イズミル便り

IZMIR'DEN MERHABA

Piano Koncertosu La minor.Op.16(ピアノ協奏曲イ短調作品16)

2008-03-28 18:11:46 | イズミル暮らし・イズミル案内


小学生の頃から高校までブラスバンド一筋だった私、音楽はたいていのジャンルが好きですが、やっぱり音響のよいコンサートホールで耳にも脳にも心にもやさしく響くクラシック音楽は一番。トルコでは「ぴあ」やコンビニでチケットを売っているわけでもなくコンサート情報をキャッチするのがなかなか難しいのですが、今回は2年前にも出かけた「イズミル国立交響管弦楽団」、しかも日本人で名誉常任指揮者の「大沢可直さん」が再びタクトを振るとあっていつもなら夜の外出を渋る夫も「行こうか」と軽く返事をしてくれました。

 会場前にあるイスメットイニョニュの銅像。

場所は前回同様イズミル見本市公園内のイスメットイニョニュ文化センター。因みに「イスメットイニョニュ」と言うのはイズミル出身のトルコ共和国第2代大統領です。

日本だとたいていコンサートは19時開演と言うものが多いと思うのですが、今回は20時開演で夫が帰って食事を済ませてからでも十分間に合う時間でした。会場までは家の前からバスに乗って一本、本来なら歩こうと言いかねない夫もこの日は雨が降りそうだったのでバスに乗ることが出来ました。

 当日のプログラム。

まず第一部は「Edvard Grieg(エドヴァルドグリーグ)」「ピアノコンチェルト16番」でした。グリーグという作曲家はそれほどなじみのない名前かもしれませんが、このピアノコンチェルトの印象的な冒頭は必ずお聞きになったことがあるでしょう。





ソリストはイズミル出身のピアニスト「Elvan OGUT」さん。さすがに身内びいきもあってか弾き終わった瞬間「ブラヴォー」と大喝采でした。
   
  ♪グリーグのピアノコンチェルトはこちらのブログで視聴ができます♪
   「クラシック名曲サウンドライブラリー」






第二部は映画音楽。往年のスクリーンミュージック、タイトルはぴんと来なくてもイントロを聞けば誰しも「ああ」と思い出す懐かしい曲ばかりで心地よいメロディーに身を委ねることが出来ました。指揮者の大沢さんは曲目の解説等は英語でなさるのですが私にもわかりやすい説明で時にユーモアを交えてイズミル市民に愛される名誉常任指揮者ぶりを発揮していらっしゃいました。こういう時は本当に日本人であることを誇りに思い愛国心が溢れて来てしまいます。

 
タクトならぬマイク片手の指揮者大沢さん。

ある曲を演奏する為にタクトを振り上げた瞬間、ぱっと客席に振り向いて手にしていたのはタクトではなくマイク!なんとその曲をなかなか素敵なテノールでオーケストラの演奏をバックにフルコーラス歌われたのです。もうこの時は観客全員がスタンディングオーベーション!大沢さんも「今日一番の拍手でしたねえ。もしかして指揮者の歌がよかったからですか?」と笑わせていました。



全ての演奏が終わり、大沢さんとオーケストラの団員もご挨拶、名残惜しそうにいつまでもステージにいる大沢さんを一人残して団員達はさっさと楽器を持って退場していきました。さすが国家公務員!

気持ちのいい春の宵、コンサートが終わって人気のない公園を歩きながら心がしっとり潤ったのを感じて家路につきました。



☆☆☆サマータイムが始まります☆☆☆



3月30日の午前3時に1時間時計が進みます。日本との時差は7時間から6時間になります。
例年は10月にまた元に戻す事も合わせて発表されていましたが、今年はその発表がありませんでした。
通年サマータイムを適用することが検討されているようです。
 





近所の公園の藤の花が満開です。
            






☆現在のイズミル☆


22 コメント

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うらやましいー (Andi)
2008-03-28 18:37:54
素敵な夜の外出でしたね。私もいつかIzmirで、大沢さんの指揮と歌を堪能させていただきたいです。

