こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

儚 の 後 先

2019-10-06 07:42:43 | Weblog
持続可能性と形容される

極めて抽象的な概念を

世界中でいま

熱心に探し求めている

だが

それは単なる

絵空事


形あるものは

いつか消えてなくなる

生者は必滅し

会者は必ず定離する

というのがこの世の中


実現しない可能性は

いつまで経っても成就せず

抽象化された状態で

そこに佇む

不稔性の目標は

結果を残すことが

つまりできない


秩序は混沌へと

不可逆的

かつ必然的

に遷移する

宇宙はこの法則で

成り立っている

きれいごとで終るハナシ

などどこにも存在したことはない


手放してからでなければ

手に入るものとは出逢わない

犠牲が不在であるのなら

成果を得ることは

即ちできない

持続可能性が成り立つためには

合理

がそこに成り立ってい

なければならない


理のないところに

目標が近づいてくる

ようなことはない

身勝手な解釈は

ヒトの姿勢を傲慢にして

成就する方向へではなく

撤退へと赴かせる


我欲を切り離し

サダメを受け容れた後

でなければ

判断の当否を

知る機会とは遭遇しない


既に深刻な社会問題

と化してしまった気候変動は

持続可能性に対する脅威

となって逆襲する時の到来を

ほくそ笑みつつ待っている


繁栄は経済成長の上にのみ成立し

人口の増加が勢いを失えば

縮み続ける以外の道はない

食料と水の確保が十分でないのなら

持続可能性は

どこであっても成り立たない


エネルギー創出でCO2の再生産

が避け難くなっているのを知りながら

それが齎す恩恵

の一つである経済成長を優先させ

温暖化とそれによる気候変動

を一斉に導いてきたその酬い

がやがて現実のモノとなる


自然災害を募らせたまま放置し

生命に対する淘汰圧を一入高めている

文明のあり方というものが

顧慮することを

人類に改めて求めはじめた

執行を猶予されているこの間に

目覚めなければ成果はない


人口減少で生産力を引き下げ

成長能力を失う結果

を自ら招いておきながら

そのことにいつまで経っても

気付かない


環境問題を放置して

経済問題

を優先的に解決

しようと腐心するようになったのは

自家撞着のエビデンス


混沌は極まった後

やがて静謐へと向かう

新たな秩序をそこで樹立する

という経過を繰り返す


この循環を断ち切るために

必要とされているのが

ヒトに与えられている

この英知


判断能力を失った者は

対象を正しく見ることが

できない


目先の利益とそれが生む

ほどよく安逸な暮らし

を追い求め

自らの末路を

自発的に狭めていく

このようにして

誰にも気付かれずに

間違った方向へと

進むことを余儀なくされる

それが温暖化


繁栄を根拠とする支配体制

の確立

を追求することを善

と心得ていた覇権主義国家群は

経済成長を維持しようとして

エネルギー創出を急ぎ

却って生息環境の劣化を早める行為

を独善的に推し進め

効果のない対策を連ねて

富を失い

批判されることなく

安んじて現状の保持に

余念なく努めている


文明が辿ってきたこれまでの

あり方というものは

利権の確保と継承を目的とする

種々雑多な秘密主義を生み落し

実効を確認しないで

意味のない継続を続けてきた


国際社会にこのような圧力

を半世紀近くに亘って

与え続けてきた

気候変動を生みだしたのは

要するにこれらの過去


文明の利器を生み出した科学の成果は

電気がなければ只の箱


忍び寄る危機を察知していながら

どうすることもできずにいる

温暖化による気候変動を

止める能力を持たない諸対策

を連ねることで

利益の確保

を果たした気分で過ごしている


現代生活にとって必要なのは

電気エネルギー

電力を確保することができなければ

生産能力は失われたままとなる

生活を維持することすら

ままならなす

生産効率を高めることなど

得に書いた餅


電気の不在は科学の成果を

