こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

心 得 違 い

2017-01-22 05:22:20 | Weblog
電気自動車関連技術の展示会

を最終日の一昨日

覗いてきた

本質的な課題解決に寄与する

技術革新

と呼ぶに相応しい成果

との出遭い

は残念ながらなかった


蓄電デバイス



モーターに関する出品が

相変わらず多く

本質的な技術革新

に迫る内容に触れる機会は

得られなかった


差別化を実現するに足る

進化らしきものは

モーターの制御系に追加するための

インバーター制御の導入促進

に関する出展が一社あり

それ以外に

特色のあるものが

一例あった


蓄電デバイスの特徴

であるDCでの出力を利用して

周波数制御を組み込むことで

走行性能を向上させる

という概要技術


この程度のことは

鉄道分野では

早くから採用されていて

その実績は多くある

とりたてて公表する

必要性があるとは思えず

出遅れた感のある出展に

隔世の思いで

ブースの前を通り過ぎてきた


鉄道分野でそれは

VVVF(可変電圧・可変周波数)

と呼ばれている既存の方法の

EV化

であるにすぎなかったからである


電圧を高める方法で

周波数変動を引き起こし

それによる磁場変化

を強制的に与え

走行速度を効率的に高め

差別化を強調した

という程度の応用技術

交流電源を前提とする方式なら

インバーターなど

搭載する必要のない仕組み


EVに用いるためのモーターを

直流制御から

交流制御へと切り替える

という発想の転換は

有意義なものではあるのだが

電源系に技術革新が起きたとき

出力系が蒙る結果

の違いについては

何も想定されていない

ということが

そこからは明らかに

読み取れた


すぐに陳腐化する技術であるならば

短命に終わる覚悟を承知の上で

世に出す

というのがメーカーの責務

製品には

残るべき根拠

が第一印象として

何一つ

伝わってこなかった


電気自動車の黎明期は

既に通過したようだが

普及期前夜という段階


急ぐべきは電源系の

革新的な技術開発だけなのだ

その他の枝葉の部分を仕上げたところで

基本構成の概念が

根底から覆される事態

がやってこないとも限らない

思い付きで行動すると

思いもよらない損失に

後で苦しむことになる


消費者に分かりやすくするために

二次電池の容量

の違い

で差別化を競っているようでは

心許ないかぎり


家庭用の電源から充電する

プラグイン方式

の次にくるのは

移動体に搭載した電源が

家庭用の電源としても使える

というプラグアウト方式

のEVになるだろう


電化生活を極めると

オルタナティブ電源の独立分散化

という結果へと

必然的に辿りつく

地下資源を必要としない

電源モデルなら

環境負荷とエネルギーコストの双方が

共に

同時に

不要となる


電気は増やして使う

ことが可能なものであることから

EVに乗らないときには

それが主電源となって

家庭の電気製品を動かし

EVで外出するケースでは

独立分散方式の固定電源に

切り替える

という

電源系統の使い分け

が一般化する筈だ


移動体用の電源には

周波数制御用のユニットを搭載し

固定電源の場合なら

それが省ける

最も簡素化した

電源システムの導入で

必要な時に

必要なだけ

十分に

電気エネルギーを作り出す


こうすることによって

災害時であったとしても

電気を需要地で

制限なく

いくらでも使えるようになり

温室効果ガスの濃度を引き下げながら

エネルギーコストをゼロにする

という時代が

すぐ目前に

控えている

重要なのは

磁場変化の効率的な与え方

それ一つのみ


後世に残らない技術への投資は

経済成長にとって

何の効果も引き出さない

環境コストとエネルギーコストとを

同時にゼロにする電源の開発は

有効需要の創出に寄与し

経済効率を改善して

コストメリットを

大幅に拡大させる


経済政策が失敗し続けている

という現況の拙さは

有効需要の創出に

それが悉く

繋がっていなかったからなのだ


公共工事名目の道路工事を

日本の至る所で

毎年営々と積み重ねていながら

それが経済効果を引き出した

とする事例は

ミアタラない


前例踏襲主義

で出来上がっている

日本に特徴的な統治システムは

要するに保守化することになるだけで

革新的な技術の創造に

寄与することが

まったくできなくなっている


技術移転を行って

却って企業の利益を奪われる

展開が

産業構造の空洞化と相俟って

日本の景気を

離陸困難な状態へと

追い込んだ


対象がどの分野であろうとも

有効需要を生み出すことができないのなら

経済の成長は絵に描いた餅

自己満足とそれが生む

膨大な損失となって

後世の世代へと

無条件で引き継がれる

となるだけの

不毛な話


批判精神の欠如が

官僚の前例踏襲主義を延命させ

問題認識能力を

教育の高度化による

思考力の退化で

相殺する

という

アクセルとブレーキを併用する

これまでの通例

となっているその手法が

意欲的な各種の政策の実施に

タガを強く嵌め

経済成長を生み出さない

国による投資を

悉く無駄に終わらせる

という悪しきサイクルを

前例として

崇め奉る制度を

遵守することが

党益と省益の確保に繋がっている


最も大切な国益を忘れ

富を大量に失い続けてきた

ということが

バブル経済崩壊後の27年間で

国と地方の借金総額を

1050兆円を優に突破する

規模

へと借金の総額を

押し上げた


不具合の根源は

知育偏重に特化した

アメリカ型の教育制度と

前例踏襲主義を基盤とする

国家管理体制の

古式蒼然たる保守化

というその点にある


天下り人事制度の放置による

健全化機会のなし崩し的無効化

といういかにも官僚好みの

常套手段

が法の禁じるところとなり

官僚による亡国を正当化してきた

仕組みが温存されていた

ということが

国民に批判され

予算請求に関する省庁の根拠

の信頼性さえ

疑われるような時代が

たぶん

これからやってくる


天下り制度のないところでは

賄賂が横行する時代を経て

官僚の天下り

がそれに代わる方法

の主流となったのだった

税収の健全化を名目とする

消費税率の自由化を

官僚主導で行なおうとして

アベノミクスを円滑に機能させる目的で

財務官僚を日銀総裁の椅子に据えた

というのがこれまでの経緯



その結果

経過を具に見せられてきた国民が

寛容であることに胡坐をかき

最も清廉潔白でなければならない

高級官僚が自腹を肥やし

国民を被性にすることで

党益の保守拡大をいそぎつつ

省益の確保を兼ねた

天下り先の選定に腐心する

という状況を

国会の成員となった選良

が援護する

という仕組みが

この国の支配構造を作り上げ

国民が生み出した富と活力を

バブル経済崩壊以降の長期間

一貫して失わせ続けてきた

ということに

気づけない認識の劣化を

教育が誘導し

批判精神を奪って

あって然るべき思考力を

減退させていることにすら

まったく気づかない

温和な国民が

国富を失っている事実にさえ無頓着な

選良に寛容となり

責任を問わないその姿勢が

総括する義務を

忘却させる政治制度を生み出した


EVの開発を急ぐことが

先にできていさえすれば

電力の自給自足など

成就することは

難なくできた


問題認識能力が機能していたのであれば

安全保障政策は

日本のヘゲモニーで

世界を指導することが

早い段階で

夙に成り立っていたのである


開発管理が不在なら

アメリカの核に依存することしかできない

対米従属型の国家から

この日本は

永久に抜け出せなくなるだろ


思考力の欠如が

EVの開発現場から

見えてきたその事例のひとつ

として

経過の拙さを

タイムスタムプつきで

ここに掲示しておくこととする
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