りはまだかとベランダに出るとハヴァテイゼのアパートの前が煌々と光って人だかりがしています。何か事件?と隣を見ると友達のアルズもベランダに出ています。何事か聞くとハヴァテイゼの住まいの下の階に住む孫が今晩ASKER(アスケル=軍隊)入隊の為にイスタンブルへ出発するのでその見送り軍団が来ているとのこと。ここ4・5日毎晩のように家の中では見送りパーティーでうるさかった…じゃなくて、賑やかだったのだそうです。いよいよ出発の夜、向かいのアパートの前の駐車スペースをあけてもらい、そこに椅子を持ち出し、ZURNA(ズルナ=オーボエに似た音を出すトルコのお祭り騒ぎに欠かせない楽器)とDAVUL(ダヴル=大太鼓)の楽団2人(!)も呼ばれて賑やかな音楽で親戚や友達が踊りを踊りだしました。1時間以上続いた儀式(?)の後、集まった人と抱き合いキスをし、胴上げをされた青年は「EN BUYUK ASKER BIZIM ASKER!(一番強いアスケルはわれらのアスケル)」と言う連呼に送られてトルコ国旗がバンパーの上に飾られクラクションを鳴らし続ける車でイスタンブル行きのバスに乗る為OTOGAR(オトガル=バスターミナル)へと旅立っていきました。


ハヴァテイゼのベランダの前にはトルコ国旗となぜかサッカーチームベシクタシの旗が。



※トルコには徴兵制度があり20歳を迎えた男子が対象となります。
①3年制の高等教育機関卒業生およびそれ以下の教育を受けた兵役対象者は、兵長もしくは一般兵として15ヶ月間。
②4年もしくはそれ以上の学部や高等教育機関の卒業生は、予備将校として12ヶ月間。
③4年もしくはそれ以上の学部の卒業生において必要以上の人材については、兵長または一般兵として6ヶ月間。
④国外在住の労働者および雇用者は外貨支払および21日間。
 在日トルコ大使館HP「トルコ一般情報」より





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34 コメント

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孫の入隊 (madamkase)
2006-11-30 00:49:07
お久しぶりです。
3ヵ月に一度入隊があるんでしたね。
その時期はどこでもいっとき賑やかになりますね。
オトガルなんかすごいですよ。
何回か出くわしましたが、みんなでバスの前をふさいで踊りまくるので、バスも思うようにすいすいと出発できません。熱い民族だなあ、といつも思います。

ハヴァテイゼのお孫さんが無事任務を終えて戻れますように。
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madamkaseさん (yukacan)
2006-11-30 07:38:13
こんにちは!お忙しそうですね。イスタンブルは法王訪問で今日から厳戒態勢でしょうか。
オトガルすごいの!私も見ましたよ~。一回はイスタンブルのハレムオトガルの向かいにあるホテルに泊まった時に夜中過ぎまで騒ぎが続いていました。イズミルでは友人を見送りに行った時に、同じバスにアスケル行きの人が乗っておりそのバスが出発する時に国歌斉唱でした。関係ない人も一緒になって斉唱。バスもちゃんと止まって待ってくれるんですからほんとに熱いですよね。
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トラックバック (シィ)
2006-11-30 08:55:15
トラックバックありがとうございます。
いつもアダルト系のトラックバックばかりだったので、yukacanさんが初めてです。
アスケルについて、ちゃんと調べてあるココとは大違いなのに…私のにっ記(ブログ)では内容不足で恥ずかしいデス。
が、私もトラックバックさせていただきますね!

前にアスケルに行くのが嫌で、逃げていた人が、捕まって手錠をかけられたままバスに乗る姿を見たことがあります。
中には行きたくない人もいるんだなぁと思いました。
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ゴメンナサイ! (シィ)
2006-11-30 09:03:46
トラックバック、どうやってやるのか解りませんでした。
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どうも~♪ (JapanSFO)
2006-11-30 12:23:21
こんにちは
早速遊びに来ました!

トルコに住んでいるとの事!
かなり驚きました~☆
食べるものもここなんかと比べ物にならないくらい違うのでしょうね!

海まめ(おかひじき)の記事読ませていただきました!
日本にもあるんですね~!全く知らなかったです!
今度この季節になったら ヨーグルトサラダとかき揚げを試してみたいな~♪
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ごぶさた~。 (きいのこ。)
2006-11-30 14:08:24
アスケル行くってトルコじゃ結構な『男の人生の一大イベント』的だよね。(=_=)
しかし、そのために鉄砲撃ったりするのは上に向けてでも危険だからやめて欲しいなぁと思うワタシ。
この間、嫌だ嫌だがつもり積もって(?)ハイジャックしたバカモノもいたねぇ。そういえば。

でも、ゴミを捨てちゃ駄目!とか、地域の目として指導できる人がいるって大事なことよね。すごくいいと思うよ。今のニホンにはそれが足りないし、出来ないからねぇ。(うっかり指導すると、怪我をするって・・・。)

アイコン使ってくれてどうもありがとう。
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Unknown (不思議な世界旅行)
2006-11-30 14:54:49
一昔前の日本もこんな感じだったんでしょうね。

トルコではサッカーで活躍すると徴兵免除とかあるのかな。
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Unknown (miki)
2006-11-30 16:24:41
havaおばさん、havaと言う名前があるのですね~。うちの子供たち、よく「ハヴァ アティヨルスン!」と喧嘩しています。ツバが散ったとかそんな感じみたいなのですが。
旦那さん、いつも帰りが遅いのですか?日が暮れるのが早くなったので、夕方には真っ暗になってしまいますね~。
今でも鉄砲打ったりしているのですか?テレビの中のことだけかと思っていました。アスケリの儀式には近づかない方がいいですね。
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Unknown (ウータン)
2006-11-30 23:54:37
我が家もこの夏は何軒かありました。すべてアスケルのためか知りませんがZURNAとDAVULがやってきて踊る踊る それも真夜中です。一番ひどかったのは夜の1時半にはじまり、1時間近くやってて寝れませんでした。
オトガルでも見たことがありますが トルコの人ってほんと“熱い”ですね~
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兵役 (koepekkaya)
2006-12-01 05:51:59
初めて音楽つきで踊り狂っている(?)人たちを見たときは、驚きました。トルコには本当に踊りがいつもついてきますね~!!
うーちゃんが4年前に兵役に行ったときのところ思い出しました。(かなり遅く行きました・・・)アンネアンネとアンネがおお泣きしていたんですよね~もちろん帰ってきたときもおお泣きしていましたが。。。。男の人にとって兵役は人生において、いろいろな意味で大きなイベントですよね
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