一瞬で否定する

停電した時

人はその事実を改めて知る


長期の広域停電を強いられたとき

電気のあり難さを

はじめて正しく理解する

ブラックアウト

を引き起こすようになったのが

地震や台風などの

自然災害による破壊活動だった

その理由が火力発電にあることを

誰も未だ認識していない


中でも気候変動を起源とする

台風被害によるさまざまな損失は

経済発展を阻害する重大な

因子

富の喪失を早めているのは

資本の論理


その直接的な原因が

温室効果ガスの濃度上昇

にあることは

夙に知られたことなのだ


電力を必要不可欠とするようになった

人の暮らしのあれこれが

様々な思惑を交えて錯綜し

巡り巡って気候変動を加速させ

生命の存続と便利で快適な暮らし

を取り上げているその主体

となって機能する


火力発電所を撤廃できなければ

経済の発展とそれによる繁栄は

終息する

石油石炭天然ガスを燃やさなければ

良質の電力は得られない

電気のない暮らしは

文明だったものを

たちどころに

未開へと突き落とす

あるものすべてを

原始状態へと誘導する

科学を善用してきた文明は

やがてベクトルを反転させ

遠い昔の生活へと

一瞬で舞い戻る運命にある


再生可能エネルギーに対する投資が

火力発電が生みだしているCO2を

減らしたという事実は

ない

火力発電所が存在し続けているあいだ

交流周波数が発電機の回転数

を規定する

蒸気発電を成り立たせている動因

は蒸気圧の維持

ただそれ一つ


交流電流による長距離高圧送電という方式は

おしなべて

周波数の関与

を必要条件として位置づけた


火力発電システムには

温室効果ガスを減らす能力

がまったくない

という事実を

世界中に当初から

訴えていたのだったが

業界の沈黙が

事実認識の成立を

妨げた


50ヘルツの周波数は

毎秒50回の頻度で

永久磁石のS極とN極とを

切り替えている

この安定性が失われると

電力輸送は遮断され

成り立たないようになるしかない


蒸気圧の低下は

回転不足となって周波数を減らすのだ

周波数に支配されている交流電流は

地下資源の燃焼量を制御することが

要するにまったくできない


問題なのは

世界中の電力会社が

交流電流を成り立たせている周波数

の意味について

おし黙ったまま

何の説明もしていない

というその点にある


電力会社が周波数についての情報を

これまで公表してこなかった

ということが温暖化防止対策から

すべての実効を奪っていた


知識階級が

この問題を指摘した事例は

今のところ皆無

交流電流の意味を

誰も理解していなかったからである


並み居る指導者達の欠陥は

知識があってもその意味に関心がない

という共通の傾斜にみられる

思考力が不在なら

それがもつ意味を

察知する洞察力

は眠り続け

劣化する一方というこの過程を

自覚させることなく

凡庸に過ごすことを許している


電力会社の秘密主義もさることながら

知識階級の怠慢を

決して見逃しはならない

そこにエスタブリッシュメント

の思惑が人知れず関与し

既得権益享受層が

交流電流を成り立たせている周波数について

言及することを意図的に避けさせている痕跡

が仄見える


交流と直流の違いを弁えていなかった

これら一群のひとびとすべてが

直流電源である再生可能エネルギーを増やせば

交流電源である火力発電所の負担が減り

温暖化が止まる

と勝手に決めつけてそう思い込み

誤った判断を握り締めながら

温室効果ガスの濃度上昇

を加速させている


善と信じて環境投資を推進し

火力発電所に依存する文明のあり方

に潜む深淵を問題視する機会を遠ざけてきた


環境保護団体が

温暖化を無知によって増長させ

気候変動を

自らの手で推し進めている

という構図が見えてきてよい頃だ


自覚なき錯誤は

温暖化を助長して

気候変動を生み育て

生命の生息域に強い負圧を与える


持続可能性が絵空事である

というその理由は

ここにあるのだ
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