イズミル便り

IZMIR'DEN MERHABA

TEKERETTSUNOPA(てけれっつのぱ)

2010-05-26 00:05:12 | JIKAD・トルコにおける日本年


戊辰戦争から開国、文明開化へと進む時代。
それまでの価値観は崩壊し、今日の平安が明日には過去のものとなってしまう、そんな時代であった。
旗本の娘でありながら没落し、芸者となった一人の女がいた。その女を思慕し、見守りつづける男。
その女を妾とした薩摩出身の官吏とその妻。女を助ける主人思いの女中。
そして、いつまでも一人前に成り切れないごろつきや謎の混血娘……。さまざまな人生が激動のうちに流転する。
その運命に流される者もいれば、立ち向かい、抗い、力強く生きようとする者もいる。
幸も不幸も全てを呑み込み、さまざまな糸がもつれあいながら、物語は進んでいく。
(劇団文化座ホームページより)



「てけれっつのぱ」って何でしょう。イスタンブル、エスキシェヒルでの公演を終えた「劇団文化座てけれっつのぱトルコ公演」の最終公演地はイズミルでした。
開演前の暗転の舞台にはひざ掛けの緋色が美しい人力車が。




もちろんJIKAD会長ARZUさんのスピーチも欠かせません。

特に予習もしないまま出かけたドクズエイリュル大学サバンジ文化センター、とても心地のよい時間を過ごしました。日本でもこういうお芝居は滅多に見たことがありませんが、俳優さんたちの流れるような動きに目を奪われ、そして最後にはすっかり感情移入してしまいました。



周りのトルコ人からは「とてもいいわねー」「全然飽きさせないよね」「動きがすごい」などなど好意的なおしゃべりが聞こえてきました。涙もろい我が夫、最後の5分ほどでやはり涙をぬぐっていましたよ。
舞台の左右にトルコ語字幕が出るのですが、見なくてもいいのについつい「トルコ語ではなんと説明してあるんだろう」と余計な興味で見てしまったので目が疲れてしまいました。



「てけれっつのぱ」の原作者・蜂谷涼(はちやりょう)さんも会場にいらっしゃり、観客から大きな拍手を受けていらっしゃいました。このお芝居が舞台の小樽出身とのこと、他の作品も読んでみたいなと思いました。






会場から我が家までは徒歩で20分ほど、ひんやりとした初夏の心地よい海風に吹かれながら、アサンソルからの夜景も久しぶりに眺めながら帰ってきました。






字幕スクリーン。
お越し頂き誠にありがとうございました。またお目にかかりましょう。

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28 コメント

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Unknown (Andi)
2010-05-26 07:19:49
Yukacanさん、すっかり日本年を満喫していますね。うらやましい!トルコでこんなお芝居が観られるなんて! 私が行く頃には何かあるかしら?

なるほど、字幕が舞台の左右に出るんですね。これは賢い。メフさんも楽しめて(泣けて?)よかったですね。その上、こんなにきれいな夜景を眺めながらご帰宅とは!
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Unknown (コウイチ)
2010-05-26 11:14:54
この様な文化の交流といいますか、紹介がトルコという地でも行われているのですね。
何かとても素敵な事だと。
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Unknown (cake)
2010-05-26 15:24:32
日本でも都会に住んでいないと、このようなお芝居は観られませんね。yukacanさん、イズミルに居て良かったですね。面白そうなお芝居で、原作にも非常に興味が持てました。
人力車は、一度乗った事があります。子供の頃、何かの拍子に乗せて貰ったのでした。今時の若い人だと、観光地にでも行かないと、人力車そのものも見たことがないのでしょうね。トルコの方々は、どんな風に感じたのでしょう。今でも走っていると、思っているのでしょうか。
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Unknown (AYA)
2010-05-26 15:42:05
いいお芝居を旦那さまと鑑賞できてよかったですね。日本語のお芝居でも、字幕だけで涙が出るほど理解できるものなんだなぁと感動しました。
この文化センターは何人入れるんですか?
ARZUさんを写真で拝見して嬉しいです。
その節はありがとうございました。デニズリの状況が進展したらまたお知らせしますね。
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夜景ステキ♪ (ひよ)
2010-05-26 16:07:08
トルコの方々の好意的な反応、嬉しいですね~。時代背景など、ちょっと海外の方には設定が難しいかなと思われるようなことも、俳優さんたちの力を持ってすれば、かる~く乗り越えられるんですねイズミルで「日本年」を満喫していらっしゃるyukacanさんが、とってもうらやましいです。

そういえば、人力車の製造は、我が故郷の会社が大半を占めていると聞いたことがあります。この人力車も、もしかしたら同郷かも~
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Unknown (aya)
2010-05-26 19:31:15
yukacan さん、こんばんは!
トルコにおける日本年かなりいろんなイベントうがあるようでうらやましいです!
日本ではこんなにトルコのことを紹介するようなイベントをしてるのでしょうか・・?
私の住んでいる地域では、トルコ協会があってトルコに触れる機会があってうれしいですが、日本でももっとトルコのことを知ってもらえるようなイベントがたくさんあればよいですよね
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お芝居観たい!! (そふぃー)
2010-05-26 23:37:03
充実した日本年ですね!
地方にいると、なかなかお芝居は観れません。
いいなぁ~~
字幕でお芝居を観る経験はありませんが、
メフさんは感受性が豊かなんでしょうね☆
素晴らしい夜景にうっとり~~
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お久しぶりです!! (めぐっち)
2010-05-27 01:55:09
ご無沙汰しておりま~す。

ここ数件のブログを先程まとめて読みました。
エキンコレッジの子ども達、本当に素直そうで可愛らしい!!
こういう学校に子どもは入れたいと思いました。
そして、イズミルで日本年行事はつつがなく進行していますねぇ。
アンタリアはさっぱりです。
なーんにも無いのよ。残念。
やっぱ イズミルに引っ越さないとって事かしら?
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私も見ました~ (TAKAYA)
2010-05-27 02:38:47
なんと!私もトルコの友人と見に行ってました!
蜂谷涼さんと休憩中、外でお会いして、お話しましたよ。
私のトルコの友人も感情移入し、感動してました。
とても、いい芝居でしたね。
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Andiさん (yukacan)
2010-05-27 05:35:28
そうですね、本当にブログの話題もすっかり日本年一色です。7月にカマンカレホユックと言うヒッタイトの遺跡へのツアーがあると思います(日本の中近東文化センターが発掘中)。カッパドキア等へもついでに行くとか言っています。参加する?
私達は真ん中より後ろに座っていたので舞台も字幕もちゃんと見れましたが前の方の席の人は見にくかったと思います。
メフは何に泣いているんでしょうね。人情に泣けたのかな。この夜景を見にいらっしゃいませんか?
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