藤の花も見事に満開ですね。本当にきれい!
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Unknown (miki)
2008-03-28 20:20:20
たまには静かに音楽を聴くのもいいですね。もう何年も静かな環境がないのでうらやましいです。
ブラスバンドをしていたのですね。何の楽器を演奏していたのですか?
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素敵! (ウータン)
2008-03-28 20:56:06
いつ来てもyukacanさんってトルコ生活満喫されてうらやましいー、トルコで娯楽情報を得るのってほんと難しいです、上の子にスポーツを習わせたくってあちこち問い合わせても小学校に行ってからと断られます。でも連れて行ってる人もいるんです。どこから得るんでしょうか?
クラシックいいですね~でも指揮者の大沢さんを残してさっさと帰ってしまう団員達笑っちゃいました。
さすがトルコ!
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羨ましいです (idil)
2008-03-28 22:33:09
 クラシックの演奏会はアンカラにいたころに行ったきり・・・でもだんなさまもおやさしいこと・・!
 私事ですが実は今年も転勤の可能性がでてきていて、イズミ-ルももちろん希望先の一つなんですけど-実現したおりにはご一緒させてくださいね。だんなの家族はクラシックを聴くのは母だけなのですが、でも映画音楽とかならだんなも好きだし。切符買ったりするのって面倒ですか、そちらでは?以前アンカラでは、会場に行かないと切符が買えないことが多くてすごく不便だったので・・
 私は危うく?音大を希望させられそうになったくらいのピアノの虫(母の強制で)で(小学校のとき無理やり西日本のピアノコンク-ルの予選を受けさせられて、もち予選落ちでしたが幼馴染が同時に受けて、彼女は西日本1位となり現在はヴァイオリニストの妹とミラノに住んでます)いやいやだったのが今では懐かしくてMEZZOというクラシック音楽やバレエ中心のTVを観るのが楽しいんですよ。
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素敵! (ななふし)
2008-03-28 23:04:13
生のオ-ケストラは、もう数十年聴いておりません。
ヨ-ロッパなどは日常的にあるようですね。それもリ-ズナブルな料金で。本当に羨ましいです。

今はもっぱらBS放送のクラッシクコンサ-トを楽しんでおります。

今日は古いレコ-ドの整理をしていました。
バックハウスのベ-ト-ベンピアノソナタ30,31,32が出てきました。以前はよく聴いていたものです。
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Unknown (yokocan21)
2008-03-29 04:27:40
グリーグのピアノコンチェルトだなんて、渋い選曲ですねぇ。トルコのクラシックコンサートて、もっとメジャーな曲をやるんだと思ってたら、結構やりますね!トルコのクラシックコンサートって、子供も入れるらしいですね。ヨーロッパや日本と違って、敷居が低いというのか、いいことですよね。
yukacanさんもクラシックお好きでしたら、idilさんも書いてらっしゃる「MEZZO]はよく観てらっしゃるのかな?
藤の花、はぁ、お見事♪
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Andiさん (yukacan)
2008-03-29 05:40:06
イズミルでは娯楽の選択肢が少ないですね。コンサートホールを見ると大沢さんやオーケストラのメンバーが気の毒になりますよー。

藤の花、きれいです。一緒に桐の大木があってこれも咲き誇っていました。
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mikiさん (yukacan)
2008-03-29 05:41:25
たまにはこういう時間が必要です。mikiさんにはまだまだ当分お預けかなあ。旦那様の趣味は何なのかしら…。仕事?
ブラスバンドではフルートを吹いていました。
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ウータンさん (yukacan)
2008-03-29 05:45:58
トルコ生活満喫してますかー?本人はまだまだだと思っているのですが…。トルコの娯楽情報、インターネットで調べても時間とかチケットの値段とかまともに書いてあるページが滅多にないんですよね。わざとやっているのか理解できません。
お子さんのスポーツ、やっぱり口コミですかね。それとコネ?やっぱりトルコ人のお友達に聞くのが一番早いのかしらね。いいところが見つかるといいですね。うちの近所でも区が子供対象のスポーツクラスを無料で開いているようです。
さっさと団員達が帰ってしまって大沢さん、寂しそうでしたよ。
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idilさん (yukacan)
2008-03-29 05:51:00
アンカラだったらコンサートもたくさんありそうですね。夫もクラシックなんて興味がないのですが、大沢さんファンなもんで拒否できなかったのでしょう。
え、もう転勤ですか?今度はイズミルでしょう?そんな予感がするわー。こちらこそぜひご一緒させてくださいねー。このコンサートのチケットは当日窓口で開演時間ぎりぎりに購入しました。しかも会場に入って座席番号を探していたら「空いているところどこに座ってもいいですよ」と言われました。一応インターネットでチケット購入サイトみたいなのを見たのですが、そこでは2席しか空きがないとかだったので当日券を買ったほうがいいだろうと判断したのです。
ピアノの虫のidilさん、このピアノコンチェルトもお弾きになるのかな。MEZZOって普通の地上波しか入らない我が家では見れない?
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