イズミル便り

IZMIR'DEN MERHABA

SASALI KUS CENNETI(ササル・バードパラダイス)

2012-03-09 14:34:13 | イズミル暮らし・イズミル案内

3回目のCEMREが大地に落ちて、イズミルにもいよいよ春が駆け足でやってきました。朝晩はまだまだ寒いけれど昼間はもうコートを脱ぎたくなるような陽気です。

我が家の西側の窓からイズミル湾を眺めると、天気のよい日や干潮の時などにかなた向こうの海の中に小さな島の様なものがうっすら見えることがあります。そしてその向こうには台形型の低い小山の様な地形、これがイズミルの郊外CIGLI(チイリ)市SASALI(ササル)にあるKUS CENNETI(バードパラダイス)だと気がついたのは、この日曜日のことでした。

                                  抱卵地域につき立ち入り禁止。

お天気に誘われて、イズミル湾をぐるっと25kmほどドライブ、CIGLIのKUSCENNETIを目指しました。GEDIZ DELTA(ゲディズ三角州)、CAMALTI(チャムアルトゥ)塩田地帯に広がる8000ヘクタールのKUS CENNETI、絶滅の危機にあると言うTEPELI PELIKAN(ニシハイイロペリカン)やフラミンゴ、コウノトリ、YALI CAPKINIというイズミルのシンボルになっている鳥など205の種類が住んでいるそうです。渡り鳥の通り道になっている為に、年間50.000羽もの鳥が訪れます。

またこのCAMALTI塩田はトルコの年間塩需要の60万トンの塩をまかなっているとか。KUS CENNETIの敷地に入るとすぐに羽を休めるフラミンゴたちがたくさん見えて興奮。そこから8kmほど行ったところに車を停めるとその先は徒歩か自転車のみ。ずーっと続く一本道を両脇に見える鳥達を眺めながら歩きます。まだまだ風は冷たく帽子に手袋をしてかなり歩いたところでようやく身体がぽかぽか暖かくなってきました。

実はフラミンゴ達が群れになってはばたく姿を期待していたのですが、のどかな昼下がり、みーんなのんびり餌をついばんでいるのか羽を休めているのか、あまり動きがありません。たまにバタバタバタとちょっとこっけいな姿で飛び立つフラミンゴを必死にカメラで追う夫。数分おきにそんな光景が見えるのでまるで飛行場の様でした。

 

歩き始めて5km地点に家から見える台形型の山に到達したのです。ここから更に5km行くとLEUKAI(レウカイ)という遺跡があります。紀元前383年ごろ出来た都市の様です。この都市は他の都市から独立していた為、独自の硬貨を鋳造していましたが、その硬貨には鶴の姿があったそうで、2000年以上も前からこの辺りが鳥達にとって大切な場所だったことがわかります。

                                                                                       http://www.kenthaber.com/ege/izmir/urla/Rehber/antik-kentler/leukai-leucae より拝借。

遺跡に行くのは途中でめげてしまったのですが、高台に上ってみるとどこまでも続くGEDIZ DELTA、今更ながらトルコは広い!などと思いながら歩いていると夫の「あ!」と言う声。そこには紫や薄いピンク、真っ赤など色とりどりのこんな花が咲いていました。一面の花畑ではないけれど控えめに健気に咲いている花、おそらくANEMON(アネモン=アネモネ)の一種ではないでしょうか。

美味しい空気を吸いながら歩いた10km、とっても気持ちがよかったけれど実はフラミンゴやペリカン、かもめなどイズミルのもっと中心地に近いところでもけっこう見ることができるので、こんな遠くまで来なくてもよかった?と思ったものですが、この花を見ることができてウォーキングの疲れも吹き飛んだようです。

そして家に戻って、もう一度西の方を眺めてみると少し前までその上にいた台形が見えて、また興奮してしまったのでした。

 

 

 

別の場所にいたこの鳥、なんでしょう。年寄りのフラミンゴ?サギ科の鳥?

   

☆現在のイズミル☆

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