浜野巌治


博多湾の浜辺に住む頑固ジジイです。

ハゼ

2005年09月26日 | 日記・エッセイ・コラム

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きょうは快晴。桜の木の上に残月が見えますか?

「デッサン」を習う日だ。

吹く風が気持ちいい。那珂川を渡る。いつもの癖で橋の上から水底をじっとうかがう。いるいる!ハゼがうようよ泳いでいる。しかも大きい。餌をつけて糸を垂らせば20~30匹はまたたくまに釣れそう。小学校、中学校、高校時代、良くハゼを釣ったなあ…近所のおじさん、ガキ大将などが釣りの師匠だった。おじいには身近なところにまだ弟子がいないのが寂しいぞ。

ハゼのことを忘れてデッサンに没頭する。2時間、若い女性のモデルさんと向き合う。あっという間にトキが過ぎる。N.K先生にデッサンとは縦横の線、あるいは斜線で作る網目の大小で濃淡を生み出し、物体の存在を描くことを教わる。1万円札に描かれている福沢諭吉の肖像画を良く見ると顔の表情、着物まで、小さな線が合わさり重なり、人物像を作っているのがわかる。何気なく日常みていても何も判らないままに見過ごしているが、ひとつ教わると新しい世界が開けることを発見。習うということは人間の智慧の集積を一瞬のうちに自分のものにできるということだ。9月5日の1回目に比べると、少し上達した。

かつて、パソコンを自分でようやく動かせるようになるまで本を見たり、友達に電話で聞いたり1週間もかかったが、パソコン教室ではわずか1時間で教えてくれたことを思い出す。

ハゼ釣りだって、マゴがジイに教われば、1日で釣り名人になれる。教わる、習うことは何とスバラシイ!オジイは大学の4年間、夜間(二部)ということもあったが、勉強しなかった。ひたすら単位習得のみに目が行き、本当の自分の勉強をしなかった。反省!森羅万象、オジイはこれから勉強するぞ!

あなたのママが、懸命に料理のこと、掃除のことを教えようとしているらしいね。いつかあなたが、あなたの子供に同じようにものごとを教えるときが来る。ライオンも虎もご先祖様から引き継いだ生きる智慧を一所懸命、子供たちに伝えるのだという。きちんと教えないと、厳しい自然界では子供たちが生きていけないかもしれないのだから。